珠玉のミュージカルナンバーやオリジナル曲がぎっしり! 劇団四季がこれまで上演してきたさまざまな作品の名曲を、歌とダンスと言葉で紡いだオリジナル新作ショウ「劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~」が3月28日(日)まで、キャナルシティ劇場(福岡市博多区)で公演中です。今回、出演者の一人、山下啓太さんに作品の魅力や舞台への意気込みについて聞きました。
四季の歴史や未来が詰まった「Bridge」は、僕にとって挑戦
新作ショウ「劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~」(以下、「Bridge」)ってどんな作品? その魅力は? 劇団四季の珠玉のナンバーで構成される華やかなショウ形式の作品であると同時に、四季の「これまで」と「これから」が語られる、物語性を感じられる作品だとも思います。劇団四季をよくご存知の方から初めての方まで、幅広く楽しんでいただける作品です。
思い入れのある曲や注目してほしいシーンはありますか。 どの曲やシーンにも思い入れはありますが、その中でも自分が今まで出演したことのない演目のナンバーを歌うことは格別、光栄に思います。「夢から醒(さ)めた夢」や昭和の歴史三部作のナンバーは、四季の歴史や重み、込められた祈りを大事にしながら歌っています。
「Bridge」の楽しみ方を教えて。 本来の作品であれば男性が歌っている曲を女性が歌うなど、通常では見られない構成のナンバーが多数あるのは「Bridge」ならではの見所の一つです。 また、衣装も一つずつデザインが凝っていて、一見、似たような見た目でも、よく見るとディテールが全く違うんです! 今回、初めて四季作品に参加してくださった丸山敬太氏がデザインした、圧倒的な鮮やかさと個性あふれる衣装(第6・7場)も必見。まさしく化学反応です。
これから、どんな俳優を目指していきたい? ありきたりな言葉になってしまいますが、人に感動を与えられる俳優になりたいです。混乱と不安の渦巻く昨今の世の中ですが、だからこそ自分にできること、自分がしたいことを改めて認識し、決意を持ってこの仕事と向き合おうと思いました。今日、そして明日を生きる活力を、舞台を通してたくさんの人に与えていける俳優になりたいです。
コロナ禍での稽古や本番、どのように取り組んでいますか? こまめな消毒や換気などの予防対策はもちろん徹底していますが、特に大変なのはマスクを着けながらの歌やダンスの稽古。発声の感覚も変わりますし、ダンス稽古はまるで低酸素トレーニング。おかげで体力がよりついたかもしれません(笑)。
福岡の街の印象を聞かせてください。お気に入りの場所や食べ物などありますか。 僕、福岡がとても好きなんです! 朝も夜も活気がありつつ、緑や水辺に囲まれた清々しい印象の街。大濠公園と能古島が個人的に大好きなお気に入りスポットです。これから暖かくなるし、散歩に行きたいです。 食べ物も最高においしいですよね。定番のモツ鍋やラーメンも好きだけど、僕が福岡で一番好きな食べ物は、焼き鳥! 福岡のとり皮、豚バラは格別です。 「ライオンキング」福岡公演にも出演されましたが、福岡の観客の印象は? 福岡のお客さまはとにかく熱く、温かく、優しい印象です。12年前、神奈川県出身の僕が生まれて初めて地方に長期滞在したのも福岡でした(2008年~09年「ライオンキング」福岡公演、アンサンブル出演 )。当時、いろんな不安を抱えながらの移動と本番でしたが、福岡のお客さまの拍手がその不安を吹き飛ばしてくれました。
今作への意気込みを聞かせてください。 僕にとって「Bridge」は挑戦の作品です。一回一回の稽古や本番に全身全霊で取り組んでいきながら、作品と共に成長していきたいです。 読者へメッセージを。 今こそ、劇場空間でしか味わえない感動や興奮を堪能していただきたい! 大人も子どもも楽しめる作品です。大切な方とぜひ劇場にお越しください。最善を尽くしてお迎えいたします!
やました・けいた
「ライオンキング」の観劇をきっかけに劇団四季の舞台を目指す。大学で演劇を学び、2008年に劇団四季研究所入所。初舞台は「ライオンキング」。その後、シンバ(ライオンキング)、「春のめざめ」エルンスト、「アラジン」オマール、「パリのアメリカ人」アンリ・ボーレルなどを演じている。