子どもの生まれた月齢や同じ地域に住んでいるという理由から偶然にも友達になる「ママ友」。何もかも初めての初産ママにとって、「ママ友」は赤ちゃんの授乳や夜泣きなどを気軽に相談できる仲間として、とても大事なものでもあります。しかし、どっぷりとその世界に浸かってしまうと「余計なストレス」にもなりかねないのがママ友付き合いかもしれません。
ママ友サークルはこうしてできた
長男が生後3カ月になる頃、「息子の友達を作ってあげたい」「絵本の読み聞かせや親子遊びなどを体験させたい」との思いから、当時住んでいた地域の児童センターに通うことにしました。
そこにはたくさんのママと赤ちゃんが参加しており「ご近所にこんなに多く赤ちゃんがいたのか!」と驚くほどでした。
同じくらいの大きさの赤ちゃんを見つけては
「何カ月ですか?」から会話が始まり、
「おっぱいですか? ミルクですか?」
「自然分娩ですか? 帝王切開ですか?」など出産・育児の共通ワードを探り当てては、話に花を咲かせました。
気が合いそうなママとは連絡先を交換し、「ママ友」づくりに勤しみ、気づけば5〜6人の仲良しグループが形成されました。児童センターがない日も近くの公園にお散歩に行ったり、お互いの家を行き来したりと本格的なママ友付き合いが始まっていったのです。
夫の仕事や学歴で変わる態度…
顔を合わせる機会も多くなり、たくさんの話をするようになるとお互いの家庭のことも知るようになっていくのがママ友の世界。「パパは何をしているのか」も議題として上がっていきます。
専業主婦の多かったサークル内では、夫の仕事や年収、学歴が「自分のことのように」披露され、何となくママの発言権が決まっていきました。
自然と「ボス」となったのは夫が会社経営をしているセレブママで、お誕生日会やクリスマスパーティーなどいつも中心となって仕切ってくれました。大手企業に勤めていて、学歴の高い夫を持つママもカースト上位を占めていたと思います。
「何となくすごい家庭」「きっと子どもも良い遺伝子を持っているはず…」。
ボスやカースト上位者の子育て論が「すごいもの」に感じられ、気後れしていたのか「うんうん」とうなずくだけのママもいました。
ボスのお宅は豪邸過ぎて、お邪魔するだけでも恐縮だったのですが、「赤ちゃんを海外旅行に連れて行く際の悩み」は周りの誰一人として共感していなかったと思います…。
適度な付き合いで「子育て」が目的と言うことを忘れない
「○○ちゃんのママ」「○○くんのママ」という不思議な世界でできた仲間のママ友。子育ての悩みを共有できたり、子ども同士を遊ばせたりといい面もたくさんありますが、深入りはストレスになることもあります。
「よその家庭」と比べることで、自分の子育てのペースが乱され、自分らしい育児ができなくなるかも知れません。周りのママを見て習い事を始めたり、早期教育に熱心になったり、子どもにお金を掛け過ぎたり…。
「気づいたらこんなはずではなかった」と後悔しても遅いのです。「ママ友を見ず、わが子を見よ」。これに尽きると思います。あくまでも「子育て」が目的の付き合いということを忘れないように…。
(ファンファン福岡公式ライター/こなっちゃん)