「そろそろ家を建てよう」と思ったときに突然湧いて出てきた同居問題。それまではどこに家を建てるか、あれこれと楽しく考えていたのですが、その話を聞いた義母からまさかの「待った!」。予想外のブレーキに困惑する中、義母の自分勝手な思惑が見えてきたのです。
家を建てる場所に口をはさむ義母
家を建てる話が進む中、義実家に出向いたとき5歳の娘がぽろっと
「あのね、娘ちゃんたち新しいおうち建てるんだよ」と義母に嬉しそうに報告。隠すことでもないので私も
「そうなんです、今探しているんですよ~」と義母に軽い気持ちで伝えました。
この瞬間、義母の表情がピリッとした気がしました。少し間をおいて
「あら、そう」と義母。いつもならぐいぐい聞いてくるはずなので、「何かおかしいぞ」と心の中で身構えました。子どもたちが遊び始めると、義母はいきなり
「土地は決めたの?」と一言。夫が
「まだだよ」と言うと、
「よかった、それならうちの敷地内に建てなさい」と真剣な顔で言うのです。
突然の申し出に言葉が出てこない私たち。
確かに義実家の敷地はとても広く家を建てる場所は十分あります。ですが今まで家を建てる話をしても、敷地内同居の話なんて一度も出てきませんでした。「いきなり何を言い出すんだろう?」と義母の提案に驚くしかない私たち。
それでも義母は私たちの反応なんてお構いなし。怒ったように
「土地があるのにそこに建てないのは親不孝」
「無駄にお金を使うなんてバカだ」とまで言ってきます。義母が突然、家を建てる場所に口をはさみ出したことに、私たちは
「えっと… いや…」と歯切れの悪い返事しかできませんでした。
目的は「息子」だった!
この日は義母に圧倒されてまともに返事もできず帰宅。帰ってから「なぜ急に敷地内同居を言い出したんだ?」と話し合いましたが、2人で考えても結論は出ません。すると翌日、義母から長文メッセージが。もちろん内容は敷地内同居の件です。私は、自分で考えても答えは出ない! と思い切って「どうして急に敷地内同居なんですか?」と聞いてみました。
しばらくして送られてきた内容に驚愕しました。要約すると「息子ちゃん(義母からすると初めての男の子の孫)はうちの跡取りだから、私の目の届くところで育てた方がいい。男の子2人を立派に育てた私に任せるべき」というもの。
確かに義母は息子が生まれてからというもの、娘のときにはなかった育児への口出しをするようになりました。その時には決まって「私は男の子を育てた先輩よ」というのがお決まり。
義母は真剣に主張していて、私はめまいがする思いでした。すぐにその内容を夫に送ると夫は大激怒。夫と義母は電話で大揉めしたらしく、しばらくは義実家から距離を取ることになりました。
義母の態度に一抹の不安を抱えつつ…
義実家に行かないと決めても、義母の主張はお構いなしに続きます。私のスマホには毎日長文が送られてきて、「息子ちゃんは私が育てます」「家の土地に家を建てないなら、息子ちゃんだけでも家に住まわせなさい」など言いたい放題。
電話もかかってきますが、夫婦とも出ないようにしていました。しかし2カ月顔を出さないでいると、義母からは「ごめんなさい。今まで通り遊びに来て」と手のひらを返したような連絡が。「もう一度ちゃんと話すべきかも」と久しぶりに義実家へ出向きました。
義実家へ着くと、すぐに義母が
「いらっしゃい!」と笑顔で飛び出てきました。久しぶりに義母に会う娘は
「ばあば!」と駆け寄りますが、義母はそんな娘を適当にあしらい1歳の息子へ一直線。キョトンとする息子を
「ああ、久しぶりね」と満面の笑みで抱きしめていました。
義母いわく
「敷地内同居はもういいわ。あなたたち意地が悪いし!」と言うことでしたが、義母の息子への執着ぶりは明らかです。今後どんな手出しや口出しをしてくるのか、今から怖くてたまりません。
元々義母の家は土地の名家だったそうです。昔は土地をいくつも所有し家にはお手伝いさんがいたほど…。
しかし今は一般的なサラリーマン家庭で家の土地は広いものの、それだけです。昔の家柄が忘れられない義母と、今後どうやって付き合っていくべきなのか考えただけで頭が痛くなります。
(ファンファン福岡公式ライター/K)