子どもは無邪気だからこそ、「そんなこと言っちゃダメ!」という衝撃の発言をすることもしばしば。思わずわが子の口をふさぎたくなるような発言に、ヒヤッとした経験がありませんか? 今回は、うちの息子の今でも忘れられない失言を厳選して2つご紹介します。
ママ自慢の手料理は「たまごかけごはん」
息子(5歳)の、幼稚園の参観日での出来事。先生が、園児や保護者の前で紙芝居を読んでいました。食べ物がテーマの紙芝居で、先生が園児に
「みんなはお母さんのどんなお料理が好きかな?」と問いかけたのです。するとたくさんの園児が手をあげて
「ママのにくじゃが、おいしい!」
「てづくりハンバーグ!」
「具がいっぱいのまきずしをつくってくれる!」と、続々とママの手の込んだ料理自慢がスタート。
先生が
「みんなのママすごいね、美味しそうだね!」と褒めちぎり、ママたちもニコニコと自慢げな顔です。私は料理があまり得意ではないものの、息子の好物の唐揚げや春巻きを手作りで出しているので「息子よ! 今こそ料理自慢を頼む!」そう心で叫びました。
すると息子が
「はい!」と手をあげたのです。ドキドキしながら聞いていると、息子の口から
「たまごかけごはん!」と、衝撃のワードが…。
クラス中が一瞬静まり返り、その後すぐに沸き起こる保護者の笑い声。息子は笑いをとったつもりはないので、ワケがわからない様子。
「今すぐこの場から消え去りたい…」そう思うほど、恥ずかしさで顔面が燃えそうでした。もちろん卵かけごはんも息子の好物ですが、お母さんの「手料理」を聞かれてそれはマズいでしょ…。そんな恥ずかしい参観日でした。
親戚の前で「お母さんは起きないよ」
お正月、義実家に集まったときのこと。息子や親戚の子どもたち(4~5歳)が、おままごとをしていたのです。
おままごとは「日曜日の朝」という設定で、どうやら息子がお母さん役を任された様子。すると、親戚の子どもが息子に
「お母さん、日曜だし朝からどこかお出かけしようよー」と言いました。
ほのぼのしたシーンを親戚たちが笑顔で見守るっていると、なんと息子が大声で
「お母さん眠いの! 日曜くらいもう少し寝かせて!」と、ピシャッと言い放ったのです! その瞬間、一同が「え?」と凍り付くような空気に。嫌な予感がした私は、変な汗が出始めます。
義母がフォローのつもりで
「どこかお出かけしないの?」と息子に言うと、息子が親戚一同の前で衝撃の言葉を放ちました。
「だってお母さん、日曜の朝はずっと寝てるもん」と…。私の嫌な予感は、見事に的中したのです。
親戚の大人たちがドッと笑い
「お母さんは疲れてるんだよ」とフォローをしてくれましたが、顔面を真っ赤にして息子の口をふさぐ私…。確かに日曜の朝の私は、遅くまで布団にくるまっていることもしばしば。でも、お願いだから夫の親戚の前では言わないで欲しかったです…。
息子の失言が「宝物の想い出」に
幼稚園児だった息子も、今では小学生のお兄ちゃん。少しは空気を読むようになってきた年齢です。あの時の息子の失言は、私にとっては恥ずかしい想い出ですが息子にとっては「本当のこと」を話したまでのこと。素直な子どもらしさが出ていて、思い返せば愛おしくて「宝物の想い出」と思えるほどです。
今も日曜の朝は相変わらずのんびりな私ですが、息子は
「お母さんは平日仕事で疲れてるから、日曜くらいゆっくり寝てて」と気遣ってくれる、優しい子に育っています。
今では息子と、あの時の失言をなつかしいね! とおもしろおかしく笑い合っています。
(ファンファン福岡公式ライター/餅キナコ)