コロナや育児に翻弄され、友人と会うこともできない私。夫が子どもたちを連れて外出している間、久々にオンラインでお茶会をできたのですが…。リフレッシュするはずが、阿鼻叫喚の騒動になってしまいました。
オンラインお茶会を計画!
「今度の週末、オンラインお茶会しない?」ある日、友人KからLINEで誘われました。
私とKは、ともに育児中。住んでいる場所も離れているうえ、このコロナ禍です。ここ数年会えずにいました。
「いいね!」と即答したものの、子どもたちがいると騒がしかったり、横からパソコンをいじられたり、とても落ち着いて話せる状態ではありません。
夫に相談したところ、
「俺が遊びに連れてくよ。その間、ゆっくり話せば?」と、快く協力を申しでてくれました。
「だけど、あなたひとりで2人を見ていられる?」
「大丈夫だって。任せろ!」
わが家には4歳の息子と1歳の娘がいて、どちらも活発に動きまわる年頃。夫が保育園の送迎などをすることはあるものの、数時間の外出は初めて。心配はありましたが、休日の午後、子どもたちを連れだしてもらうことにしました。
久々の息抜きは強制終了!
オンラインお茶会当日。話は尽きず、あっという間に3時間が過ぎたころ、玄関から物音がしました。
「あ、夫と子どもが帰ってきたみたい」
友人に成長した子どもたちを見せようと、ノートパソコンの画面を玄関のほうへ向けたのですが、何だか様子が変です。
「どうかした?」私は夫に声をかけました。
「そこで転んで怪我した。お茶会は終わりだ! 終わり!」 夫は憮然とした様子で、泣きじゃくる上の子の靴や服を脱がせています。下の子はその横をすり抜け、土足のまま室内へ…。
慌ててかけ寄ると、息子の顔も服も血まみれになっているではありませんか!
一部始終がオンラインで実況中継されていた
急いで洗面所へ行き、顔や服についた血液を洗い流します。鼻血かと思っていたのですが、どうやら唇と歯茎が切れて出血しているようです。
「歯医者さんに電話して! 早く!」大声で泣いている息子を着替えさせながら、ぼう然と立っている夫に指示。
近所の歯医者さんに電話すると、ありがたいことに、すぐに診てもらえることに。夫は泣き疲れてぐったりしている息子を抱きかかえ、家をとび出していきました。
静かになった室内で、下の子の靴を脱がせながらため息をついた時、友人と通話中のままだったことを思いだしました。
「お騒がせしてごめん!」
「うん… 痛そうだったね…。うちの子もこないだ顎を切っちゃったし、目が離せないよね」
先ほどの騒動は一部始終、画面に映しだされていた模様。友人は、呆気にとられていましたが、共感しながらフォローしてくれました。
彼女にとっても息抜きになるはずの時間に、気を遣わせてしまい、申し訳ないやら恥ずかしいやら! 帰ってきた夫に詳しい説明を求めると、
「外廊下が昨日の雨で濡れて、滑りやすかったみたいでさ。走って顔面から転んだ」とのこと。
「走ったって…。止めなかったわけ?」
「いや~、俺と競争してたからなあ。悪いことしたな」反省はしているものの、走る子どもを止めるどころか、煽っていたことに愕然! 息子の傷は数日で治りましたが、歯の神経を傷めてしまい、現在も通院中です。
またオンラインお茶会をしたい気持ちはありますが、夫に任せた子どもたちにアクシデントが起きやしないか心配で、落ち着けません。
しばらくは別の方法で息抜きしなきゃなと、思案した出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/桐谷きこり)