【エイプリルフール】小学生息子の嘘に大激怒! 嘘について話し合った夜

 息子たちが小学1年生と4年生の頃、エイプリルフールにわが家で事件が起きました。知恵がついてきた息子たちに、ついて良い嘘と悪い嘘があるという事を、家族で話し合う時が来たのです。

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エイプリルフール、4月1日は嘘が許される日?

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 日頃から
 「嘘はダメだ」と教えている私。息子たちも、素直に育ってくれていると思っていました。

 そんな息子たちは、テレビでエイプリルフールの存在を知り興味津々! 何日も前から「この日だけは嘘が許されるんだ!」と何だかワクワクしていました。私も、子どもの頃はワクワクしていた気持ちを思い出し、無邪気な息子たちをかわいく思っていました。

 そして4月1日、エイプリルフール当日。私はエイプリルフールの事なんてすっかり忘れていました。息子たちは朝から子ども部屋で遊んでいたので、サプライズでお弁当を準備してお花見に行こうと計画していました。息子たちは外で食べるお弁当が大好きだからです。

家にいたはずの息子がいない!

 すると、夫がきて
 「息子たちがいない」と言いました。そんなわけないと、私は夫の言葉に反応しないで外出の準備をしていました。しばらく経って、また夫が
 「家じゅうどこを探しても、やっぱりいない」と言うのです! 子ども部屋で遊ぶと言っていたし、外に出る時はいつも私に声をかけてくれます。居なくなるわけがないのです。

 実はその前日、不審者情報の通知が学校からきていました。「まさか誘拐されたとか?」私は夫と一緒になって探しました。
 家の中にいたのに居なくなるわけがないという気持ちと、不安な気持ちで押しつぶされそうです。家の中を隅から隅まで探しても、やっぱりいません。

 15分程探した後、玄関に靴がない事に気が付きました。嫌な予感がどんどん募ります。今度は、夫と手分けして外を探すことにしました。

私たちの心配をよそに…

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 外に出ると
 「わっ!」と2人が車の陰から出てきました。私が思わず
 「パパとママが必死で探していたのを、ここで見ていたの?」と言うと2人はニヤニヤ。その姿を見てなんだか涙が出てきました。安心したのと腹が立ったのが混ざって、自分でもよく分かりません。思わず大激怒をする私。その姿に驚いた息子たち。私に
 「ごめんなさい。ママとパパをビックリさせようと思って…」と言って大号泣です。

 そこに夫が登場して
 「そっか。今日はエイプリルフールだからな! まぁ良かったじゃないか。桜を見に行こう」と言って、みんなで車に乗り込みました。

 でも私はなんだか消化不良でテンションが上がりません。息子たちの好物がいっぱいのお弁当も悲しくなります。なんだか盛り上がらないお花見…。夫と息子たちが遊びはじめましたが、短時間で帰宅することにしました。

 私はずっと、息子たちに嘘の話をどう説明するかを考えていました。その様子を見た夫が
 「俺に任せて。夕飯が終わったらしっかり話すから! いい機会じゃん」と言ってくれました。私は感情に任せて怒ってしまうので、今日は夫に任せることにしました。

夕飯後の大事な話

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 その夜、夫が息子たちに切り出しました。
 「今日の嘘はついてよかった?」そういうと息子たちはブンブンと頭を横に振ります。長男が
 「嘘なんてつかなきゃよかった。ママが悲しそうだった…」と言うと、弟も
 「ママごめんね。もう嘘とか、かくれたりとかしない」と言いました。

 夫は
 「そうだろ? 嘘って、ついた人も楽しくないし、つかれた人も悲しいんだよ。でも、ついても良い嘘もあって、それは相手も自分も嬉しくなる嘘。今日ママがサプライズで、お前たちの好きな物ばっかの弁当作ってくれたでしょ? あれは嬉しい嘘だ。分かったならよし! 風呂入るぞ」と言って、元気をなくした息子たちを連れてお風呂に入りました。
 お風呂の中からは楽しそうな声が聞こえます。

 夫のファインプレーのおかげで、素敵な一日になりました。あれから息子たちは嘘の怖さが分かったらしく、嘘をつくことに敏感です。

 子どもの行動は驚く事が多いですが、まだまだ大人になるまでの修行中。親が教えなければいけないことも、今思えばいい経験になったと思います。

(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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