最近、2歳の息子の癇癪がひどくなってきています。上の娘も、たまにひどい癇癪を起しましたが、記憶に数回あるくらい。息子はさらに上をいくスケールで、頻度が多いのです。ちなみに家では元気いっぱいで、外では恐ろしく大人しい「内弁慶」です。そんな息子が、駅で過去最大の癇癪を起した時の出来事です。
2歳息子が最大の癇癪をおこす!
ある日、出かけた帰り道の電車で、息子がグズグズし始めました 。最近、癇癪がひどくなり始めていたので、まずいなと私も焦り始めます。
最寄り駅に近づくと、電車から降りたくないのか必死の抵抗! ベビーカーにも乗らず、暴れる息子とベビーカーを下すのも大変で、他の方がお手伝いしてくださりようやくホームに降りることができました。
どうにか最寄り駅に降りたものの、ここからさらに泣き叫ぶ声が大きくなりました。ベビーカーがあるので抱っこも出来ない状態のなか、床を這いずり回って泣き叫ぶ息子。すると、為す術もなく途方にくれていた私に、3人の方が声をかけてくださったのです。
優しい3人に思わず涙
ホームで
「大丈夫? ベビーカー持とうか?」と駆け寄ってくださったのは、60代くらいの女性。少し会話をした後、最後は
「こういう時期あるのよね」と優しく言われたときは、思わず涙が出そうでした。
どうにか改札近くまで階段を上がったものの、息子はやはり激しく泣き叫び暴れています。すると、初老の男性が近づいてきました。怒られるのかな、と身構えてしまったのですが
「なにかお手伝いできることはありませんか?」と優しい一言。高齢の男性から声をかけてもらえるとは思わず、少し驚いてしまいましたが、感激しました。うちの父なんて、そんなことできそうもないからです。
男性に特に何かを手伝ってもらうことはなかったのですが、
「大丈夫です」と私がお礼を言うと、心配そうにしながらも去っていきました。
なかなかおさまらない癇癪。いつまで続くのだろう… と10分ほど呆然としていると 、女性と、息子と同じくらいの小さな女の子が近づいてきました。
「うちの上の子も、こんな感じだったから」と話しかけてくれる女性。少し話して、その場を去ったのですが、泣き叫ぶ息子が気になったのか、再びこちらに近づいてきました。
女の子の手にはグミが握られています。
「どうぞ」と息子に差し出してくれました。もちろん息子は受け取れる状態でもなく…。私も
「大丈夫だよ、ありがとう」と伝えたのですが、ママさんが
「何かに使えるかもしれないから、どうぞ」と言ってくださったので、ありがたくいただきました。疲弊していた私は、もう涙がこぼれてしまいました。
このやりとりを最後に、息子は力尽きたのか落ち着きはじめ、眠り始めました。
今回の体験で感じたこと
きっとこの方たち以外にも、「声かけようかな?」と心配してくださった方もいるかもしれません。
今回、声をかけてもらった方に、私から何かお手伝いをお願いすることはしませんでした。手伝ってもらってどうにかなるような状況ではなく、願うのは息子が落ち着くことだけだったからです…。
ただ、泣き叫ぶ息子に途方にくれる私にとって、声をかけてもらえたことは本当に救いになりました。
その時は大変過ぎて、私はこの方たちの顔もしっかり覚えていないのですが、もしかしたら相手は私たちのことを覚えているかもしれません。
今度私たちを見かけたときは、笑っている私と息子を見てもらいたいと思います。
私もいつか、こんな状況の親子に出会うかもしれません。その時は様子を見て、できる限り声をかけたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター / toco)