私のママ友に、少し変わった人がいます。彼女は私の息子と同い年の娘がいるママで、とても勉強熱心な人。私も最初は、そんなママ友を尊敬していました。ところが小学校に入った途端、モンスターペアレントに変貌したのです! 入学してしばらく経ったとき、ママ友会で「連絡帳がすでに2冊目」という衝撃の話を聞きます。
ママ友ランチ会でぐったり
子どもが幼稚園の頃は、送迎時によくあるママ友同士の当たり障りのない会話と、お互い探り合いのように褒めるスタイルが苦手でした。小学校に入学して2カ月が過ぎた頃、同じクラスの仲良しママ5人でランチ会をすることになりました。
その会を仕切っていたのが、そのモンスターママ。会話の中心になり、特にクラスの担任の先生が怠けていると怒っていました。担任の先生は20代の可愛らしい先生。私が感じた第一印象は「大人しそうな先生」でした。
モンスターママは、
「宿題しても褒めてくれないし、うちの子なんて音読を毎日10回もしているのに、スタンプを押しているだけ! 腹が立ったから『ちゃんとうちの子を見なさい』って連絡帳に書いてやったわよ! そしたら学校から電話がかかってきたの。『スタンプはみんなに押していて、しっかり見ている』って言っていたけど、そんなの後付けよね? だから皆も何かあったら連絡帳に書くといいわ」と不満そうです。
でも、私はこの考えにイマイチ共感できずにいました。なぜなら、友人同士のトラブルや、子ども本人が困っている事ならまだしも、そんなに騒ぎ立てる内容だとは思えなかったのです。
入学2カ月で連絡帳が2冊目?!
モンスターママの話は続きます。味を占めて毎日連絡帳を書くと、毎日先生から電話がかかってくるそう。娘の様子が聞けると喜んでいるのだから驚きました。
でも先生との相性が悪いと言います。
「『うちの娘が勉強もできて優秀だからって放置しないでください』って言ってるの。
学校の先生は、バカな子に手をかけるから。うちの娘は優しくて、先生に上手くアピール出来ないらしくて。でも、なんか冷たいのよね。同性だからかしら?
私なんて、もう連絡帳二冊目突入したのよ。熱心なママはこれくらいしなきゃね!」と得意気になっていました。
入学して2カ月で連絡帳が2冊目! 私を含むその場にいたママは驚いていました。
うちの学校は、連絡帳を書くのは学校をお休みするときや、どうしても伝えなきゃいけない事がある時くらい。そんなに頻繁に書いている人に出会った事はありません。
モンスターママの娘にも驚愕!
モンスターママの独演会に疲れて帰宅した夜。息子に、モンスターママの子どもについて聞いてみました。すると
「〇〇ちゃんはちょっと好きじゃないな。だって嘘つきだし、叩いてくるし。僕の図工の作品を壊してきたし」
私は驚きました。今まで、息子はそんな話を家でしたことが無かったからです。息子に
「なんで今までママに言わなかったの?」と言うと、息子は
「僕は小学生だから、嫌なことは自分で嫌だって言うんだ。パパと約束したの! 困ったらママに話そうと思っていたけど、先生がちゃんと叱ってくれたからいいと思って」
息子の成長に驚きました。息子は小さいながら、一歩ずつ社会に出て行っている。もちろん助けは必要です。だけど過剰に親が出すぎるのは良くないと思います。すると息子が
「〇〇ちゃんは学校でいろんな子を叩いたり意地悪するから先生によく叱られているよ。そのたびに『ママに言わないで』って泣いてるんだ。ママが怖いんだね…」と言うのです。
予想外の展開に
きっと家で“いい子の仮面”をかぶっているから、学校で発散しているのだと感じました。先生もそれを分かったうえで対応しているのだと思います。
あのランチ会の後、一度だけ学校でモンスターママに会いました。心なしか俯き、私や他のママ友を避けるように帰っていきました。先生からはっきり言われたのか… 理由は分かりませんが、気まずそうだったのは間違いありません。他のママ友も自分の子からモンスターママの情報を聞いていて、少し避けているようでした。
子どものネットワークに介入しすぎるのは良くないですね。もちろん困った時は助けますが、これからも子どもの自主性を大切にしながら見守ろうと思います。
(ファンファン福岡公式ライター / まぁこ)