最近は、スーパーやショッピングモール、公共施設で子ども用のトイレや多目的トイレが普及しています。それでも外出時の子どものトイレは悩ましいものがありますよね。特に異性の子どもがいる場合、困りごとも多いのではないでしょうか。今回はトイレトレーニングが終了したばかりの3歳の息子と外出した際に起こった、トイレトラブルについてお話したいと思います。
買い物中に「トイレへ行きたい」という息子
当時3歳半だった息子。日中はオムツからパンツになり、きちんと
「トイレにいきたい」と知らせてくれるようになってきたので、外出の際もパンツで過ごし始めた頃でした。
ある日、息子と一緒に買い物へ行くと
「トイレにいきたい」と言うので一緒に行くことに。
いつもなら、女子トイレに備えてある子ども用のトイレか、多目的トイレを使用しているのですが、性別の認識ができるようになったのか
「ぼく、男の子だからこっちだよ!」と男子トイレに入ろうとする息子。
「お母さんは、男の子じゃないから男の子トイレには行けないの。だからこっちのトイレに行こう」と多目的トイレに誘導したのですが…。
「ぼくは男の子だから!」と言って男子トイレへ走って行ってしまったのです。
困っていると、救いの声が!
まだ、ズボンを下げたり、立ってするのに見守りが必要なのにどうしようとパニックに。
「お母さん、そっちに行けないから戻ってきて!」と呼び掛けても応じてもらえず、息子が戻ってくる気配はありません…。
中の様子がわからないので、もしかすると、誰かいるかもしれないと思うと入るに入れない状況。仕方がないので大きな声で
「きちんとズボン下ろしてね」
「ちゃんと真っすぐ立つんだよ」と息子に知らせました。すると…。
「お母さん、僕が見ておくので大丈夫ですよ」という中年の優しそうな男性の救いの声が! 見ず知らずの人に頼むのは申し訳ないと思いながらも、私一人ではどうしようもできないと思い甘えることにしました。
「申し訳ないですが、お願いしてもいいのですか? ありがたいです!」と声を掛けると
「大丈夫ですよ」とその男性は答えてくださいました。
「最後に手を洗ってね」という男性の優しそうな声が聞こえてきた時、息子がトイレから出てきました。
ありがたかった、優しさ
「お母さん、手洗いもしているので」という声が聞こえてくるのと同時に、息子が走って行こうとするので、大きな声で
「ありがとうございました! 助かりました」と声を掛けました。
きちんと顔を見て、お礼が言えなかったのは申し訳なかったのですが、男子トイレへ行けない私にとってとてもありがたい出来事でした。息子も
「一人で行ける!」と誇らしそうに話していました。
世間では、一人でトイレに行った事でいたずらされたり、誘拐されたり、最悪の場合は命を落としてしまったりと、聞きたくないようなニュースがあふれています。
そういった中で誰を信じていいのか… 周りの人を疑わなければならない状況のこともあります。でも、今回は「まだ世の中にはこんなにいい人がいるのだ」と優しさに触れた出来事でした。
子育てしていると、困った出来事にたくさん遭遇します。自分もそういう保護者にそっと手を差し伸べられたらいいなと思いました。
(ファンファン福岡公式ライター / みかっこ)