福岡雙葉小学校(福岡市中央区、河野千春校長)は4月27日、知育玩具の「フレル」(本社・佐賀県神埼市)から、同社のボードゲーム「RoRop(ロロップ)」14セットの提供を受けました。STEAM(スチーム)教育への活用などを同社と研究します。
ボードゲーム「RoRop」とは
「ロロップ」は落ちてくる木製キューブ36個を取り合ったり、並べたりする「落ちものパズルゲーム」です。2〜4人で、ルールにもよりますが15分ほどで遊びます。
落ちてくるキューブを予測して、次の一手を決めます。シンプルな仕組みで、言葉や世代の壁を超えて楽しめます。自分たちでルールを考えてゲーム作りもできます。
掛け算を活用したルールを採用しており、小学2年で学ぶ掛け算を遊びながら身につけるのも狙いです。ルールや操作はシンプルですが奥深く、先を読む思考力や勝つための判断力、計算力が鍛えられ、プログラミング教育の入口となるツールです。
「考えることが楽しい」「楽しく学ぶ」を体験しながら取り組めます。
4月27日の贈呈式に続いて開かれたワークショップでは、実際に児童が「ロロップ」に挑戦しました。
「RoRop」開発の背景
文科省は2020年度より小学校でのプログラミング教育を必修化しました。教育の手引(第三版)によると、「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向き合う力、人間性等」を育成するとしています。
「思考力・判断力・表現力」などは「ルール・課題を理解する」「自分でしくみを考える」などの論理的思考が必要であり、プログラミング以前の課題です。
フレルでは「ゲームが学びに役立ったら」との思いで、コンピューターゲーム「落ちものパズル」のボード版を作ろうと考えました。
同社の江口昌紀社長は「問題を解決するためのロジカルシンキングなどへロロップがどう作用するのか、福岡雙葉小と共同研究したい」と話しています。
福岡雙葉小「プログラミング思考に有効」
福岡雙葉小を運営する学校法人福岡雙葉学園は2023年度、創立90周年を迎える幼稚園から高校までの総合学園です。
河野校長は「ロロップで学びながら思考力や判断力、プログラミング的思考、コミュニケーション力など様々な力を身につけることができそうです」としています。
同小では下記のような場面での活用を予定しています。
- STEAM教育:理系・文系の枠を超えて学び、問題を見つける力や解決する力を育てる学びの概念
- 算数の授業:掛け算・割り算や平均分野など
- 朝の活動タイム
- 異なる学年との交流
同小はフレルと情報共有し、教育現場でのより良い活用法の検証や、子どもたちにとっての有意義な使用方法について共同研究を進めます。
RoRop
製品名:RoRop(ロロップ)
内容:ゲームボード1個、キューブ36個+キューブ予備3個、ゲームブック1冊、ゲームシート4枚、巾着袋1袋
プレイ人数:2~4人
プレイ時間:15分〜
対象年齢:8歳〜
価格:8,800円(税込)