私の夫はひと回り年下。しかも童顔で実年齢より若く見られるので、一緒にいると母子と間違えられることもしょっちゅうです。慣れているつもりでも、「私ってそんなに老けて見えるのかな」とどんより…。そんな気分が吹き飛んだ、すっきりエピソードです。
勘違いは日常茶飯事!
子どもが生まれてから、夫も私の子だと間違えられることが増えました。
4歳の息子と夫は顔が似ています。夫が息子の手を引いていると、兄に見えるようなのです。そして私は、兄弟の母親!
特に、路上で声をかけてくれる年配の女性は、たいてい間違えます。
「いいお兄ちゃんねえ! 荷物まで持ってくれて!」
「ああ… この子の兄じゃなくて、父親なんです」
「そうなの?! 年の離れた兄弟かと… ごめんなさい」
「いえいえ。よく間違えられますから」気まずそうに謝る相手に、笑顔で応対するのにすっかり慣れてしまいましたが、「またか」と内心どんより。
夫は30代。10歳若く見えたとしても、その母親と間違えられた私は、実年齢より上だと思われています。 2人目を出産してから、身なりに構う暇もなくなり慢性的に寝不足。思った以上に外見にも疲れが現れているのかもしれません…。
「まただよ~。俺、そんなに若く見える?」 一方、夫はうれしそう。
夫と結婚した以上、親子に間違えられることがあるかもとは思っていたのですが、こうも頻繁だとは…。夫婦で育児をしているのに、毎回夫だけ褒められているように感じてモヤついていた私。
しかし先日、モヤモヤが晴れる事があったんです!
母親と間違えられて当然! その理由は?
家族4人で、某テーマパークを訪れたときのことです。
「2人でジェットコースターに乗ってくるわ」
夫は息子と一緒に、幼児用のジェットコースターへ行きました。その間、私はベビーカーに乗せた下の子とお散歩。
しばらく別行動をした後、夫が息子の手を引いて戻ってきました。
「どうだった?」
「乗ろうとしたら止められて、ムッとしたわ!」 初めてジェットコースターに乗った息子の反応をききたかったのですが…。夫はぶ然とした顔で、係員の対応について話します。
「『このアトラクションは、16歳以上の大人と一緒じゃないと乗れません』って言われてさ。『父親です』って言ったんだけど、疑ってるみたいで…」 年齢を言ったら乗せてもらえたそうですが、まだ訝しげな様子だったとのこと。
「16歳より下って中学生じゃん! この格好のせいかな?」 夏場はTシャツと短パン姿の夫。普段よりさらに若く見えたのかもしれません。 それでも中学生に見られたのはかなりショックだったようで、しばらくブツクサ言っていました。
高齢出産だった私。もし20代後半あたりに第1子を産んでいたとしたら…。その子が中学生のころには40歳過ぎ。ちょうど今の年齢くらいです。
夫婦じゃなくて親子だと思われがちなのは、夫の見た目が若すぎるせい!
そう考えると、これまでモヤついていた勘違いもストンと腑に落ちました。
「童顔だから中学生に見えたのかもね。私の見た目は年相応みたいでよかったわ~」 言いながら、思わずクスッと笑いがこぼれてしまいました。
その後も夫は相変わらずTシャツと短パン姿で通しています。ですが中学生に間違えられた時に着ていた、某テーマパークのキャラクターがプリントされたTシャツは、外では着なくなりました。
(ファンファン福岡公式ライター/桐谷きこり)