次男の出産予定日が秋頃と分かった時、私は戸惑いました。長男が通っている保育園では年間の予定が決まっていて、運動会の日も秋と決まっていました。当時長男は1歳半。1度しかない1歳半の長男の運動会には絶対出たい! と思っていました。
出産2週間後、開催された運動会
次男を出産して2、3日後には、スケジュールアプリを見て心配していました。元々次男の出産予定日と、長男の通う保育園の運動会は近いとは思っていたのです。結果的に、次男の出生日から運動会は2週間後。
経産婦だった私は、出産後の体力のなさをよく知っています。しかし、子どもの運動会は数限られているのです。1歳半の長男が出るのは球拾いとダンス。1歳半の子どもたちは保護者1名に付き添われながら運動会に参加しなくてはなりません。つまり私が行かないと、写真を撮る人がいない状態です。
産後2週間といえば、産褥期真っ只中。無痛分娩でまだ体力があると思い込んでいた私は、生後2週間の次男を連れて運動会に行くことを決意しました。 主人も、最初は諦めたほうがいいと私を諭そうとしてましたが、少しだけならと協力してくれることになりました。
運動会に参加する保護者の本気!
私は、徹底的に省エネで運動会に参加することに。家から徒歩15分の運動会の会場までは、送迎のタクシーを手配。長男が出る演目にだけ出席して帰るという贅沢なスケジュールをたてました。
しかし、思うように進みはしません。というのも、まだ未就学児たちの運動会です。長男が出るのは開会から2枠目の演目でしたが、最初は0歳児のハイハイレース。突然園庭に置かれ
「ゴールまでハイハイしてね?」 と言っても、ギャン泣きする子や、スタート地点から進まない子達ばかりなのです。
産褥期、固い園庭の砂場に敷いたシートの上に30分いるのも、結構きついものです。耐え抜いてやっと長男のクラスの演目が出た時も、私は唖然としました。
昨年運動会に出席した時、健康な身体では気づかなかったことですが、保護者は園児達の演目を「近くで立って」撮影するのです。
長男の演目は玉入れとダンスの2つです。まだ首のすわらない新生児を補助付きの抱っこひもで前抱っこして、立ちながら撮影しなければなりません…。長男に付き添っている主人に頼ることもできない状態なのです。 正直、しんどいです。
3kgの次男を抱えて30分以上立ちっぱなしは、産褥期にやることではありません! つい他の保護者につられて近くで撮影を始めてしまいましたが、多少見えづらくとも主人が用意してくれたシートの上に座って撮影していた方がよかったと後悔していました。
長男の演目後に撮ったクラスの子ども達と保護者の写真に写る、私の顔は真っ青。笑顔を浮かべる余裕すらなかったらしく、真顔で映っていました。
長男は大満足
長男は運動会の演目中、私の姿を見つけると満面の笑みでした。陣痛から出産、産後はどうしても次男にかかりきりになってしまいます。長男は次男を可愛がっていますが、寂しい気持ちはあったのでしょう。
次の年からは、コロナの影響で保育園の運動会はお休みになってしまいました。次男は2歳になりますが、保育園での運動会を経験していません。皮肉なことに、1歳半の長男の運動会がとても貴重だった、多少無理してでも運動会に参加してよかったと今では思います。
早くコロナ禍が収まって、子ども達が普通に運動会に参加できる日がきますように!
(ファンファン福岡公式ライター/ナツメググ)