子育てをしていると、大人には理解できない子どもの行動に出会う事がたくさんありますよね。双子の娘を育てる私にもありました。今回は、娘が年少の時にとった驚きの行動を紹介します。
ばんそうこうは万能薬?!
わが家には双子の娘達がいます。長女Aは少し心配性で神経質な性格、次女Bは大雑把な性格です。
そんなわが家の娘達が年少さんだった頃、Aは転んだりぶつけたりすると、すぐにばんそうこうを貼りたがりました。
血が出ていない、ほんの少しの切り傷や、ちょっとぶつけただけのところ、さらには虫刺されの箇所にも貼りたがるのです。
なぜこんなに、ばんそうこうを貼りたがるのか…。私には理解できませんでしたが、ばんそうこうを貼ることで、Aの気持ちが落ち着くのならと、自宅には大量のばんそうこうをストックしていました。
ばんそうこうはAにとっては万能薬だったのです。
お味噌汁事件
ある朝のこと。いつも鳴る目覚まし時計のアラームが鳴らずに寝坊してしまった私は、急いで朝食を準備し、食卓に並べました。
いつもだったら、みそ汁は冷ましてから食卓に並べるのですが、そんな時間もなく、熱々のまま並べてしまいました。すると、Aがその熱いお味噌汁を飲んでしまったのです!
Aは泣きながら
「ママのせいで唇が痛い! ばんそうこう貼って!」と案の定騒ぎ始めました。私は抱っこしながら、Aの唇を見ましたが、赤くもなっていませんでした。
そこで私は
「ごめんね。ママが悪かったね。でも、唇にはばんそうこうは貼れないよ」と、優しくなだめましたが、Aは聞く耳も持たずに、泣き続けます。
泣き止まない娘
Aはこうなってしまったら、手が付けられなくなります。私は、仕事に遅れそうだったので、Aをひとまずイスに座らせて、自分の用意を始めました。でも泣き声は激しくなる一方…。
仕方ないので、Aの上唇にばんそうこうを貼ってあげました。ところが、まだ不満気な様子で
「下も貼る!」と言って聞きません。
私は、もうどうにでもなれという気持ちで下唇にまでばんそうこうを貼ってあげました。すると、本人はとても満足そうに
「痛くなくなってきた!」と、自分から靴を履き、保育園に向かったのです。
主人はもう出勤して不在だったのですが、次女BはそんなAの顔を見て、今にも笑い出しそうでした。
“ばんそうこうモンスター” 誕生?!
貼ってあげたはいいものの、Aの唇は上も下もばんそうこうで見えなくなっていて、Aはまるで“ばんそうこうモンスター”のようでした。
保育園に向かう道中では、すれ違う人にジロジロ見られてしまい、私はうつむき足早に保育園に向かいました。そんな中でもAは、我関せずといったような様子。いつものように鼻歌を歌いながら歩いていました。
保育園に到着すると、先生はAを見るなり大爆笑!
「Aちゃん! 唇もう痛くないんだったら、ばんそうこうはがそうか。給食も食べれなくなっちゃうよ!」と、言いましたが、Aは頑なにばんそうこうをはがそうとはしませんでした。
娘がばんそうこうを卒業できたワケ
しかし、その日の夕方、保育園に迎えに行くと、ばんそうこうを唇からはがしたAの姿がありました。
「唇はもう大丈夫?」と聞くと、
「もう大丈夫!」と笑顔で返事してくれて、ひと安心。
保育園の先生によると、お友達から「変だ!」と言われて素直にはがしたそうです。
この事件がきっかけとなり、Aのばんそうこうへの執着はなくなっていきました。10歳になった今では、ばんそうこうを見ると当時を思い出して娘達と大爆笑してしまう思い出です。
(ファンファン福岡公式ライター / miyuki)