私がフルタイムで働いていたため、長男は小学校入学と同時に学童に通うことになりました。迎えに行くのは18時。2歳の次男もいたので、帰宅してから寝かせるまでの2時間は毎日バタバタ。長時間学童で過ごさせることに罪悪感を抱きながらも、「学童では友達もいるし、色々なこともできるし」と安心していたのです。その実態に気付くまでは…。
安心していた入学前
入学前に参加した学童の説明会は、厳しそうなセンター長の挨拶から始まりました。
「内履きは白色です」
「学童に来たらまずは宿題タイムなので、勉強道具を忘れないように」など細かく説明があり、しっかりしているという印象。
さらに
「運動用のホールで体を動かせますし、本の部屋で読書もできます」などの話から、学童ではいろいろな活動があり、息子も楽しめそうだと安心しました。
疑問を感じ始めた、連休明け
小学1年生なので、4月は宿題もなく、長男は学童で思い切り遊んでいるようでした。
しかし5月の連休が明けて学校の宿題が始まっても、学童で宿題をしてくることはありません。その頃からは、迎えに行くと決まって本の部屋にいるようになりました。本の部屋ではアニメのDVDを観て過ごすことが多かったようです。「1年生だからそんなものかな」と思っていました。
ただ、宿題は帰宅後にさせなければなりません。夕食、お風呂の後、疲れて眠そうな長男に何とか宿題をさせていました。
学童の実態が判明した夏休み
夏休みも朝から学童へ。しかし、1日中学童にいても宿題をやってきませんでした。夏休みの宿題はしっかりと持たせていたにも関わらず…。長男に聞いても
「やらなくてもいいんだよ!」と言うだけ。
お迎えの時間は、2歳の次男もいてバタバタしていましたが、夏休みのある日、少し早くに迎えに行くことができました。そこで2年生の子どもをもつママ友と久しぶりに話すことができたのです。
宿題のことを相談してみると
「宿題の時間なんてないよ! やりたい子がやっているだけだよ」と言われました。どうやら宿題タイムというのは、“運動用ホールが使えない”というだけで、全員が一斉に宿題をする時間ではなかったようです。
常時60人ほど在籍している学童。夏休みはさらに増えて、70人ほど利用しているようで室内は大賑わい。厚生員さんは5人で対応していて大変そうです。「宿題は諦めるしかないか…」と思うことにしました。
学童を嫌がる長男
しかしその頃から、長男が学童を嫌がるように。長男は昔から友達とのトラブルなどを話さない子で、理由をなかなか言ってくれません。友達とうまくいっていないのかと心配になり、厚生員さんに聞いてみると、
「〇〇(長男)くんはほとんど本の部屋にいて、友達とのトラブルはないですよ」と。
ほとんど本の部屋にいるというのも気になったので、その日の夜に長男からよくよく話を聞いてみました。すると、
「おにごっこはできないし、おもちゃもいつも使われているし、つまらない」とようやく教えてくれました。
入学間もない頃は、1年生の下校時刻が早く、自由に遊べていたとのこと。
「上級生が来ると、運動用ホールもおもちゃも使わせてくれない」と泣き出した長男。それで本の部屋でDVDを観ていたものの、DVDも同じものが繰り返されるだけなので飽きて嫌になったようです。
やっと改善された学童
他の1年生ママも同じように悩んでいることを知り、私は厚生員さんに相談することにしました。
「目が行き届かないところがありました」
「これからは学年ごとに利用可能箇所を分けるなどします」と対応してもらうことができ、その後は長男もいろいろな遊びができるように。
学年ごとに宿題タイムも作られたようで、学童で宿題をやってくるようにもなりました。
忙しさにかまけて、学童に任せきっていた私ですが、この出来事をきっかけに「もっと子どもたちのことをよく見ていこう」と反省。
長男は、その後また入学当初のように楽しく通うことができています。
(ファンファン福岡公式ライター / ちこた)