福岡の書店員さんに福岡ゆかりの本を紹介してもらうファンファン福岡の「福岡キミスイ本」シリーズ。18回目は「ジュンク堂書店 福岡店」で理工書を担当する遠藤康平さんを訪ねました。※取材は2020年2月時点。
NPO法人北九州魚部が発行するぎょぶマガジンの特別号
「ぎょぶる特別編集 特盛山椒魚本」 企画・編集/関慎太郎、井上大輔
―こんにちは! きょうは3階の理工書コーナーにやって来ました。遠藤さん、よろしくお願いします。 こんにちは。まずはこの展示コーナーを見てください。サンショウウオとイモリの「正面顔コレクション」です! ※2月29日まで展示。現在は終了しています。 ―うわあ、49種類も! それぞれ少しずつ個性が違いますね。 かわいい顔もあって見とれてしまいますよね。なぜこの写真展をしているかというと、マガジン「ぎょぶる特別編集 特盛山椒魚本」(2,800円+税)がとても素晴らしく、お客さまからも好評だからです。
―確かに九州にはサンショウウオが多く生息しているとは聞いたことがありますが、なかなかマニアックなテーマですね。 九州をはじめ全国に生息するサンショウウオについて、写真や図解で紹介しています。とても充実した内容ですよ。発行はNPO法人・北九州魚部のぎょぶる編集室です。
―ぎょぶ、ですか? (福岡県立)北九州高校の部活動の一つ「魚部(ぎょぶ)」のOBが立ち上げた編集室なんですよ。不定期にテーママガジン「ぎょぶる」を発行しています。魚だけでなく、ドジョウや水生昆虫、干潟関連などの特集もありました。テーマがニッチなところも、つい気になってしまう存在です(笑)。
―確かにドジョウのこと、あまり気にしたことがありませんでした。柳川市などでは食べますよね? 食べますよね(笑)。魚部のメンバーには学者の方などもいて、フィールドワークがすごいので内容はとても充実しています。それに「水生生物好きを増やそう、生き物好きの輪を広げよう」という愛があふれていて、読んでいて楽しいですよ。
―この水槽はひょっとして… 2016年に魚部の方が遠賀川流域だけに生息するオンガスジシマドジョウと水槽を持ってきてくださったんですが、ちゃんと世話をしていたら稚魚が生まれまして。水槽内で繁殖する例はこれまでになかったらしく、とても珍しいのだとか。西日本新聞さんも取材に来られました。
―(のぞき込んで)確かに、いますね。小さくてかわいいですね。 魚部さんは昨年からカフェも運営されていて、12月に行って来ました。ドジョウのから揚げがおいしかったです。 ―カフェでは食べるんだ!(笑)。 種類が違うドジョウですよ!(笑)。それにしても今後も目が離せない編集室とマガジンです。ぜひ皆さんも手にしてみてください。 ―今回も、ありがとうございました!
福岡の書店員さん、君の推薦する本を読みたい【福岡キミスイ本 第17回】