約10年前のことです。夫の姉(義姉)が結婚式を挙げることになり、余興をお願いされました。事前に「3万円のお礼を準備している」と言われましたが、結婚式が終わると「1万円に減らしたい」と言ってきたのです。わがままな義姉とは「もう関わりたくない」と思っていたのですが、受け取ったお礼にはなぜか3万円が入っていて…。その意外な理由とは?
わがままな義姉
義姉とは顔を合わせれば少し話をする程度で、元々特に仲が良かったわけではありません。
私は、口調がきつくてイライラをすぐ顔に出す義姉のことが苦手でした。
そんな義姉が結婚式を挙げることになりました。私に余興をお願いしてきたのは、義姉本人ではなく義母でした。私が、学生時代からダンスサークルに所属していたのでお願いされたのですが、義姉は
「やってもやらなくても、どっちでもいい」と乗り気ではありません。
しかし、義母が何度もお願いしてきたこともあり、私は余興を引き受けることにしました。「このときに断っておけば…」と後悔することになるとは知らずに。
義姉の結婚式で余興をすることに
義姉の結婚式には、15人程のメンバーに声を掛け、約10分間のダンスを披露することになりました。メンバー全員、義姉夫婦とは面識がありません。
今までにも友人の結婚式などで、何度か余興をお願いされたことはありましたが、余興のお礼はあくまでも依頼してくださった人の気持ち。お礼を準備している人もいれば、していない人もいました。
親族の結婚式ということもあり、「お礼はないかな」と思っていましたが、
「3万円のお礼を準備してる」と義姉から事前に連絡が。私は義姉の連絡先を知らなかったので、夫が間に入ってやり取りをしていました。
結婚式当日は、余興の準備でバタバタしましたが無事に成功! 私は胸をなでおろしました。いただいた余興のお礼は、サークルの活動費として還元しようと考えていたのですが…。
嘘をついてお礼を値切る義姉
結婚式から2週間後。義姉に会う用事がありました。しかし、お礼の話が出ることはなく…。
こちらから話を切り出すわけにもいかないので、不安な気持ちになりました。
義姉から連絡が来たのはさらに2週間後。しかも
「結婚式が赤字だったから、お礼の金額を1万円に減らしてほしい」と言ってきたのです! もう驚きというか呆れというか、「結婚式から1カ月も経ってるのになんで今更?」という気持ちでいっぱいでした。
さらに私が納得できなかったのが、義姉が嘘を付いていたことです。
義母からは
「結婚式はご祝儀で賄うことができたし、新婚旅行代も出すことができた」という話を聞いていたのです。
「お礼の金額を減らしたいがために嘘をつくなんて」と思い、夫にも私の気持ちを伝えました。
夫が何度か義姉と話をしたようですが、義姉が折れることはなく、結局お礼の金額は減らされることに。
後から金額を減らしたいと要求してきた義理姉に怒りがこみ上げましたが、「もう関わりたくない」という思いのほうが強く、自分の気持ちを抑えるしかありませんでした。
減らされたはずのお礼が?
しかし、後日義姉から受け取ったお礼には3万円が入っていたのです。
「あれ、なんで?」と、夫に言うと
「やっぱり準備してくれたみたい」と言います。
私はなぜか引っ掛かり、夫を問い詰めると… 驚くことに、夫が減らされた2万円を肩代わりしていたことを白状したのです。
「なんでわざわざそんなことを」と思いましたが、義姉と私の間で板挟みになっていた夫の気持ちを考えると、夫だけを責めることはできませんでした。
お礼はあくまで気持ちなので、強制するものではないことはわかっています。
しかし、嘘をついてまで金額を減らそうとした義姉にはとても腹が立ちました。
10年経った今でも、義姉のわがままな性格には驚くことが多く、仲良くしたいという気持ちは一切ありません。
(ファンファン福岡公式ライター / emu)