“怪談家”の稲川淳二さんが書き下ろしの怪談を語る一夜が今年も! 「MYSTERY NIGHT TOUR(ミステリーナイトツアー) 2023 稲川淳二の怪談ナイト」福岡公演が9月18日(月・祝)、福岡市民会館大ホール(同市中央区)で開催されます。初演の1993年から通算960公演、約66万人の観客を動員している本ツアーを心待ちにしている人は多く、31年目となる今年は7月8日(土)に全国49公演がスタートします。初日を約1カ月後に控えた6月6日、稲川さんが福岡市内で記者会見し、ツアーへの意気込みや見どころを語りました。
不思議な因縁で“オール事件”の怪談ナイトに
「怪談は事件(の話)じゃない。事件の裏にある恨みや心の闇、悲しさが怪談なんだ」と日頃から言ってきた稲川さん。けれど「今年の怪談はね、事件なんですよ」と話し始めます。
稲川さんはまるで考古学の研究のように、長年にわたって取っておいた「話の破片」を組み立てて怪談を創作しているとか。「春先から茨城県の工房にこもって約20本の怪談を書き上げ、今回のツアーのために絞り込んだところ、事件にまつわる話ばかりになりまして」。仕事で知り合った警察官に聞いた話や高校生だった頃の稲川さんの体験が発端になっている話もあると言います。
公演内容は「不思議な因縁で、そうなっちゃった」という“オール事件”の5、6話に加え、心霊写真や不思議な現象の写真を解説する恒例のコーナーを合わせて約2時間。「公演全体を一つのストーリーとして考えています。ばかばかしくて笑えるんだけど、ほっこりするような話も入れていきますよ」。
福岡は16年ぶりの豪華なフルセット公演
今回の会場である福岡市民会館大ホールは、怪談ナイトでは意外にも初めての使用に。福岡公演としては最大規模の会場ということもあり、16年ぶりにフルセットの舞台を準備する。「芝居はしないんだけど、2階も人が歩けるような造りになっていたりして、見えない部分までよくできたセットです。まるでそこに田舎のおじいちゃんが待っているような…。そんな豪華な舞台も皆さんに大いに喜んでもらいたい」と力を込めます。
8月に76歳を迎える、自称“後期交霊者”。怪談ナイトを30年続けてきて「若い頃は勢いと元気があった語りも、年齢を重ねて田舎のおじいちゃんのような語り口になってきました」。
福岡について「大好きな所。とっても居心地がよく、落ち着きます」。福岡公演に向けては「会場に来てくれた人が夢中になって話を聞いて、笑って、帰るころにはなんだかうれしくなっている、そういう公演にしたいと老骨にむち打って一生懸命やっています。楽しみにしていてくださいね」。
優しくて渋みのある語り口とたたずまいが醸し出す、恐怖と感動の世界へ足を運んでみませんか。
MYSTERY NIGHT TOUR 2023 稲川淳二の怪談ナイト
日時:9月18日(月・祝) 17:00
場所:福岡市民会館 大ホール(福岡市中央区天神5-1-23)
料金:全席指定 前売り6,600円 当日7,000円 ※税込み。未就学児入場不可
問い合わせ:スリーオクロック
電話:092-732-1688(平日10:00~18:30)