数年前、娘が4歳で息子が7歳の出来事です。ゴールデンウイークを利用し、家族4人で旅行へ出掛けることに。しかし高速道路は大渋滞。そんな時に娘が「トイレ!」と言い出したのです。まだ渋滞から抜け出せそういない状況で、あたふたした体験談をお伝えします。
朝6時に出発したものの高速道路は大渋滞。そんな時に娘が…
行楽地がにぎわう、ゴールデンウイーク。懸賞でテーマパークの入園券が当選したこともあり、混雑を覚悟のうえ、出掛けることに。行き先は関西圏。車で、片道4時間かかります。なるべく渋滞を避けようと、午前6時に家を出発することにしました。
当日、朝のうちは渋滞もなく、スイスイ走れました。しかし時間がたつにつれ、どんどん交通量が増えてきました。そしてテーマパークまで残り1kmほど、目的地は目と鼻と先なのに、高速出口付近で大渋滞にはまってしまったのです。
しばらくは、時速10km以下の徐行運転で前に進んでいましたが、そのうち完全に車が止まってしまいました。後ろの座席でテレビを見ていた娘と息子は、
「まだ着かないの?」と言ってきます。
私は
「もう少しだからね」と言い聞かせますが、なかなか車が前に進まない状況を見て、息子は
「もう嫌だ! 早く行きたい!」とグジグジ言い始めました。娘と息子はテレビを見ることにも飽きたようで、完全に集中力切れです。
夫と私は
「あと少しだから、がんばって」と、何度も子どもたちをなだめますが、車の中で足をバタバタしたり、ジュニアシートから降りようとしたりして、エスカレートする一方でした。じっとしていることに耐え切れなくなる気持ちも分かりますが、我慢してもらうほかありません。そんな中、さらに状況を悪化させる出来事が起こったのです。
娘が突然、
「トイレに行きたい!」と言い出しました。
「えええー! こんな時に限って、トイレに行きたい!?」カーナビでトイレを検索してみましたが、道中に利用できるところがありません。これは困りました…。
ハラハラの車内。夫の天の声で事態は収束へ!
テーマパークまでは、少なくとも数十分はかかります。娘に
「もう少し我慢できる?」と聞いたところ、
「できない」と言います。
その言葉に刺激されたのか、息子も「トイレに行きたい」と言い始める始末。車内は、一気にカオス状態です。
「ええっと… 紙おむつは、車に置いていたかな? 何かトイレの代わりになるものがないかな?」と、トランクやダッシュボードなどを確認しましたが、何もありません。
「どうすればいいだろう…」解決策を思いつかず、私はあたふたしました。
その時、夫から
「そう言えば、防災用の簡易トイレをバッグに入れていたかもしれない」と天の声が! 急いで夫のバッグを見ると、内ポケットに1枚だけ簡易トイレが入っていました。
そうこうしている間に、一般道へと抜けました。路肩に車を止め、娘に初めて簡易トイレを使わせました。
これで、一件落着。簡易トイレは車に常備しておかなければならないと痛感しました。
ただ今回は簡易トイレが1枚しかなかったため、息子はトイレに行けないままでした。テーマパークに到着するやいなや、息子はトイレに猛ダッシュしたのでした。息子よ、ごめんね。
(ファンファン福岡公式ライター/伊藤優香)