子どもは大人よりも熱中症になりやすいといわれています。注意したい子どもの熱中症について「防災新聞」サイト、竹若由里絵編集長に聞きました。
Q:子どもが熱中症になりやすい理由は?
A:子どもは大人よりも外気の影響を受けやすく、体温が上昇しやすいです。汗腺が発達していないので、汗をかきにくく、体にこもった熱を発散しにくくなります。水分補給が必須という意識が低いことや暑さに慣れるのに時間がかかることも理由です。
Q:熱中症のサインは?
A:軽度の症状は
(1)顔や体がほてる
(2)体温は平熱から38度未満
(3)汗を大量にかく
(4)皮膚を触ると冷たく感じる
(5)顔面蒼白(そうはく)
(6)手足にけいれんが見られる
(7)腹痛や吐き気、嘔吐(おうと)などの症状がある
(8)めまいや立ちくらみを感じる、失神することがある― です。軽度の場合は風通しの良い日陰に移動したり、水分補給したり、安静にしながら回復を目指します。
Q:予防のために大人ができることは?
A:登下校時の徒歩、体育の授業、保育園や幼稚園での外遊びなどは熱中症のリスクがゼロではないものの、子どもが暑さに慣れるために必要な時間でもあります。暑さに慣れさせて熱中症になりにくい体をつくることも、大人の仕事ではないでしょうか。
\Point/ 中度、重度の症状が見られたら救急車を!
【中度の場合】
・体温が38~40度未満に上昇する
・顔面蒼白
・呼吸が速く、脈拍は遅い
・汗をかいている
・血圧がやや低下している
・吐き気や嘔吐、めまいがある
・筋肉のけいれんが激しい
・脱力感があり、動くことができない
・意識の状態が悪い
【重度の場合】
・体温が40度以上ある
・体が熱いのに汗が止まる
・皮膚が赤く乾燥している
・意識がない
・血圧が低下し、脈拍も遅い
・嘔吐や下痢がある