タレントの「ウッチャン」こと、内村光良監督の映画「夏空ダンス」が、全国に先駆けて九州で公開されました。故郷の熊本県人吉・球磨が舞台で、災害からの復興途上の街への思いがこもった作品です。イオンシネマ福岡(福岡県粕屋町)での挨拶(7月8日)を報告します。
4作目を故郷で撮ろうと思ったきっかけは
3年前のちょうど今ごろ、地元が大水害にあいまして、実家も腰まで浸かってしまいました。ニュース映像で、見慣れた街が全部水に浸かっているのを見て、本当に衝撃が強くて。1年たって、復興途中の街を映せたらいいなと思って脚本を書き始めました。撮影中は街の方が協力してくださって、復興商店街のシーンでも実際働いている方がエキストラで出てくれました。
撮影中に印象に残ったシーンは
花火のシーンですね。あれは実際に(2022年)8月15日に行われた花火大会の日を狙って一発本番で撮影しました。踊っているダンス部の後ろに花火が上がるのか? という、ものすごい緊張の中で撮影しました。そして実際に真っ赤な花火が、彼女たちの後ろに上がった時、本当に感動しました。実は当日は土砂降りで、彼女たちは雨の中ずぶ濡れになって何回も何回も踊ってくれているんですよ。あの花火大会の日は忘れられないですね。
主演の島雄こなつさんとの出会いについて
「世界の果てまでイッテQ!」という番組でダンスをする企画がありまして、その時に私にダンスを教えてくれたのがこなつちゃんだったんです。彼女が人吉の景色の中で踊る姿が絵になるんじゃないかな、と思って物語を考えました。
ダンス部員の面々について
男子含めて全員で14人いるんですが、半分は東京チーム、2人が熊本市内の子、あとの4人が本当に人吉高校に通っているダンスのうまい子の混合チームです。実は東京チームはこなつちゃんが所属しているダンスグループのメンバーで、本当は世界チャンピオンのチームなんですけど、立ち上げたばかりのダンス部という設定なので、わざとレベルを落として踊ってもらいました。
映画ポスターの文字は
これは実は私の字です。みんなが手作りな感じでこれが良いと言うもんですから(笑)
福岡の会場のみなさんにメッセージを
今日はたくさんの方に観に来ていただきまして本当にありがとうございました、今年一番嬉しいです。もっとより多くの方に観ていただけるよう全国に届けたいなと思います。
映画「夏空ダンス」
作品概要 :内村光良監督4作目にして初めて故郷を舞台にした短編作品。自然災害が残した爪痕、なくなっていくもの、新しくなっていくものなど、今も復興途中の故郷の熊本人吉・球磨の姿を、ダンスで夢を叶えたいと願い未来に向かって進んでいく主人公を通して描く希望の物語。
出演:島雄こなつ、倉島颯良、吉川康太ほか
監督・脚本:内村光良
制作:FILM 製作:プロジェクトユー、マセキ芸能社、FILM、MONDO
配給:イオンエンターテイメント
本編尺:47分
上映期間:7月13日(木)まで
上映劇場:イオンシネマ熊本(熊本)、イオンシネマ福岡、イオンシネマ戸畑、イオンシネマ筑紫野、イオンシネマ大野城(以上福岡)、 イオンシネマ佐賀大和(佐賀)
(C)2023「夏空ダンス」製作委員会