電車で妊婦さんに席を譲ったときの意外な反応にびっくり!【ほっこりする話】

 電車で席を譲るか否か。私は妊婦さんには積極的に譲りたいと思っています。当然の行いですが、される側の感謝が想像以上に大きいと感じた出来事です。皆さんはどのような状況であれば席を譲りますか?

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筆者について

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 私は専門商社に勤めるしがないサラリーマンです。昨年長男が生まれ家族3人幸せに暮らしています。ただ息子を妊娠中、妻は妊娠高血圧症候群と診断され、妊娠中のストレスで血圧が上昇し、入退院を繰り返しました。

 出産も予定日より1カ月早産で、急遽帝王切開で出さないと危険という状況から文字通り命がけで産んでくれました。

 そんなわが家では妻が現在2人目を妊娠しています。医者からは1人目と同じ症状が出る可能性を指摘され、ストレスのない生活をしなければリスクが高まると言われています。

 私は日々の生活で妻への負担をなるべくかけまいと、積極的に家事育児に取り組むようにし、妊娠中の妻を支えています。長くなりましたが、そんな私は家族大好きな31歳のパパです。

満員電車で見つけた妊婦さん

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 ある日の仕事終わり、営業先から帰宅する電車が満員でした。
 つり革に体重をかけていると、偶然にも前の席の方が立ち上がり降りていくことに。営業で疲れ切っていた私は前の方が立ち上がった瞬間に心の中で雄叫びを上げ、すぐさま席につきました。

 なんて幸運なんだと安堵していると、右斜め前に細身の体ですこしお腹が出ているかな? といった女性を発見。

 妻が妊娠中である身としては妊婦さんの気持ちは痛いほどわかるため、勇気をだして声をかけようとしましたが、やはり妊婦さんである確信が持てずに尻込みしてしまいました。

 今思えば情けない話です。ただ、またまた運よく次の駅で人が流れ、その女性が私の目の前に。
 「どうぞ席座ってください」と私はすぐ様声をかけました。なぜなら女性の鞄に「マタニティマークのキーホルダー」が見えたからです。仮説が確信に変わる状況にキーホルダーが光ってさえ見えました(笑)。

 席を譲った後は気恥ずかしい気持ちと譲られた側も気まずいのかなと思い、少し離れた場所まで移動し、そこから女性のことは気にしていませんでした。

 30分ほどで私の降りる駅に到着しホームを歩いていると、後ろから息を切らした人が声をかけてきて、振り返ると先ほど席を譲った女性でした。

 その女性は笑みを浮かべ
 「席を譲ってくれてありがとう。満員電車で立っているのも苦しくて、本当に助かりました!」とわざわざ走って御礼を言いに来てくれたのです。

 感謝の気持ちがひしひしと伝わり、とても嬉しい気持ちになったので、妻にLINEで報告すると意外なリアクションが…。

妻から言われたありがとう

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私「電車で妊婦さんに席譲ったらすごく感謝されたよ!」
妻「グッッッジョブ!!! すごく嬉しい」
私「え!? なんで?」
妻「そりゃ嬉しいよ。妊婦代表で御礼をいうよ。ありがとう!!! きっとその人も嬉しくて帰ったら家族に報告すると思う」
私「そうか。同じ駅だったのか走ってまで御礼言いに来てくれたよ。妊婦さんだから逆に心配になった(笑)」
妻「妊婦さんよっぽど嬉しかったんだろうな~。ほんと優しい旦那さんで誇りだ」

 当然のことをしたと思っていましたが、想像以上に妊婦さんからも妻からも感謝され、私自身も誇らしい気持ちになりました。

 妻は1人目を妊娠中に電車で通勤する際、早めに出るなどの工夫はするも、満員電車のため座れないことも…。そんな時は途中駅で一度降りて休憩して電車に乗っていたそうです。

 妻は常に血圧が高い状態で、例えるなら貧血でふらっとなる状態が普通でした。妻も「マタニティマーク」を鞄に付けていましたが、それに気づき席を譲ってもらえたことはまれで、声をかけてくれたときは妊娠中の辛さに人の優しさが沁みてこっそり泣いてしまったこともあったそうです。

 だから走ってでも感謝を伝えたいという女性の気持ちが痛いほどわかり、その感謝を受け取る人が旦那というのがすごく誇らしかったと伝えてくれました。

 今回の出来事を経て、世の中がもっと妊婦や子育てに寛容になることを願っていますし、私自身これからもその輪を広げられる行動をとり続けたいと心に決めました。

(ファンファン福岡公式ライター/月が好き)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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