子どもと大人が一緒に楽しめる演劇公演を! 久留米シティプラザ(久留米市六ツ門町)ではキッズプログラムとして8月13日(日)、同プラザ久留米座で「さいごの1つ前」が上演されます。テレビドラマなどでも活躍する俳優の白石加代子さん演じる主人公が、天国と地獄の分かれ道で生きていた頃の記憶を探す物語。作・演出の松井周さんに本作を手がけた思いや久留米公演に向けてのメッセージを聞きました。
天国と地獄の分かれ道で、なくした記憶を探す物語
<物語のあらすじ>
天国と地獄の分かれ道で、カオル(白石加代子)は忘れ物をして困っています。天国に行くには「生きていた頃の記憶」がいるのですが、カオルはその記憶を忘れてしまったのです。そこに集まった人間がカオルのためにあれこれ考えているところに怪しい「誰か」が現れ…。果たして、カオルは無事天国へ旅立つことができるのでしょうか?
―この舞台を着想したきっかけを聞かせてください。
子どもたちに向けたお芝居を白石さんとつくるならどんな物語がいいのかなと考えて、すぐに記憶をなくしてしまうおばあさんのお話を思いつきました。作品を見ている子どもたちが自然に手助けをしたくなるような。それと、子どものときに誰でも一度は考えたことのある「死んだら一体どうなるんだろう?」という疑問を合わせてみようと思いました。
―観客からヒントをもらって物語が進む参加型の舞台ということですが、その効果や面白さを。
演劇の面白さって、目の前でウソの世界がホントの俳優によって立ち上がっていく部分にあると思っています。目の前にあるのに、さわれそうでさわれない世界。でも、その世界に困っている人がいて助けを求めてきたら、いつの間にか観客もその世界に足を踏み入れることになって、一緒に冒険を楽しむことができるのでは? と考えました。
久留米座で出来上がる世界に遊びに来ませんか?
―主人公のカオルを演じる白石加代子さんの魅力は。
圧倒的です、全部。身ぶり一つとっても、発語するにしても。年齢や性別を超えた存在感があります。この舞台ではさらに、普段の白石さんのおちゃめさがあふれています。
―昨年夏、KAAT神奈川芸術劇場(横浜市)でこの作品が初めて上演された時の手応えを。
今まで味わったことがないほど、観客の皆さんに温かく迎えていただきました。すごく好評でした。
―久留米公演で期待すること、また久留米公演に向けてのメッセージをお願いします。
久留米の皆さんがこの作品とどう向き合ってくださるか、とても楽しみです。この公演は毎回必ずどこかが違った形になります。久留米座という空間とその時にいらっしゃる皆さんとで出来上がる作品です。どうぞこの世界に遊びに来てください。久留米の皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
なお、白石加代子さんからもメッセージが届いたので紹介します。
「水害があり、久留米の皆さまを大変心配していました。まだ大変な状況の方もいらっしゃるかと思いますが、無事にこの舞台でお邪魔できることになり、皆で喜んでいます。久留米のおいしいものをいただくのも楽しみにしています」
久留米シティプラザキッズプログラム2023「さいごの1つ前」
日時:8月13日(日) 13:00開場、13:30開演 ※1時間25分上演予定
場所:久留米シティプラザ 久留米座(福岡県久留米市六ツ門町8-1)
料金:大人2,000円、子ども(4歳~中学生)1,000円、大人・子どもペア券2,500円(前売りのみ)
※3歳以下入場不可