3歳のときにプールデビューをした息子。水遊びが大好きなはずなのに、なぜかプールに入ろうとせず…。はるばる大型プールに出かけたのに、プールサイドで過ごしたトホホなエピソードをお話します。
夏は公園で水遊び
わが家は賃貸で庭がないため、自宅でプールはできません。毎年夏になると、息子を連れて自宅から近い公園で水遊びをしていました。そこで、
「いつか大きいプールに連れて行ってあげたいね」と、夫とよく話をしていました。
息子が3歳になった夏のことです。その年の夏は、自宅から車で3時間のほどの距離にある私の実家に帰省することになっていました。実家の近くには大型のプール施設があります。
「息子をプールに連れて行くチャンスだ!」水遊びが大好きな息子の喜ぶ顔が見たい夫と私は、帰省のタイミングで初めて大きなプール施設に連れて行くことにしたのです。
初めてのプール! シャッターチャンスを期待したが…
実家に帰省した翌日、ウォータースライダーや流れるプールがある大型プール施設に向かいました。深さが3歳児のひざ下ほどのプールやシャワーが出ているゾーンなどがあり、小さい子どもから大人まで楽しめる施設です。
「今日はシャッターチャンスがたくさんありそうだな」と夫も私もワクワクしていました。
プールに到着し息子が入れそうな場所を探していると、深さが子どもの足首ほどのプールに、ちょろちょろと水が流れる作りの短い滑り台がありました。滑り台を見た息子は、
「すべりだい、やるー!!」と言って、嬉しそうに走り出しました。
夫と息子の姿を写真に残そうとカメラを構えていると、息子が勢いよく滑ってきて、そのままプールにおしりからポチャンと着地しました。息子はとっても驚いた顔をして、私の所に駆け寄り抱っこを求めてきました。そして、放心した表情で
「大きいプールはまだこわかったみたい…」と、息子が一言つぶやいたのです。
そこからは、全くプールに入らず。
浅めの場所ならば、手をつないで歩いたり少しだけ入ることもありましたが、すぐに「抱っこして」と、泣き出しそうな顔でしがみついてきました。
「これなら、近所の公園で水遊びをすればよかったかも?」と夫と私は苦笑い。
水遊び大好きな息子が、プールに入れないなんて思いもしませんでした。炎天下の中、プールに入らないで過ごすわけにもいかず、入園から1時間ほどで帰宅することになったのです。プール施設から帰宅したあとは、実家の庭で、空気を入れて使うタイプのプールで遊ぶことに。
「楽しい!」と、息子が笑顔を見せてくれてほっとしました。しかし、「初めてのプールで、どんな表情を見せてくれるかな?」と楽しみにしていた夫と私には、なんともトホホなプールデビューになりました。
慎重派な息子には早すぎたプールデビュー
初めて裸足で芝生に立ったときには、つま先でソロリソロリと歩くほど慎重派な性格の息子にとって、いつもと違う初めての大きなプールは、どこか怖さを感じたようでした。
水遊びが好きだからといっても、どんな場所でも喜ぶわけではないのだと学びました。もう少し大きくなったら、大きなプールにまたチャレンジしようと夫と笑いあった出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/pitamaru)