立ち飲み居酒屋として人気の「岩瀬串店」(福岡市中央区)が、系列店の「SAND GOTO(サンドゴトウ)」(同)、「ポッポしゃん」(同)とタッグを組み、テークアウト専門の「岩瀬惣菜(そうざい)店」として4月9日から営業中です。人気店の味が自宅で楽しめると早くも評判になっている同店へ、行ってきました。
岩瀬串店の業態を変えてオープンした「岩瀬惣菜店」。「岩瀬串店」、「SAND GOTO」、「ポッポしゃん」の16種類ほどの日替わり総菜が、店舗の特徴ともいえるコの字型のガラスのショーケースに並びます。 午前10時にオープンし、午後7時まで営業。岩瀬串店は水曜休でしたが、現在は日曜休です。
「岩瀬串店」は、串料理がメインの立ち飲み店で夜に営業していました。 「SAND GOTO」は、ふんわりとしたコッペパンに岩瀬串店の鶏つくねなどの鶏料理をたっぷりと挟み込んだ“鶏サンド”の専門店。岩瀬串店の店舗で昼に営業していました。 「ポッポしゃん」は、中央区六本松で営業していた弁当店。ここも同じく鶏料理がメイン。かしわ飯や唐揚げが人気商品です。
お店では新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、1回に店内に入る人数を2組までとし、消毒液等も完備して対応しています。 その日の店頭に並ぶメニューは、岩瀬惣菜店のインスタグラムで確認ができます。店を訪れてから悩むのもいいですが、事前の電話予約が可能なので、メニューを確認して予約しておくと受け渡しがスムーズで時間がかかりませんね。 予約の際にメニューの説明もしてくれるそうなので、インスタグラムを利用していない人も気軽に予約電話を利用できます。
「大事にしているのはお客さんとのコミュニケーション。こういう時期でなかなかそれもままならないけど、デリバリーでなく、テークアウトにすれば、常連さんの様子も分かります。来てくれた人と話すことで、今後また状況が変わって店の業態が変化しても、つながっていける店にできたら」と代表の大橋智和さんは話します。
総菜テークアウト店としてオープンして、1週間で約200人が来店しているといいます。串物が1本100円から、弁当でも550円程度の手頃な価格なので、「家族分を」と購入する人も多いとか。毎日のメニューに悩む人への手助けにもなっているようです。
取材時も事前予約された総菜がずらりと並んでいました。 「ご飯やパンのほか、酒のつまみになるような総菜が多く重宝しています」と話す常連客の1人は、この日は「かしわ飯」(税込み550円)と「ズリの唐揚げ」(260円)を事前に電話で予約。受け取りに来てショーケースを見て「自家製鶏つくね串」(1本150円)を追加購入していました。 おいしそうな香りが漂う店内にいると、ついついあれもこれもと購入したくなる気持ち、分かります!
家で調理するとどうしても片付けなどが面倒な揚げ物類や、調理に時間のかかる「スペアリブ」(1つ350円)なども人気といいます。
「食事は毎日のことだから、連日来てくれるお客さんのためにも、メニューはどんどん変えていこうと思っています」と大橋さん。かしわ飯などの人気メニューはそのままに、串物や副菜でバリエーションをつけていくそうです。
私もランチ用に「ジャークチキンとキノコソテーのサンド」(350円)と、夕飯用に飛ぶように売れていた「ズリの唐揚げ」を購入しました。
長さ15cmはあろうかという大きさのサンドには、あふれんばかりのチキンが載っています。かぶりついて食べられるだろうかと思っていたら、「お箸もつけておきますね」と声掛けが。ちょっとした気遣いにうれしくなります。 ジャークチキンとはカリブ海にある島国・ジャマイカの料理だそうで、スパイシーな味付けが特徴。今にもあふれそうなサンドに思い切りかぶりつくと、むちっとした鶏肉にまぶされたスパイスとパンの甘味がよく調和していておいしい! スパイスの風味はありますが、辛さはほぼ感じないので「辛いのは苦手」という人でもおいしく食べられると思います。
添えられたレモンを少し絞ると、また味が変化し、すっきりさっぱり味わえます。ハーブも程よく使用されているようで、レモンとマッチして後口も爽やか。キノコの独特な食感と、たっぷり入ったキャベツのざくざく感がいいアクセントになっていています。 食べ応え十分のサンドで、おいしく楽しいランチになりました。
夕飯で食べた「ズリの唐揚げ」は、にんにくの香りが食欲をそそります。ビールに最高に合う味でした。身が1つ1つ大きくて7、8個入っていたのでこれで260円はコスパも抜群ですね。
今日はどんなおかずが並んでいるんだろうとワクワクする「岩瀬惣菜店」。おいしいおかずで“おうち時間”を彩ってくれるお店でした。
岩瀬惣菜店
住所:福岡市中央区大名1-4-22 電話:092-732-7676 営業:10:00~19:00 日曜休 インスタグラム @iwase__kushiten