「幼い子どもは、母親のおなかに赤ちゃんがいるのが見える」という話を聞いたことはありますか? 私は「本当に?」と少し疑っていました。しかし、わが家でも同じことが起こったのです。妻と娘のエピソードを紹介します。
体調が優れない妻、夏バテかと思っていたら…
9年前の夏。妻は食欲がなくなり、体調不良に悩まされていました。猛暑日が続いていたので「夏バテかも」と夫婦で話していました。
食事はあっさりしたものしか受け付けず、キュウリの浅漬けや梅干しなどばかり。だるそうにソファーに横たわり、あまりにもつらかったのか
「早く夏が終わればいいのに!」と愚痴りながら、家事に手が回らない日も増えていきました。
その日も、妻は具合が悪く横になっていました。そんな妻を心配した4歳の娘が駆け寄り、予想外の言葉を発したのです。
「だって、ママのおなかの中に赤ちゃんがいるもん!」
「えっ、そうなの? 本当に?」と妻が聞き返すと、娘は
「うん! いるよ!」と自信満々です。妻は半信半疑ながらも、「本当に妊娠しているのかな?」と思い始めました。
私は帰宅後に妻からその話を聞き、驚きと共に妙に納得しました。もともと妻は生理不順だったため、生理の遅れを気に留めていませんでした。本当に妊娠しているのなら、この夏バテのような具合の悪さにも説明がつきます。
娘の言ってることは本当? 妊娠しているか確かめることに
娘の一言をきっかけに、妊娠検査薬で確かめることにしました。本当に妊娠していたら、すぐに産婦人科に行かないといけませんから。
早速、薬局で検査薬を買って試してみると…陽性の反応! 「本当に妊娠していた!」と夫婦でびっくり。急いで妻を産婦人科に連れて行くと、先生からも
「ご懐妊ですね、おめでとうございます」と言われたのでした。
「子どもは母親の妊娠が分かる」と聞くけれど、まさかわが子にもそんなことが起きるとは! 何とも不思議な出来事でした。
「やっぱり娘には見えていたんだな~」と思いましたが、それ以降の妊娠には気付かず…。2人目の時だけが貴重な経験だったのだと、後々に分かるのでした。
(ファンファン福岡公式ライター/【けんちゃん】)