友人に電話中、その友人が高熱で体調が悪いことがわかりました。それなのに、電話の向こうにいる旦那の、病人に対するものとは思えない態度に驚き! 友人に対するモラハラまがいの発言に、思わず電話口で怒ってしまったのですが…。
発熱した友人A子
友人に久々に電話をしたときでした。最初に簡単に用事を済ませて話していると、A子の声に元気がありません。
「どうしたの? 具合悪い?」と聞くと、友人は
「うん、ちょっと今熱があって…」とのこと。
私はあわてて
「そうだったの?! ごめん! すぐに休んで!」と電話を切ろうとしました。A子は
「いいのいいの、電話っていう理由でもないと休めないもん」と言い、
「熱があっても、子どもと旦那の世話で寝ていられないよ」とハハハと力なく笑いました。
詳しく聞くと熱が39度あるというので驚いて
「そんなに熱あるのに、動いちゃダメ! 子どもの世話は旦那に任せておきな!」と怒って言いました。A子の子どもは1歳。そしてA子の旦那は私の友人でもあります。
そのとき電話越しに
「ねぇー」とA子の旦那らしき声が聞こえました。A子は
「まだ電話中だから…!」と言いますが
「だって、子どもが泣いてうるさいよ。おむつじゃない?」と旦那。
続けてとんでもない発言をしたのです。
「ほどほどでいいんだからさ、子どもの相手もしてあげなよ。俺は仕事で疲れてもう無理。腹も減ったからさ、簡単なやつでいいからつくって。別にごはんに文句言ったりしないからさ」
友人の旦那の発言に怒り爆発!
A子は
「わかったから、待っててよ…」と弱々しい声で言い、扉が閉まる音が聞こえました。
「ごめんね…」とうなだれているような声のA子に対して、私は怒りが爆発!
「え、家だとあんなかんじなの?! 体がしんどいときに労わる言葉すらかけないの?! あんなに責任感ないやつだった? 最低!」というと、
「うん…」と力なく頷くA子。
「あー言ってやりたい! 子どもの世話も、ご飯の用意も、全部お前がするんだって怒ってやりたい! 『仕事だけして疲れてるなんてお前はひ弱か』って言ってやりたい! 『ここがお前の頑張りどころで、愛想つかされるかどうかの分かれ道だぞ』って言ってやりたい!!」と、私は大人げなく思いっきり悪態をついてしまいました。
するとA子が
「あのさ… ごめん」と言いました。私ははっとして
「あ、ごめん。悪口とか嫌だよね。ごめん、体しんどいのに。もう休んで… あーでも休めないのか…!」と言うと、
「ちがうの、全部今のスピーカーになってて… 旦那に聞かれた」とA子。
悪態が旦那に筒抜けだった!
「えっ?!」と一瞬で体が固まり、
「… え、いるの?」と聞くと
「うん、ごめん。いる…」と少し機嫌の悪そうな旦那の声が返ってきました。謝った方がよいかとも思いましたが、間違ったことを言っていないとも思い、次の言葉を探していると…
旦那が
「なんか… ごめん」とポツリと言って部屋を出て行ってしまったようでした。すぐに私は
「A子! 旦那もういない?」と聞き
「うん、もういない。ごめん、途中で部屋に戻ってきて…」と謝るA子。すぐに
「こっちがごめんだよ! 余計なこと言ったよね… 本当にごめん!」と謝りました。
A子は
「大丈夫大丈夫」と言い、ひたすら謝りながら電話を切った私。やってしまった… と後悔していると夜になって、A子から長文のメッセージが。おそるおそる見てみると…。
内容は「しっかり休んで体調がよくなったこと」そして「旦那があれから、家事も育児もやってくれた」というものでした。続く内容には、自分ではA子に優しくしているつもりだったが、他人から怒られてA子に押し付けすぎていたことを自覚したらしいとありました。
文面の最後には、「いつもよりゆっくり休めたよ。私のために怒ってくれてありがとう」とありました。A子のメッセージを最後まで読んで、私はやっと安堵。
その後、家にお邪魔したとき、A子の旦那はだいぶ家事や育児に参加するようになったと聞かされました。
酔った旦那いわく
「俺は本当にA子を大事にしてるつもりだったんだよ~。でも怒られて目が覚めたんだよ~」とのこと。何はともあれ、A子夫婦が良い方向に向かえているようでよかったです。
(ファンファン福岡公式ライター/K)