【第19回全国高校生川柳コンクール】 募集は9月15日(金)まで

福岡大学が主催の「第19回全国高校生川柳コンクール」の申し込みが9月15日(金)までとなっています。この機会に、日頃感じていること、考えていること、社会に対するメッセージ等を表現してみては。

目次

川柳を楽しむためには

 川柳は、一言で説明すると「五七五音のリズムで人情を詠み、人や社会を風刺する口語の詩」です。五七五の十七音の詩は、俳句とともに世界で一番短い詩形です。川柳の表現は、俳句のような文語体ではなく、現在、私たちがふつうに話したり書いたりしている口語体です。 また、川柳の表現は俳句に比べると自由であり、俳句のように切れ字や季語を使用するという約束事がありません。以下の3点を確認し、川柳をより楽しみましょう。

喜怒哀楽を詠むこと

 代表的な感情表現である「喜怒哀楽」の周辺にある人間模様は無限の広がりを持っており、さらにそれぞれの語の周辺には、強さと弱さ、賢さと愚かさ、生真面目さとずるさ、美しさと醜さ、楽しさと悲しさ、 完全と不完全、善と悪、明と暗、甘さと辛さ、といった方向や程度の異なる人間の百様百態を見ることができます。

 川柳の三要素

 川柳では、「穿(うが)ち」「おかしみ」「軽み」を、一般に三要素と称します。古川柳と呼ばれる、おびただしい数の作品から、川柳味の源をなす要素を、後の世になって抽出した結果、この三大要素が絞り出されたものです。

・「穿(うが)ち」
 深く掘って物事の本質を取り出して提示し、読者をハッとさせること。

・「おかしみ」
 ユーモア、滑稽味。

・「軽み」
 軽妙洒脱、爽快でキレのよいこと。

この三つの要素は、現代川柳においても確かに重要な屋台骨ですが、これで全てということではなく、世界の体制や文芸の思潮に応じて、「抒情」「真実み」「詩性」「重み」といった要素も重視されています。

俳句との相違点

俳句との違いは主に以下となります。

・俳句には季語が不可欠(例外もある)だが、川柳では季語にこだわらない
・俳句は文語体、川柳は口語体
・俳句が「や」「けり」などの切れ字を用いるのに対して、川柳では原則として切れ字を使わない

 俳句のテーマが、自然の動植物や地球、宇宙が中心であるのに対し、川柳のテーマは、あくまで人間が中心であり、 人情、人間の暮らし、人生、人の世の出来事を詠みます。俳句も人間を詠むことがありますが、それは自然との関わりを詠みます。

 これに対して、川柳は人そのものをあらゆる角度から観察して詠み、自分の心の中をも詠みます。自然は嘘をつきませんが、人間には本音と建前があったり、ときには嘘をつくことも。 俳句は自然の美をありのままに詠みますが、川柳は人間の実体的真実を追求し、外見から見えない心の内側も詠みます。川柳は、人間を描写する文芸であると言えます。

※参考文献/「川柳を楽しむために」 一般社団法人全日本川柳協会編

応募方法

 記事末尾の応募フォームより、氏名・学年等の基本情報、学校名、作品を記入の上、送信してください。応募後は応募完了のメールが届きます。

第19回全国高校生川柳コンクール 応募要項

募集期間:令和5年6月1日(木)~9月15日(金)
テーマ :日本を元気にするメッセージをはじめとして、友情、勉強、文化、スポーツ、
     課外活動、部活動、家族、恋愛、夢、希望、社会、旅、医療へのメッセージなど自由
選考委員:全日本川柳協会・西日本新聞社・NHK福岡放送局
     紀伊國屋書店・日本旅行・福岡大学の各関係者(全て予定)
表彰  :大賞〔福岡大学長賞〕1作品〈賞状、副賞:Quoカード5万円分〉
     優秀賞 2作品〈賞状、副賞:Quoカード3万円分〉 など
入選発表:令和5年12月初旬に福岡大学公式ウェブサイトで発表(予定)
応募方法:以下フォームより応募ください

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

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