近所にアライグマ出没 「サ日記」

 9月もあと少しで終わりだといのに真夏のように暑い。飼い主はおれが”ノロマな亀”になったという。玄関からの脱走に成功しない、というのだが、こう暑いとおれも心から外に出たいとも思わん。「出れたら出ようか」くらいの感じだ。

 名乗るのが遅れたが、ご存じ福岡に住む家猫のサニだ。今月初めてのサ日記更新だな。

 おれの住む家の近所でアライグマがウロチョロしている。「雑菌を持っているから、近づいて噛まれたりしないように要注意」と町内会から写真付きでおふれが回ってきたという。このあたりは元々、田んぼと畑と雑木林だらけで、イタチだの野ウサギだの色んな野生動物が走り回っていたと聞く。飼い主の家も飼っていたニワトリを何羽もイタチに食い殺されたそうだ。

 だいぶ前に、ハクビシンが出た話をおれが書いたことがあるが、外来種の動物が幅を利かせるようになっておる。

 さて、おれの「サ日記」は以前に比べて更新の回数が相当減っている。トシを取ったおれがズボラになったせいもあるが、おととしの暮れにチョビが弟子入りしてきて、未熟者の指導で忙しいのもある。このままだと、存在を忘れられて読者がどんどん減るばかりなので、出来るだけ一週間に1回は新しいネタを投入するようにしたい。その代わり、文章と写真を前よりは減らそうと考えている。

 その不肖の弟子ことチョビは、飼い猫として中々成長せん。飼い主が近づくと火を噴いて逃げ、昼間はだいたいキャットタワーの下で寝たり、うずくまったりして引きこもって過ごす。その一方で夜よなかおなかが空くと、ニャオニャオ言ってわめき、えさをねだる。現金そのものの猫じゃ。

 なんか妙に画像が粗いが、こうやっていつも窓から外を見て、すきあらば外に出ようとする。今朝はおれが網戸をこじあけてやって先に出ていたら、追っかけて出てきた。一足先に戻ったおれの後しばらくして自分で戻ってきた。一週間ほど前、外猫に脅かされてあわてて逃げてきたから、ビビッているようだ。

 チョビの母親は、気が強くてたくましい。だんなのうしに体当たりを食らわした話は以前書いた。娘のチョビが人間に向かって、「シャーッ」と激しく火を噴くのは親譲りだ。

 それに引きかえ、亭主のうしは図体に似ず温厚な性格だ。ほとんど声を発さず、気がついたらそこにいる、という感じ。それでいて、捕獲器で捕まえられてもじたばたせずに落ち着いている肝の据わったやつだ。

 息子のヌーとバーが小さい頃はいつも一緒にいて、「イクメンアワード」に表彰を受ける勢いだったが、最近は一週間とか十日とか留守にすることが多く、「どこに行ったんかいな」と思う頃にふらりと帰って来るという「寅さん状態」になっている。だいたい、2年ほどずっと見ない時期があったからニャ。どこに行っておったのか。

 ヌーも、

 バーも、

 かなり成長したから、うしも一安心して、クミコにまかせているのかもしれん。

 クミコもお疲れ気味ではあるが。

 母親の真似をして、バーはちょいちょい祠(ほこら)に登って、人間のひんしゅくを買っているぞ。神様が守ってるようで、落ち着くのかもしれんな。

 ヌーは寝そべりが得意だ。

 右に左にゴロンゴロン。

 バーは、ヌーのようには転がらず、変な顔して何か訴えているぞ。ヌーとバーは(多分)父違いのチョビの弟だが、「チョビが抜きんでて美ニャン」だと、飼い主は言う。

 外敵の来ない家猫になると、おれのようにここまで油断した寝そべりができるのだが。

 ただダラけているばかりでなく、こんな哲学的な表情もできる猫だ、おれは。

 チョビも早く、こんなふうに人間の腹で甘えられるようにならんといかん。

 では、読者のみなさん、また。今月もう一回更新するから待っててニャ。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

福岡市南区在住。サバトラ柄。熟年オス猫。雑種だが、アメショーの血が入っていると思っている。
ふてぶてしさが身上の甘え上手。
推定5歳か6歳の頃、今の飼い主宅に上がり込み飼い猫に。それ以前は不明だが、数百メートル離れた公園にいたとの不確かな情報。おととしの暮れ、孫娘のようなキジ白猫チョビが弟子入り。
世の中の動きに敏感なものの、とくに行動はしない。

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