水泳(スイミング)は何歳から習うといい?人気の習い事で身につく力とは

5歳・7歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

習い事の人気ランキングを見てみると、1位は「水泳」。多くのご家庭で習い事として選ばれていますが、何歳から習いに行かせるかは悩ましいところです。

今回は、水泳を何歳から習い始めるとよいか、おすすめのタイミングをご紹介します。教室選びのポイントも知り、よりよい教室で子どもの力を伸ばしましょう!

目次

人気ランキング1位にもなっている「水泳」

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水泳は、子どもの習い事として長いあいだ高い人気を集めています。調べてみると、小学校低学年の3人に1人が水泳を習っている計算になることもわかりました。

「子供の習い事ランキング」を見てみよう

学研教育総合研究所「小学生白書」の2022年9月の調査によると、小学生の学校以外の習い事で最も多いのが水泳でした。先日ご紹介したピアノを含む音楽教室も、2位にランクインしています。

学研教育総合研究所より

次いで塾や通信教育、英会話といった「学習系」の習い事がランクインし、6位以下は体操教室、習字・書道、そろばん、サッカー・フットサル、バレエ以外のダンスとなっています。

昔ながらのそろばんや習字は、計算力アップや字がきれいになるというメリットはもちろん、「費用が安い」というのも人気の理由の1つのようです。

低学年の「3人に1人」が通っている計算に!

前述の調査のパーセンテージを見てみると、小学校3年生までの30%、およそ3人に1人が水泳に通っている計算になります。詳しくはのちほど解説しますが、「泳げるようになる」以外の魅力があるのも、多くの子どもの習い事に水泳が選ばれる理由の1つです。

ちなみに小学校2年生の長男の周りにも、水泳を習っているお友達は多くいます。しかし学年が上がるにつれ、水泳よりも塾に通う割合が増加。スポーツよりも「学習」に重きを置くようになる家庭が増えることも、同調査の結果からわかるでしょう。

就学前から通うケースも少なくない

水泳は、幼児の習い事としても人気です。就学前から水泳教室に通うだけでなく、赤ちゃんのうちから親子で「ベビースイミング」に行っているご家庭もあります。

始められる年齢は教室にもよりますが、小さいうちから通えることも多いので、迷っている保護者の方にとっては「何歳から始めるか」の見極めが難しくなります。

学研教育総合研究所 https://www.gakken.jp/kyouikusouken/whitepaper/202209/chapter7/01.html

水泳は何歳から始めるのがベスト?

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水泳は小学校低学年を中心に、幅広い年齢に人気の習い事です。水泳を習うことでさまざまな力を身につけるには、何歳から始めるとよいのでしょうか。

おすすめは「5歳まで」のスタート!

水泳のスタートでおすすめのタイミングは「5歳まで」に始めることです。水に慣れ、泳ぐことの楽しさを実感できる年齢でもありますし、5歳くらいになると集中して先生の話も聞けるようになります。

また、神経系の機能は5歳までに著しい発達をするので、この時期に水泳をすると神経回路に刺激を与え、成長の基礎がしっかりできあがるといわれています。

幼稚園や保育園でもプールに入る機会はありますが、小学校に入ると授業でもぐったり泳いだりという「技術」が必要です。入学前にある程度泳ぎを習得すれば、授業にも生かせるでしょう。

もっとも多かったのは「3歳」

5歳までにスタートするのがよいといいましたが、アクトインディの調査によると、3歳頃から始める子どもが多いようです。

アクトインディの調査より

ベビースイミングは生後6カ月頃から通えますが、子どもが水に入ると泣いてしまう、親子で入らなければいけないのが保護者の方に負担になるなどの理由から、選択されないことも少なくありません。

3歳になると、子どもだけでプールに入り、保護者はガラス越しに見守るというスタイルの教室も増えるため、「1人で入れるようになった」タイミングからスタートするケースが多いようです。

4~5歳でスタートする子どもも多い

前項のグラフの通り、水泳は4歳、5歳で始める割合も比較的高いといえます。4、5歳というと、3歳の頃よりも体力がつき、指示をきちんと聞けるようになるだけでなく、「やりたいかどうか」を自分で判断して伝えられる年齢に達する時期です。

スタートに際し、子どもの意思を尊重してするというご家庭も少なくありません。

小学校入学後に習い始めるのも◎

6歳以降から習い始める割合は減っていきますが、「遅すぎる」ことはありません。小学校入学後に「泳げない」「泳ぎが得意でない」ことを自覚し、水泳教室に入る子どももいます。

水泳は高齢になっても続けられるスポーツの1つで、いつでもスタートできるのも、幅広い世代から高い人気を集める理由の1つです。5歳までにスタートするとよい影響を与えてくれる可能性もありますが、小学校入学後から水泳を始めて有名選手として活躍した人もいます。

よって、6歳を過ぎてのスタートで上達に支障が出ることはないといえるでしょう。

何歳からでも期待大!水泳で身につく力

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スタートした年齢にかかわらず、水泳を続ければ身につく力は大きいものだといえます。水泳で培われる力にはどのようなものがあるのか、見てみましょう。

体力・持久力

水のなかで動くには地上よりも体力を使うため、水泳を続けると筋肉だけでなく、心臓や肺も鍛えられます。体力と持久力を一緒につけられるのは、水泳の魅力の1つです。

健康な身体づくりの一環として、風邪を引きやすい子どもを水泳教室に通わせるご家庭もありますし、「体力を消耗させてぐっすり眠れるように」と、小さなうちから習い事として選択されるケースも、少なくありません。持久力は、水泳以外のスポーツや日常生活のなかでも役に立つでしょう。

集中力

水泳は、集中力を養うのにも最適です。「なぜ集中力?」と思われるかもしれませんが、水中で安全を保つために動作や呼吸を一定に保つには、高い集中力が求められます。スピードを競う際も、その瞬間の泳ぎに集中する必要があるので、続けていれば必然的に集中力が備わります。

集中力はスポーツや学業、趣味など、幅広い場面で活用できます。ここぞというときに1点に全力を注ぐことはもちろん、持久力と集中力の掛け合わせで、目標に向かって努力する力も高められるのではないでしょうか。

空間認知能力

空間認知能力とは、ものの形や位置、大きさ、速さなどを正確に把握する能力です。水のなかで自由に動いたり泳いだりするには、手足の状態や位置を頭のなかでイメージする必要があります。このイメージの繰り返しで空間認知能力が身につくのも、水泳のメリットです。

空間認知能力は水中に限らず、スポーツや学習など、幅広い場面で問題解決や創造力アップに役立ちます。水泳は身体や精神を鍛えるだけでなく、脳の発達にもよい影響を与えてくれるでしょう。

水泳教室を選ぶ際に保護者が注目したいポイント

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「そろそろ水泳を習わせてもいいかな」という年齢に達したら、子どもに合った水泳教室を探しましょう。よりよい教室に通わせるために保護者の方に特にチェックしていただきたいのは、次の5点です。

施設の設備・立地

水のなかは危険度も高いので、設備が整っているかは重要なポイントです。プールそのものの安全性はもちろん、浮具やビート板などがそろっているか、衛生面の不安はないかなども、判断の基準となります。

気に入った教室でも、通いにくい場所にあると送迎が大変で、保護者が続けられなくなるかもしれません。できれば学校や自宅から近く子どもが自力で通える場所、難しい場合は送迎バスがある教室を選ぶと、保護者の負担を軽減できます。

生徒の人数

生徒の人数は人気度の表れでもあるので、多ければよいと思われるかもしれません。しかし、1クラスの人数が多いと、1人ひとりの指導の時間が減ってしまいますし、目が行き届かず危険に気づきづらい、個々の要望をなかなか受け入れてもらえないといったデメリットもあります。

水泳教室全体の生徒数は多くても構いませんが、習うときのクラスは少人数がおすすめです。仲間やコーチとのコミュニケーションが取りやすく、サポートもしっかりとしてくれるでしょう。

水泳教室、コーチの評判

水泳教室、そして在籍するコーチについての評判や実績も、注目ポイントの1つです。せっかく習うなら、よい指導で成長を手助けしてくれる教室を選びたいですよね。選手を多く輩出している教室は、コーチの教え方も信頼できます。

水泳教室に実際に通っている子どもや保護者からの評価も、判断基準となります。いくら実績があっても、厳しすぎて楽しめないとなると子どもの負担になるかもしれません。子どもの目標や理想に近い雰囲気かどうかも事前にリサーチしておくと、入会後のミスマッチが少なくて済むでしょう。

「子どもが習いたいかどうか」も重要!

子ども本人が、水泳を習いたいと思っているかどうかは、いちばんのポイントだといえます。水が嫌いで仕方がないのに無理矢理入れたり、「泳げなくては困るから」と習いに生かせたりするのは、あまりよいこととはいえません。

確かに、水嫌いを克服したり泳げるようになったりするのはよいことでしょうが、子どもにとってトラウマになる可能性もあります。習い事の1つの選択肢として提案する、体験や見学に行くのは問題ありませんが、子どもの意思を尊重することも、忘れないようにしましょう。

マナビスタ https://www.gakken.co.jp/homestudy-support/edu-info/22597/

水泳は5歳までのスタートがおすすめ!楽しく通える教室を見つけよう

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体力や持久力、集中力を養うのに役立つ水泳は、3~5歳くらいにスタートするご家庭が多い傾向にあります。しかし、何歳から始めても遅すぎることはないので、子どもの意思や送迎などの保護者の負担も考慮しながら時期を決めるとよいでしょう。 

長男の通っている学校でスイミングスクールに通っている子どもが多いのは、恐らく「送迎バス」があり、「小学校から徒歩数十秒」の場所にあるのも理由の1つです。保育園・幼稚園の頃から通っているお友達ももちろんいましたが、自分で行けるからと、入学後からスタートしたお友達も多くいました。 

楽しく続けられる水泳教室を見つけ、さまざまな力を身につけていきましょう!

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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