映画「窓ぎわのトットちゃん」の主人公トットちゃんの声を担当した大野りりあなさんにオンラインでインタビュー! 黒柳徹子さんの自伝的小説の世界をみずみずしく演じた大野さんにファンファン福岡編集部が迫ります。日本アニメ界のトップクリエーターたちが集結して制作された「窓ぎわのトットちゃん」は12月8日(金)に全国で公開。
トットちゃん役に「うれしすぎて、家族みんなで抱き合って泣きました」
―トットちゃん役のオーディション合格を知ったときのことを教えてください。
お風呂上り、お父さんにドライヤーで髪を乾かしてもらっていたときでした。お母さんが泣きそうになっていて「どうしたの?」と聞いたら、「トットちゃん役に合格したよ!」と教えてくれました。うれしすぎて、家族みんなで抱き合って泣きました。あれほどうれしかったことはなかったと思います。
―心に響くようなきれいな声が印象的な大野さん。今回、声優に挑戦してうまくできたこと、難しかったことは?
ありがとうございます。「本当に自分はトットちゃんだ」と思いながら、(映画の設定の)時代に入り込むように演じることができました。
難しかったところは、トットちゃんと、(体にハンディキャップのある友人の)やすあきちゃんが木に登るシーンです。「寝る格好になって」というせりふがあります。やすあきちゃんにいろんなことをチャレンジさせてあげたい気持ちと、失敗したら痛い思いをさせてしまうかもしれないという心配の2つの思いがあるんです。
その気持ちをつくったまま、大きい声でせりふをいうところが難しかった。大きな声を出すだけではなくて、気持ちが一緒じゃないと本物のトットちゃんになりきっていないと思ったからです。
「『窓ぎわのトットちゃん』からすごく勇気をもらいました」
―黒柳徹子さんに初対面したそうですね。
最初は「本物かな? 夢かな?」と思ったけど、憧れの徹子さんに会うことができました。徹子さんが優しく話しかけてくれて楽しかったです。
私は5歳のときに、「声優さんとアナウンサーさんになりたい!」と思ったんです。最初は心配だったんですが、お母さんと「窓ぎわのトットちゃん」を読んで、「トットちゃんは新しい環境で頑張ったから、今の黒柳徹子さんにつながっているんだな」と思い、すごく勇気をもらいました。
―トットちゃんの好きな部分はどこですか?
全部が好きなんですけど、その中でもおしゃべりが大好きなところです。私もすごくおしゃべりが大好きだから。いろんな友達に平等に接しているところも好きです。
いろいろなことに興味があるところもそうです。私も将来「あれもやってみたい、これもやってみたい」と思っているから似ているなと感じます。
「女優さんとアナウンサーさん、お医者さんと弁護士さんにもなりたい」
―例えば将来どんなことを?
一番なりたいのは女優さんとアナウンサーさんですが、もしできたら、女優さんやアナウンサーさんをしながらお医者さんや弁護士さんにもなりたいです。
―この映画をどんな人にすすめたいですか。
大人の方や子どもたち、犬などのペットにも世界中のみんなに見てもらいたいです。
―映画の中で一番見てほしい場面は。
ひとつは、小林先生(トモエ学園・校長)と初めて会うシーンです。トットちゃんが早口でいっぱいいっぱいしゃべっても、ちゃんと優しく聞いてくれるところが「すっごいいい先生だな」と思いました。小林先生の「君は本当はいい子なんだよ」というせりふにも感動します。
もうひとつは、(物語後半の)悲しい気持ちでいっぱい走るシーンです。トットちゃんが大切な大切な友達のことをどれくらい考えていたかが分かって、アフレコを録っている間に本当に泣きそうになっちゃいました。
「イチゴミルクタピオカ」が好き。「福岡でイチゴ狩りをしてみたい」
―仕事以外で何をしているときが楽しいですか。
手話のレッスンをしている間と、お兄ちゃんと一緒に「イチゴミルクタピオカ」を飲んでいる間と、ダンスをしている間、歌を歌っている間です!
―普段から歌っているから、大野さんの声は澄んでいるのですね。ところで、福岡に行ったことはありますか?
まだ行ったことがありません。次の手話検定に受かったら、お父さんとお母さんが家族みんなを連れて行ってくれるそうです。
私はイチゴが大好きなんですけど、お母さんがスーパーで「あまおう」を買ってくれます。お父さんから「福岡はイチゴが有名」だと聞いたので、福岡でイチゴ狩りをしてみたいなと思います。
お父さんが「福岡にはいっぱい大仏があるんだよ」と言っていました。寝っ転がってる大仏の写真を見せてもらったので、大仏と同じポーズをして写真を撮りたいなと思います。それから木でできているビッグな大仏もあると聞きました。「オーディションに受かりますように」とお祈りしたいなと思っています。
―今後、挑戦してみたいことは?
映画やドラマに出たいです。子どものお話の主人公をしてみたいな。
―福岡の「トットちゃんファン」にメッセージをお願いします。
友情の大切さ、親子関係、先生と生徒の関係、“争い”がどれだけつらいことか、などいろいろなメッセージが込められている映画です。ぜひ「窓ぎわのトットちゃん」を見に来てください!
PROFILE
大野りりあな(おおの・りりあな) 2016年生まれ。小学館「ぷっちぐみ」モデル、ドラマ「仮面ライダーガッチャード」りんね幼少期役、「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」千紗役など出演多数。
映画「窓ぎわのトットちゃん」
黒柳徹子の伝説的自伝が、40年の時を経て初映画化。世界累計発行部数2,500万部の不朽の名作を
アニメーションの名手・八鍬新之介の熱烈オファーで奇跡の実現! 制作を「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」シリーズなどの国民的アニメを世に送り出してきたシンエイ動画。トットちゃんをはじめとしたキャラクターデザインを金子志津枝が担当。
ストーリー
これは、第二次世界大戦が終わる、ちょっと前のお話し。落ち着きがないという理由だけで、小学1年生で通っていた学校を退学になってしまったトットちゃん。ママが見つけてきてくれた学校・トモエ学園に通うことになったトットちゃんは、自由でユニークな校風と、恩師となる小林先生に出会う。「君は、ほんとうは、いい子なんだよ」。トットちゃんの元気いっぱいの毎日がここから始まる!
声の出演
主人公トットちゃん 大野りりあな
トモエ学園の校長・小林先生 役所広司
バイオリン奏者であるトットちゃんのパパ 小栗旬
トットちゃんのママ 杏
担任の大石先生 滝沢カレン
監督 八鍬新之介
脚本 八鍬新之介・鈴木洋介
キャラクターデザイン 金子志津枝
制作 シンエイ動画
原作 「窓ぎわのトットちゃん」(黒柳徹子 著/講談社 刊)
福岡での公開劇場
TOHOシネマズ ららぽーと福岡、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13、T・ジョイ博多など