5歳・7歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。
クリスマスが終わると、間もなく新たな1年の幕開けを迎えます。子どもがいる家庭では、お年玉をどうするかも考える時期ではないでしょうか。いつからあげるか、金額はいくらにすればよいか、誰にあげればよいかは、予め決めておくとスムーズです。
今回は、お年玉をいつからあげればよいか、小学生の金額相場はいくらかを解説します。小学生がもらう際のマナーや使い道についてもまとめましたので、お正月に向けての参考になれば幸いです。
お年玉はいつからいつまで?「未就学児から」という声も多数
まずは、子どもへのお年玉をいつからいつまであげるか、さまざまなデータを元に見てみましょう。お年玉を初めてあげる年齢は、立場によっても異なるようです。
いつからあげるかに決まりはない
お年玉をあげ始める年齢に、決まりはありません。0歳からあげる家庭もありますし、反対に小学生や中学生になってもお年玉制度は「なし」という家庭もあります。いつからあげるかは、家庭で話し合って決めるのがベストだといえます。
立場によっていつからあげるかは変わる
お年玉をいつからあげるかについて調査した「東京海上日動あんしん生命」の情報コミュニティ「マネコミ!」によると、最も多かったのは0歳、もしくは小学生からでした。
上図を見てわかる通り、誰にあげるかによってもお年玉のスタート年齢は異なり、甥や姪にあげる場合は0歳からが多く、自分の子どもには小学生からあげ始めるケースが多くなっています。同サイトでは「誰にあげているか」という調査も行われており、ここでも「甥・姪」という回答が最も多い結果となりました。
孫にあげる・自分の子どもにあげるという回答が多いと予想しており、現状甥・姪がいない筆者にとっては意外でしたが、我が子も伯父たちから毎年もらっていることを考えると、「なるほど」と思える結果だといえます。
お年玉は何歳まであげる?
何歳からあげるのかに決まりがないように、何歳まであげるのかも、家庭によってさまざまです。高校生までという家庭もあれば、成人するまでや大学生までという家庭もあります。社会人になると反対に親にお年玉をあげる人もいますし、「お正月の恒例行事」という感覚で、お年玉をあげ合う家庭も、多くはありませんが存在するようです。
お年玉の相場はいくら?甥・姪、孫、友人の子ども…金額の決め方を解説! https://manekomi.tmn-anshin.co.jp/kakei/17410564
お年玉の金額相場は?何歳からあげる? ポチ袋の表書きは? https://womanlife.co.jp/topics/1137591
【小学生のお年玉】親から子どもへ!金額相場はいくら?
お年玉はあげる人と子どもの関係によって、スタートの時期や金額も異なります。続いては、親から子どもに渡すお年玉の金額相場を中心に、いくらあげるのかを見てみましょう。
低学年の金額相場
楽天市場の「Mama’s Life」が、楽天ママ割メンバーに実施したアンケートによると、2022年に自分の子どもにあげたお年玉の金額下図の通りです。
小学生全体で見ると上記のような結果で、家庭や子どもの年齢によってばらつきがあることがわかります。Gakkenキッズネットでは低学年のお年玉の金額について調査し、以下のような結果を発表しています。
低学年だけに絞ると、1,000~3,000円という回答が最も多くなっています。また、12%の家庭が親から子どもへのお年玉を「あげていない」と回答しました。
高学年の金額相場
Gakkenキッズネットの調査で、高学年のお年玉の金額は、3,000円台・5,000円台がほぼ同率で多いことがわかりました。
低学年よりも金額相場が上がっていることから、年齢とともにお年玉の額も上がっていることが予想されます。4,000円台が少ないのは、おめでたい席では「死」を連想する「4」を避ける、という風習がお年玉にも反映されているからでしょうか。
また、上図からわかる通り、高学年になっても親からお年玉をあげない家庭は一定数存在します。
祖父母、おじおば、立場によって渡す額は変わる?
親から子どもへのお年玉の金額相場は低学年が1,000~3,000円、高学年が3,000~5,000円ですが、立場によっていくらあげるのかは変わってくるようです。小学生の甥・姪にあげるお年玉の金額について、楽天ママ割メンバーへの調査では以下のような結果が出ています。
親から子どもにあげる場合は1,000円台が多かったものの、甥・姪にあげる場合は3,000円台が最も多くなっています。また、孫にあげる場合は、「~1万円」という回答が100%でした。
そもそも「孫にあげている」と回答したが少ないのも影響しているでしょうが、やはり親から子どもにあげる場合よりも、金額相場は高い傾向です。お年玉は子どもの年齢だけでなく、あげる人の立場によっても金額は変動するといえるでしょう。
お年玉の相場を関係性や年齢別に紹介!あげるときのマナーは? https://event.rakuten.co.jp/family/story/article/2022/otoshidama-average/
【2023年お年玉事情】お年玉の相場は?誰が管理してる?全額貯金? https://kids.gakken.co.jp/parents/parenting/221228/
【小学生のお年玉】もらったお年玉の管理方法と使い道
わが子がお年玉をもらった場合、誰がお年玉を管理するか、どのように使うのかも考えましょう。貯金をする際は、口座や将来的な使い道も決めておくのがおすすめです。
お年玉の管理は誰がする?
Gakkenキッズネットでは、お年玉の管理についても調査を実施しており、結果は以下の通りです。
親がメインに管理しているという家庭は77%で、「一部親が管理している」という回答も含めると、親が管理に関わっている割合は89%にのぼります。多くの家庭で少なからず親が管理に関与していることも踏まえ、どのように管理するかを話し合うとよいのではないでしょうか。
もらったお年玉の使い道
同サイトによるお年玉の使い道に関する調査結果は、以下の通りです。
もらったお年玉の一部で子どもが欲しいものを購入し、残りは貯金するという家庭は45%で、次いで「全額貯金」が38%と多くなっています。「勉強関連のために使い、残りは貯金する」という1%も含めると、お年玉を貯金する家庭は84%です。貯金の有無や貯金額について決める場合、管理に親が介入するのは避けられないのではないでしょうか。
貯金する口座・その後の使い道も決めておこう
お年玉を貯金する前には、「どの口座に貯金するか」「貯金したお金はどう使うか」も決めておくのがおすすめです。児童手当や子どものための日々の貯蓄など、複数の銀行口座を開設している家庭も少なくありませんし、加えてお年玉貯金用の専用口座を開設するケースもあります。
ほかの貯金と一緒にしても問題ありませんが、どこまでがお年玉かわからなくなる場合は、専用の口座を作ったほうがよいでしょう。
また、貯金したお年玉をその後どうするのかも、事前に親子で話し合っておきたいところです。「欲しいものを購入する際に足りない場合に使う」「貯めておいて20歳になったら渡す」「免許取得や車の購入、結婚式など大きなイベントの際に渡す」など、「なぜ貯めるか」を明確にすると、子どもも納得するでしょう。
【小学生のお年玉】受け取ったらお礼を!子どもに伝えておきたいマナー
親から子どもへだけでなく、祖父母やおじおば、親戚、ときには近所の人などからお年玉をいただく場合があります。親以外の人からのお年玉を受け取ることも考慮し、お正月前にはお年玉に関するマナーも親子で確認しておきましょう。
受け取るときは両手で
お年玉は、両手で受け取るのがマナーです。片手で受け取る、座っている相手に対して立ったまま受け取るなどはマナー違反なので、しないように注意しましょう。
親子で感謝を伝える
いただいたらお礼をいうことも、事前に教えておく必要があります。年齢が小さいうちは恥ずかしくていえないこともありますが、もじもじしていたら親が促してお礼をいわせましょう。
子どもだけでなく、親もお礼をいうことを忘れてはいけません。見ていない場所で受け取っていた場合は、「親にも渡したことが伝わっている」という確認になります。また、子どもにいただきものをしたことへの感謝も伝わるでしょう。
ポチ袋は人前で開けない
お年玉はポチ袋に入っているので、特にお金の価値がわかってくると「いくら入っているだろうか」と気になることもあります。しかし、お年玉を目の前で開けて中身を確認するのもマナー違反です。
このほか、お年玉の催促をする、金額に文句をいう、ポチ袋を持ち帰らずに捨てるなども、マナー違反にあたります。お年玉を用意してくれた人の気持ちを思いやり、マナーを守った行動ができるよう、マナーは事前に親が把握し、子どもにも伝えておきましょう。
お年玉のマナー|子供に教えるべきお年玉をもらうときのマナー https://daikou8tokka.com/otoshidama-get-manners/
子どものお年玉について、決めておきたい親族でのルール
お年玉を甥・姪にあげる人は多くいますが、「自分は渡しているのにわが子にはもらっていない」「渡した金額とこちらが受け取った金額に差がある」といったことがあると、親族間でのトラブルにつながる可能性があります。
また、いくら文句をいわないのがマナーでも、お年玉の金額に差があることを子どもが知ってしまうと、不満を抱くかもしれません。
親族間でお年玉を渡し合う際は、ルールを決めておくのがおすすめです。最後に、子どものお年玉について話し合っておきたい3つのルールについて解説します。
お年玉をあげる期間
まずは、お年玉をいつからいつまであげるかを決めましょう。もし自分の子が0歳から受け取っている場合は、いただいた相手の子どもにも同じく0歳から渡します。子どもが同時期に産まれる場合には、事前に話し合っておくのも1つの方法です。
親戚のなかで自分の家庭にしか子どもがいない場合も、「誰からいくらいただいたか」は控えておきましょう。いただいた人に子どもが生まれたときに、同じ年齢から同じ額を渡すために、重宝します。
年齢ごとの金額
「○歳は○円」「小学校低学年は○円」と、年齢ごとにいくらあげるかも決めておくと、「うちのほうが少ない」といったトラブルを避けられます。年齢とともにお年玉の額が上がるケースは少なくありませんが、親戚が多い場合には「○歳まで、一律1,000円」などと決めていることもあるようです。
両親ともに祖父母がいる場合も、何歳からいくらあげるのか両家で合わせておくと、子どもが「あっちのおじいちゃんのほうがたくさんくれた」などと思わなくて済むでしょう。
お年玉の形式
「お年玉=現金」というのが一般的なイメージですが、なかには金券や品物をお年玉とする家庭もあります。特に、子どもが小さいうちは子どもが喜びそうなおもちゃ(品物)を渡すこともありますし、年齢が上がると「本でも買ってね」と図書カードをお年玉にする場合もあるでしょう。
お年玉をどのような形式で渡すのかも、事前に決めておきたいポイントです。もしおもちゃをいただいていれば、同様に品物を渡せば問題ないといえます。自分が先に「渡す側」になる場合も、お年玉は気持ちなのでよいと思う形式を選択して構いませんが、気になる場合は事前に相談するのがおすすめです。
小学生のお年玉は貯金も◎大人は金額などのルールを事前に決めておこう
親から子への小学生のお年玉は、低学年が1,000~3,000円、高学年は3,000~5,000円が金額相場です。しかし、祖父母やおじおば、親戚など、立場によっていくら渡すかは異なります。
お年玉をいつから渡すかもさまざまです。0歳から、もしくは小学生からというケースが多いですが、こちらも立場によるところがあるといえます。
お年玉は、ルールやマナーについて事前に確認することも大切です。親子、親族で話し合い、あげる側ももらう側も気持ちよく新年を迎えられるといいですね。