みなさんのお子さんはサンタクロースからのプレゼントを待っていますか? わが家の小2息子もクリスマスを楽しみに待っていました。ところが、息子と友だちの間で「サンタはいるか、いないか」論争が勃発し、クラス中を巻き込んだ大騒動に。今回は、学級会にまで発展した子どもの真剣な疑問についてお話しします。
きっかけは友だちとの一悶着
カレンダーが12月になると、街やお店のクリスマスムードが高まります。小2の息子もそわそわと落ち着かない様子でした。息子が楽しみにしているのは、サンタクロースからのプレゼント。
「今年もサンタさん来てくれるかな!?」と、クリスマスまでの日数を指折り数えていました。
ある日、息子が帰宅すると「ただいま」の声に元気がありません。
「お母さん、サンタさんっているよね?」と、しょんぼりした様子。
とうとうサンタクロースを疑うような年になったのかなあ~と、感慨深く思いながら
「どうしてそう思ったの?」と尋ねます。息子の話によると、友だちと一悶着あったようです。
「Aくんはサンタなんていないって言うけど、BくんもCくんもプレゼント貰ったって言ってるよ! サンタさんはいるよね? いなきゃプレゼント貰えないもんね!?」息子の真剣な様子に、私は
「そうだね、サンタさんはいるよ」と答えました。
プレゼントの件はさておき、私たちは家族団らんのとき、「公認サンタクロースは本当にいる」というニュースの特集を見たことがあります。
「今ごろサンタさんは、世界中の子どもにプレゼントを準備してると思うよ」私がそう言うと、息子は
「だよね! プレゼント楽しみだなあ」とわくわくした笑顔を見せました。
「サンタクロースはいるか?」の疑問は、息子の中でいったん落ち着いたように見えました。しかし、さらなる騒動に発展します。
学級会の議題になったサンタ論争
息子がサンタに疑問を持ってから約1週間後。帰宅するなり、
「今日ね、サンタさんがいるかいないか、クラス会で話し合ったんだよ!」と、息巻く息子。えー! どういうこと!? 驚きつつ、事情を尋ねました。
息子のクラスでは、月に一回程度クラス会が開かれます。学期初めには自己紹介や係決め、季節イベント前には鯉のぼりや七夕飾りを作ったそうです。
「クラス会係」という役割もあって、係の生徒が会の内容を決めることもあるとのこと。息子は、クラス会係の生徒に「サンタクロースがいるかいないか、みんなで話し合いたい」と提案したそうです。
「あれ? でもサンタさんはいるって言ってなかったっけ?」私が聞くと、息子は息を荒くします。
「そうだよ、サンタさんはいるのにさ、Aくんは絶対いないって言い張るんだ! だから他のみんなに聞いてみようってことになって」
果たしてサンタの存在が多数決で決まるものなのでしょうか?
「賛成・反対」票のように「サンタさんいる・いない」で手を挙げる子どもたちを想像すると、微笑ましくて思わず笑みがこぼれます。
実際のクラス会は、先生が上手に進行してくれた様子。
挙手制で「クリスマスの思い出」を発表していき、サンタの件については結論を出さず、簡単なクリスマスリースを作ったそうです。
サンタの件について先生に濁されたことは、息子もなんとなく気づいたようですが、
「先生もね、サンタさんを信じている人の家には今年も来るよって言ってたから、俺のところには来るよ」と、納得しました。
子どもの成長とともに変わるクリスマスの過ごし方
「サンタさんっている?」と子どもに聞かれたとき、親としては対応に困ります。保育園や幼稚園のころは素直に信じていても、小学校に上がると、友だちとの会話の中で疑問がわく場合もあるでしょう。親には微笑ましく感じる疑問も、息子にとってはクラス会の議題に挙げるくらい真剣な問題ですから、回答に気を付けなければなりません。
私たちは息子がサンタの存在に疑問を持っても、息子の信じたい方向性に合わせることにしました。息子の見解は今後と変わっていくでしょうから、成長に応じて対応を変えていく予定です。
「いつか息子が大きくなり、自分で子どもを持ったらこの疑問に何と答えるのかなあ?」と、未来に思いを馳せながら、今年もサンタに手紙を書くわが子を見守っています。
(ファンファン福岡公式ライター/芦谷)