背が伸びる子の特徴や身長アップのポイントは?子どもの身長には環境も大きく関係!

5歳・7歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

「子どもの身長を伸ばしたい!」「どうやったら背が伸びるの?」と考える保護者も少なくないでしょうが、背が伸びる子には大きく3つの特徴があります。身長が伸びる仕組みを知り、身長アップのためにできることを実践すれば、特長に当てはまらなくても背が伸びる可能性はゼロではありません。

今回は、背が伸びる子の特徴について、さまざまな情報をお届けします。

目次

チェック!子どもの身長予測

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子どもが将来どれくらいの身長になるかは、予想がつかないことが多いでしょう。未就学児や小学生の頃に低身長でも、成長期にぐんぐん背が伸びる子もいますし、逆も然りです。

「絶対にこの身長になる」というわけではありませんが、両親の身長から子どもの最終的な身長を予測する方法はあります。

男の子の場合は、「(父親の身長+母親の身長)÷2 + 8.5」、女の子は「(父親の身長+母親の身長)÷2 – 4.5」です。たとえばわが家の場合、夫が171㎝、私が163cmなので、息子たちは「(171+163)÷2 + 8.5」で、175.5cmが最終身長予測となります。

もし娘がいたとしたら、「(171+163)÷2 – 4.5」で162.5cm。私と同じくらいになる子どもが生まれた可能性があるということになりますね。

とはいえ、筆者の両親の身長をこの式に当てはめると、私の予測身長は156.5cmです。予測よりもずいぶん大きく成長できたので、「絶対」とはいえないことがわかるでしょう。あくまでも「目安」として、参考にしてください。

最終身長の予測 https://kawamura-shounika.com/column05/

背が伸びる子に見られる3つの特徴

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背が伸びる子には、3つの特徴があるといわれています。具体的な内容を見ていきましょう。

両親どちらかの背が高い

私は顔や体型から内面的なものまで、両親やさらに上の先祖の影響を大きく受けています。いわゆる「遺伝」です。身長の伸びも同様で、両親どちらかの身長が高ければ、子どもも高身長になる可能性が高くなります。

遺伝の影響は80%ともいわれており、親が高身長なら子どもも高身長に、反対に身長が低ければ子どもも低身長になる確率が上がります。しかし、成長には個人差がありますし、医学的に明確に証明されているわけでもありません。

親の身長は前述の「身長予測」同様、「高く / 低くなる可能性が高い」「高く / 低くなりやすい」という目安にする程度でよいでしょう。

骨端線(こったんせん)が開いている

骨端線とは、骨の先端部分にある骨端と骨幹の境目に現れる「成長軟骨帯」のことです。「成長板」とも呼ばれ、成長期の子どもにしか見られません。

この骨端線が開いている(見える)のも、背が伸びる子の特徴の1つです。骨端線は成長期のピークあたりから徐々に見えなくなり、これを「閉じる」といいます。骨端線が閉じると身長は伸びなくなるので、長いあいだ骨端線が開いていれば、背が伸びる期間も長くなります。

骨端線が開いている期間は個人差のほか性差もあり、男の子よりも女の子のほうが早く閉じる傾向が高いです。

ホルモンがバランスよく機能している

子どもの成長には成長ホルモンのほか、性ホルモンや甲状腺ホルモンが大きく影響しています。成長ホルモン・甲状腺ホルモンは、骨の成長促進に貢献し、性ホルモンは成長ホルモンの分泌を増加させます。

いわゆる「成長期」の訪れのきっかけとなるほか、骨を硬く、丈夫にするのも性ホルモンの重要な役割です。

身長を伸ばすには1つのホルモンだけでなく、それぞれのホルモンがバランスよく機能することも求められます。背が伸びる子は、ホルモンバランスが整っているのも、特徴だといえるでしょう。

【医師監修】男子の身長はいつまで伸びる?まだ伸びるか確かめる方法や予測方法 https://hugkum.sho.jp/222523

【背が伸びる子の特徴】当てはまらない子は背が伸びない?

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背が伸びる子の特徴はあくまでも確率だったり、骨端線やホルモンは目に見えなかったりするので、子どもの身長が低いと「うちの子は特徴に当てはまっていない」と諦めてしまうかもしれません。しかし、もし特徴に当てはまっていないとしても、身長が高くなる可能性はあります。

身長には環境も影響する

ホルモンの分泌には環境が大きく影響します。身長を伸ばすことはもちろん、子どものさまざまな成長に重要な成長ホルモンには、ストレスが大敵です。夫婦喧嘩が多い、プレッシャーがかかりすぎているなど、子どもがストレスを感じやすい環境は、ホルモン分泌の妨げになります。

快適に、のびのびと過ごせる環境づくりは、子どもの心だけでなく体の成長にもよい影響をもたらすでしょう。

成長期の行動次第で背は伸びる!

ホルモン分泌と生活習慣の関係も密接なので、成長期の行動次第で背が伸びる子になれる可能性は大いにあるといえます。睡眠時間が短かったり夜更かしをしがちだったり、食生活や運動などへの気遣いがなかったりすると、身長はなかなか伸びないかもしれません。

子どもの成長期は2回あるといわれており、1度目は赤ちゃんの頃です。赤ちゃんの頃はゆっくりと身長が伸びていきますが、「思春期」といわれる第二次性徴では急激に身長が伸び、大人の身体へと変化していきます。

第二次性徴で身長を大きく伸ばすためにも、年齢が上がっても生活リズムや食生活に配慮するとよいでしょう。

「逆も然り」ということを忘れないで

背が伸びる子の特徴に当てはまっていなくても、環境や日々の生活によって背が伸びる可能性はあります。しかし、両親が高身長で小さな頃背が高い子も、環境や生活習慣に配慮しなければ、反対に伸び悩むこともあるため注意が必要です。

特徴の有無にかかわらず、第二次性徴が終わるまでは身長アップのためにできることを実践すれば、子どもの心と体の成長によい影響を与えられます。

身長が伸びる時のサインとは? 子どもの身長を伸ばすヒント。 https://oceansschool.com/57833/
背が伸びる子の特徴ってある?諦めかけてる人に知ってほしいこと https://www.mikuriya-dental.com/hub/tall-people/

【背が伸びる子の特徴】身長アップのために心がけたいこと

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子どもの身長を伸ばしたい場合は、「健康な体作り」を意識しましょう。食事・運動・睡眠をどのようにすると背が伸びる子になりやすいのか、1つずつ解説します。

バランスの取れた食事

「身長を伸ばす=カルシウム」だと思われがちですが、カルシウムを多く摂取していれば背が伸びるわけではありません。成長に必要な栄養素をバランスよく摂ることで、背が伸びる子の土台作りができます。

特に、カルシウムの吸収・沈着に役立つビタミンDやK、成長ホルモンの分泌を促進するアルギニン・シトルリンは重要です。

上記の4つだけを摂取していれば背が伸びるわけではないので、その他の栄養素も摂取できるバランスの摂れた食事を意識する必要があります。しかし、毎日バランスの摂れた食事を作り続けるのは、忙しい保護者には簡単なことではありません。また、少食や偏食の子どもは、食事から栄養をじゅうぶんに取り入れるのは難しいことも…。

最近は、成長期の子ども向けのサプリメントも充実しているので、栄養補助として取り入れるのも1つの方法です。

適度な運動

運動は骨に縦方向の力を加え、骨が伸びやすくなるといわれています。特にジャンプの動きは身長アップに高い効果が期待できるので、縄跳びやトランポリン、バスケットボールなどがおすすめです。

また、適度な運動をすると、お腹が空いたりよく眠れたりします。食事や睡眠は身長アップに欠かせない要素なので、体を動かすことは大切だとわかるでしょう。

睡眠時間の確保

成長ホルモンは睡眠中に分泌され、特に深い眠り(ノンレム睡眠)のときに分泌が活発になります。じゅうぶんな睡眠時間はもちろん、熟睡できているかどうかも、身長を伸ばすためには重要です。

夜しっかりと眠るためには、日中の活動や生活習慣を見直す必要があります。適度な運動で体を疲れさせればよく眠れますし、朝早く起きれば早寝の習慣もつくでしょう。

また、強い光は睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を妨げてしまいます。良質な睡眠の実現には、寝る前にテレビやスマホ、ゲームなどの画面をできるだけ見ないようにすることも大切です。

ストレスを溜めない環境づくり

身長の伸びには環境も大きくかかわると前述しましたが、ストレスを溜めない環境づくりも、背が伸びる子にするために欠かせない要素です。ストレスが溜まると食欲が出なくなる、眠りが浅くなるなど、体に悪影響を及ぼします。

睡眠不足や食欲不振は、身長だけでなく子どものさまざまな成長を妨げる可能性があります。また、ストレスを抱えすぎると心にも不調を来すため、注意が必要です。

第二次性徴にあたる小中学生のストレスというと、学校での友人関係や成績が多いでしょうが、家庭内でのトラブルや、もしかすると「身長が低い」ことも、悩みの種となっているかもしれません。

子どもの成長を心配するのは親心ですが、プレッシャーをかけすぎず、リラックスして過ごせる家庭づくりを心がけましょう。

【背が伸びる子の特徴】身長が止まるサインは?

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成長期には男の子は約30cm、女の子は約25cm身長が伸びるといわれています。余談ですが筆者も小学校3~5年生頃には年間10cmほど身長が伸び、「このままいくと170cmを超えてしまう」と、逆に身長が伸びすぎる恐怖に陥った経験があります。

心配をよそに急激な成長は止まり、小6の4月に158cmだった私は、その後5cmしか成長しませんでした。

身長の伸びが止まるタイミングも、人それぞれです。どのようなサインがあると、成長期が終わるのでしょうか。

女の子の場合

女の子は「初潮(生理)」を迎えると成長期が終わるといわれています。初潮を迎える前後には、乳房や陰毛、脇毛なども発育し、身体が徐々に大人へと変化します。生理が始まると本格的に身長が伸びにくくなることが多いようです。

男の子の場合

男の子は「声変わり」が成長期の終わりの目安です。声変わりをする頃には、男の子も女の子同様、身体が子どもから大人へと向かうさまざまなサインが見られます。ひげが生えてくるのも、身長が伸びなくなっていく1つのサインです。

思春期は諸刃の剣!? http://tanaka-growth-clinic.com/shishunki/shishunki-4.html

背が伸びる子は特徴よりも環境が大切!規則正しい生活で子どもの成長をサポートしよう

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背が伸びる子には3つの特徴があるといわれていますが、どれも信憑性が非常に高いわけではありません。いま身長が低めでも、食事・運動・睡眠時間を意識した規則正しい生活と、ストレスフリーな環境づくりで、身長が伸びる可能性は大いにあります。

わが家の長男は小学2年生で身長124cmほど。クラスでは真ん中より少し後ろらしく、平均、もしくは少し大きめです。一方の次男は、年長で109㎝。前から3番目で長男とは頭一つ分くらい身長差があります。

生まれたときは次男のほうが大きいくらいでしたが、長男より睡眠時間が短い、乳製品アレルギーで偏食といったことが、身長にも影響しているのかもしれません。この年齢の子どもは成長の個人差も大きいため今後どうなるかはわかりませんが、予測身長ぐらいまで大きくなってくれたらなと思っています。

背が伸びる子になるための工夫は、心身の成長にも影響します。よりよい環境づくりで、子どもの成長をサポートしましょう。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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