こころのオルゴール(4)国を越えてつながる「よるごはんミーティング」(外国人)

 福岡市では人権問題を身近に考えてもらうため、5分間の人権啓発ラジオ番組「こころのオルゴール」を制作しています。平成6年度から放送を開始し、30年目になります。

目次

こころのオルゴールを放送

 今年度の「こころのオルゴール」は、2023年12月と2024年2月に、それぞれ15日間放送します。身近な人権問題をテーマにお伝えし、人権作文も紹介します。
 ナレーターは、福田愛依さん、土居祥平さん、立川生志さんです。 

放送スケジュール

<CROSS FM>
◆令和5年12月1日(金曜日)~12月21日(木曜日) 毎週・月~金曜日 16時53分~16時58分
◆令和6年 2月 1日(木曜日)~  2月21日(水曜日) 毎週・月~金曜日   7時52分~ 7時57分 

●朗読動画:国を越えてつながる「よるごはんミーティング」(外国人)

シナリオ
 皆さん、いかがお過ごしですか。福岡市がお送りする「こころのオルゴール」の時間です。今日は私、土居祥平がお届けします。今日のタイトルは「国を越えてつながる『よるごはんミーティング』」です。 

 福岡市には、現在およそ4万人の外国人が暮らしています。そのうち3割が大学や日本語学校などで学ぶ留学生で、全国平均の1割弱と比べ、かなり高い比率を占めています。

 市内の留学生を中心に、さまざまな国籍の人が集う「よるごはんミーティング」が今年4月から始まりました。毎週15人ほどで一緒にご飯を食べながら、地域や社会への貢献活動について話し合います。日本語や英語が話せない人も、5カ国語の通訳スタッフがサポートしています。

 活動の根底にあるのは、「外国人というだけで、助けられる対象と位置付けてしまっていないか」という思いです。「地域の人に母国の料理を提供したい」「後から来た留学生に生活情報を教えたい」などのアイデアが、何かを与える〝giver〟の活動につながります。

 この会を運営するのは、福岡市で留学生の就職支援をしている一般社団法人「YOU MAKE IT」です。代表の楳木健司さんは、「よるごはんミーティング」のきっかけを、次のように話しています。

【楳木さん役】昨年度、コロナ下の留学生に向けて、食料支援と就労・健康相談会をしたのですが、支援だけでなく地域住民との交流を求めて来る人たちがいたんです。「もっと人と関わりたい」「誰かの役に立ちたい」という気持ちを聞いて、ハッとさせられました。

 (ナレーター)第1回目のイベントには、運営メンバーを含め100人以上が集まり、会場は熱気に包まれました。
 一緒にゲームをしたり、外国のお菓子を食べたり。来場した日本人からは、「外国人の友達ができた」「言葉は違っても笑顔は同じだった」という声が寄せられています。
 また、外国人向けに、行政手続きや生活に関する情報を提供し、留学生同士が知り合うきっかけにもなりました。
 楳木さんは最後に、多文化共生について語ってくれました。

【楳木さん役】私たちが目指しているのは、「隣人」の関係です。困ったときはお互いさま。身近な地域に気軽に相談できる人がいれば、一人で悩まず安心して暮らせます。そんな関係づくりが、多文化共生につながると思うのです。

お問い合わせ
福岡市人権啓発センター
E-mail:jinkenkeihatsu.CAB@city.fukuoka.lg.jp

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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