無事に保育園入園が決まったら、次は入園に向けて本格的な準備がスタートします。家庭以外で過ごすことが初めてな子ども達はもちろん、ママ達も初めてのことだらけで何から準備すればよいか不安も多いでしょう。
そんなママ達へ、今回は保育士ママライターが入園準備の心得や必須アイテム・あると便利なグッズなどをご紹介します。入園後にも気を付けて欲しいことなどを保育士目線でもお伝えしますので是非参考にしてみてくださいね。
保育園準備はいつからするの?
保育園へ入園する時期はさまざま。保護者の育休期間や職場の状況によって復帰したい時期が変わるので、親はそれを踏まえて事前に必要書類を準備し申し込みを済ませておく必要があります。
保育園入園までの流れ
(1)希望する保育園に見学・相談に行く
(2)教育・保育給付認定申請を行い、2号又は3号の認定を受ける。(12月頃)
(3)市町村で保育園施設の空き状況を踏まえて利用調整する
(4)保育園の入園内定通知が送付される(1月頃)
(5)保育園での説明会・面接に参加する(2月頃)
(6)入園式(4月)
希望する保育園に待機児童が多い場合は、(3)の利用調整ではじかれてしまい、すぐに入園できない場合もあります。
4月に入園をする前提の場合は、12月に申し込みをして内定通知が1月ごろ届き、その後2月に保育園側との面接をする場合が多いでしょう。住まいの市町村によって申し込みの日程が異なるので、早めに日程を確認しておくことをおすすめします。
入園準備は説明会が終わってから!
入園準備はこの面接を済ませて始めるのがベスト。園によって必要な物が違うので、必ず説明を聞いて資料をもらってから始めるようにしましょう。洋服やおむつも用意している間にサイズアウトしてしまうこともあります。
仕事のできるワーママさんたちは行動力もあるので、先に先にと焦って準備してしまいがち。先走りして購入したものが使えないという場合もあるので、焦りは禁物です。
保育園で必要なもの~乳児クラス編~
保育園入園準備は、園ごとに必要なものは異なりますが、年齢によっても持ち物が違います。まずは乳児クラス(0、1、2歳児)の入園準備に必要なものからみていきましょう。
食事
□哺乳瓶
□粉ミルク・母乳パック
□エプロン
□口ふきタオル
□コップ
□コップ袋
□スプーン・フォーク
0歳児クラスでは、ミルクを飲んでいる子はお子さんの粉ミルクや哺乳瓶を用意します。園で用意してくれている場合もありますが、乳首の形などが変わると飲まないお子さんもいるので必要があれば保育園に相談して自宅から持参するのもあり。
離乳食が始まった子や1歳2歳児クラスは、食事用エプロンやコップ、スプーン・フォークも各自で用意します。食事用エプロンはおやつ用と昼食用と1日2枚使うこともあり、毎日持ち帰るので洗い替え用としても自宅に5枚ほど準備しておくとよいでしょう。
スプーン・フォークは園のものを使うこともあります。持ち物にはすべてに名前を書いておくことが大切。はっきり大きく書いてくれると保育士も助かります。
お着換え
□靴下
□肌着
□着替え上下
□スタイ・ガーゼ
□着替え袋
汗をかいたり、うんちが漏れてしまったりと0歳児クラスの子も1日1回は着替えをすることが多いでしょう。1、2歳児になると外遊びも増えてどろんこになることもしばしば。お着換えや靴下は園に2セット以上常備しておくという園も多いです。
よだれが多い子はスタイやガーゼも多めに用意します。洋服の形状などにも園によって決まりがあります。フード付きはNGだったり、乳児クラスは誤飲防止も含めてボタンなどのかざりがないものをと指定があることも。
2歳児クラスになるとお着換えも自分で頑張るようになります。子どもが一人で着替えやすいようにファスナーや後ろにボタンがあるものは避けて、脱ぎ着しやすいトレーナーなどにするとよいでしょう。
オムツ
□オムツ
□おしりふき
□トレーニングパンツ
園で使うオムツやおしりふきは、各自用意する園・園側でサブスクなどの対応をとっている園とさまざま。入園説明会でどのような対応をとっているかを必ず確認しておきましょう。
オムツを持参しなければならない時には、一枚一枚記名をする必要もあります。サイズアップすることも考えてまとめ買いはしすぎないようにするのがポイント。
2歳児クラスでトイレトレーニングを開始する時には、トレーニングパンツやトレーニングオムツを多めに用意。この時期は着替えのズボンや靴下も多めに持っていくとよいですね。
お昼寝
□パジャマ
□布団
□おねしょシート
□ブランケット
お昼寝時は、パジャマに着替える保育園もあります。必要によってパジャマ袋やパジャマを用意しましょう。
お布団を保育園でレンタルしている場合はブランケットやバスタオルのみ持っていき、週末に持ち帰るということもあります。お昼寝布団を用意しなければならない場合は、サイズを確認し必要であればお布団バッグも一緒に用意します。
2歳児クラスでトレーニングしている間はおねしょシーツを各自で準備することも。
その他
□通園バッグ
□長靴
□合羽
□上履き・上履き入れ
□外遊び用靴
□外遊び用上着
□水遊びセット(夏の保育時)
通園時バッグや長靴合羽など通園時に必要な物もあります。長靴は頻繁に買い替えるものでもないので、気が付くと子どもの足がぎゅうぎゅうに… なんてことがしばしば。定期的にお子さんに履かせてサイズをチェックしておくとよいですね。
外遊び用の靴や上着は園に置いておくという保育園も多いです。上着は紐やフードがついていないものなどの規定もあります。季節の変わり目には上着の厚さを見直してあげるのもポイント。
保育園で必要なもの~幼児クラス~
3、4、5歳の幼児クラスから入園する場合は、保育園での活動も幅が広くなり教育的な側面から準備しなければならないものが増えることもあります。
子ども達ができることは自分で頑張れるように、着替えやすさ・使いやすさに配慮した物選びがポイントになっていきます。
食事
□食事用タオル
□コップ・コップ袋
□スプーン・フォーク・箸
□ランチョンマット
幼児クラスになると食事用のエプロンは使用せずに食べる園も多いでしょう。すこしずつ箸の練習も始まるので、スプーン・フォーク以外にお箸が持ち物に追加されていきます。
着替え
□靴下
□パンツ
□肌着
□着替え上下
幼児クラスは着替えは基本的に自分たちで行うようになっていきます。活発な子ども達は大人よりも少し薄着でちょうど良いくらい。あまり厚着させると汗が冷えてかえって風邪を引きやすくなってしまうので、注意が必要です。
保育園の部屋がどのくらいの温度設定で保たれているかも聞いておくとよいですね。
トイレの間隔が短い子や時々おもらしが心配な場合はパンツやズボンの着替えは多めに用意しておくとよいでしょう。
お昼寝
□お昼寝布団
□ブランケット
□おねしょシーツ
□パジャマ
保育園は年長児でもお昼寝を設定している園も多く、幼児クラスでもお昼寝布団は必要になります。きちんとサイズを確認してから購入するようにしましょう。
保育活動
□体操服
□スモック
□クレヨン
□はさみ・のり
□鉛筆
□ワークブック
□防災頭巾
□プール道具(夏期)
保育園での活動に必要なのりやハサミ、クレヨンなどは園で一括購入してくれる場合と、個々に用意する場合があります。のりやクレヨンは指定されることも多いので、説明会できちんと確認しておくのがおすすめ。
文字のおけいこが始まると鉛筆も必要になっていきます。
保育園によっては体操服や制服がある場合も。面接や説明会の際に採寸するので、注文を忘れずに行いましょう。
記名ははっきり・おおきく・みやすく
保育士目線でお願いしたいのが、必ずすべての持ち物に記名をすること。靴下や口ふきタオルなど一つ一つに記名をするのは本当に大変なことですよね。しかし、お友達と同じものをもっている場合も多く持ち物が混在してしまわないように、そして保育がスムーズに行えるように記名はとっても大切でぜひお願いしたいことです。
入園当初はきちんと記名をしてくれる保護者も多いのですが、園生活になれてくるとついつい忘れてしまいがちに。
記名する際は見やすく・大きく・はっきりと書くのがポイント。園によっては記名の仕方にルールがある場合もあるので確認しておくとよいですね。
ひらがな+マークで子どももわかりやすい
子どもがまだ小さいうちは持ち物の名前をみても自分のものか分からないので、何かひとつマークを決めておくのもあり。ひらがな+マークで子ども自身で持ち物の把握もできるようになります。
年に何度か記名の確認を
保育園で毎日使うものは、繰り返し洗ったり洗濯することですこしずつ名前が消えてしまっているものもあります。特に、食事用エプロン、手拭きタオル、水筒、スプーン・フォークなどは消えやすいので、年に何度か確認してみるとよいでしょう。
保育士ママおすすめの入園準備グッズ
保育園の説明会やパンフレットで書いてある持ち物以外にもあると便利な入園準備グッズを保育士ママライターがご紹介します。
実際にわが子に使って便利だったもの、保育園の子ども達がもっていていいなと思ったものをピックアップしました。
お名前スタンプ
沢山記名をしなければならない時にあると便利なのがお名前スタンプ。インターネットなどで購入できる名前スタンプセットは、ひらがな・漢字2種類の名前のスタンプが大小さまざまセットになっているものがあります。布やプラスチックどちらにも押せるもの・洗濯しても落ちない物を選ぶのがおすすめ。
入園準備だけでなく、小学校入学の際にも役立つので保育園入園の際に購入しておくとよいでしょう。
靴下すベり止め液
保育園で履く靴下は滑り止めがついているものなどと決まりがある園も。子どもの靴下すべてに滑り止めがあるわけではないので、100均などで靴下の滑り止め液を購入しておくとよいでしょう。使い方は簡単! 靴下の裏に点々とつけるだけでOK。
こちらの滑り止め液は、靴下だけでなくランチョンマットなどにも使用できます。給食の際にランチョンマットを敷いて食べるときに滑らずに食器が安定しやすくなるので是非活用してみてくださいね。
前後どちらでもOKなズボン
2歳児位になるとお着換えもなんでも自分でやりたいという気持ちに。自我が芽生えてやりたいこととできることのはざまで葛藤し、俗にいうイヤイヤ期に突入します。
できるだけ自分でやりたいという気持ちを尊重しつつ、サポートしていかなければならないのですが、洋服が前後逆になり直そうとしてもイヤイヤ!な子ども達。そんな時に便利なのが、前後どちらでもOKなズボンやレギンス。
正しく前後を把握して着ることができるのも大切ですが、2歳くらいの時期にはこのようなズボンがあると成功体験をたくさん積ませてあげることができておすすめです。
入園準備の親の心得
いよいよ保育園に入園!新しい環境で子どもは泣かないかな、仕事と家事と両立できるかななど不安が沢山あるかと思います。最初から全力で頑張りすぎずにやるべきことを一つずつ確認して、準備をすすめていきましょう。
入園のしおりをよく読もう
持ち物や必要な書類等は保育園によってさまざま。何がいつまでに必要なのか、買い足すものが何なのかを園からもらう入園のしおりやプリントで確認しておきましょう。
一人で準備するとうっかり忘れていることもあります。パパやおじいちゃんおばあちゃんなどとダブルチェックをして抜けがないようにしておくとよいでしょう。
分からないことは先生になんでも聞いてOK
持ち物について何か分からないこと、これはOKなのかな?これはだめよね?と疑問に思うものがあれば何でも担任や園の保育士に聞いてみてください。
初めての入園準備ですからわからなくても当たり前です。
慣らし保育のスケジュールを確認しよう
新入園児は、入園式の後1週間程度慣らし保育を行うことが多いです。
慣らし保育のスケージュール例
1~3日目 → 9時~11時
4、5日目 → 9時から12時30分(給食まで)
6日、7日 → 9時から15時(お昼寝明けまで)
8日~ → 8時30分から16時30分(延長なし)
15日目から通常登園
大体の保育園では慣らし保育初日は親と短時間でも離れる練習になるため、保育時間はおよそ1、2時間程度。その後は給食までの時間、お昼寝まで、通常保育と生活の場面で区切って徐々に慣らし保育を進めていきます。大体1、2週間で通常登園に入ることが多いですが、子どもの様子をみて期間は変わることも。
仕事復帰してすぐに長時間働けるわけではなくなるため、職場にも慣らし保育のスケジュールが分かり次第伝えておくのがよいですね。
仕事復帰後はママも無理せずに
保育園入園は、子どもの社会デビューと同時にお母さんの社会復帰の第一歩でもあります。これまでゆったり過ごせていた人も、4月以降の生活は時間との闘い。送り迎えも想定より時間がかかったり、お子さんの急な発熱で早退することもでてくると精神的にも体力的にも思っているよりハードになります。
最初から全力で頑張っているともちませんから、入園準備後はママも無理せずにたまには夕飯を楽したりするなど肩の力を抜いて過ごしてくださいね。
便利グッズなどをうまく活用しながら、入園準備も乗り切りましょう!
【参考文献】
・令和6年度保育施設利用の申込みについて | 市川市公式Webサイト (ichikawa.lg.jp)
・令和6年度保育園・認定こども園のご案内 (urayasu.lg.jp)