小さい子どもがいると急な早退や欠勤を免れないイメージがあり、就職活動を始めても採用されるまで苦労するママも多いのではないでしょうか? 未就学児2人を育てる私は1年前、引っ越しを機にパートを転職。その際、とある面接で受けた対応は、思い出す度にモヤモヤするのです。
人気の求人に応募
転職の際、私はこれまでの経験を活かせる販売・飲食・事務職の中から、土日休みで勤務時間がほぼ固定されている事務職に絞ることに。ハローワークで職探しをしていると、福祉関連施設の求人が目にとまります。
9:00~16:00勤務で土日休み、場所は保育園から自転車で10分、そして簿記などの資格も必要なしと、希望にぴったり。仕事と子育ての両立に理解のある企業の求人を示す「マザーズ」の文字も記載されています。
しかし人気の事務職。ハローワーク職員の方曰く、募集人数1人に対して既に3人応募しているとのこと。倍率が高いうえに福祉業界は未経験なので迷いましたが、条件に合う求人が他に見当たらず、思い切って応募します。職員の方経由で求人先に連絡すると、事前の書類選考のため、履歴書と職務経歴書を送付することになりました。
応募書類に子どもの年齢を記載
私は過去に「子どもが小さいと採用を勝ち取るのは難しい」と感じた経験があります。
それは出産を機に退職した私が、産後にパート職を探し始めた時のこと。販売職の面接中、子どもがいることを伝えたのですが、途端に面接官が残念そうな顔に。その後、過去の実務経験をアピールするも
「それってお子さんが生まれる前のことですよね?」と冷たく返され、結果は不採用でした。
もう面接で同じ経験をしたくないので、今回は応募書類で子どもが小さいことを先に伝えることにしました。職務経歴書の職歴欄に、年代順に職歴を記載したのですが、途中、子どもを出産した年には
「○○年 第1子出産」と記載。さらに、自己PRの一文目に「5歳と3歳の子どもがいます」とはっきり記載し、送付。
すると一週間後、求人先から「ぜひ面接をしたい」と、書類選考通過の連絡がありました。やった! 次は面接で自身をアピールする番…! 私はこの時、子どもの年齢の件をクリアできたと思い、安堵していました。
モヤモヤさせられた面接
面接官は、施設長の男性とおそらく電話をかけてきた約60代の女性。
女性から「体調面に問題ないか?」 など質問された後、志望動機を聞かれます。私は、事前に調べた情報と祖母が同業界の施設にお世話になった経験、そしてもっと業界について知りたい旨を伝えました。
するとそれまで黙って聞いていた施設長が
「意識が高くていいですね」とにっこり。女性も深く頷いています。2人の反応に面接が順調に進んでいるのを実感。しかし、通勤時間を質問された時のことです。
「保育園から自転車で10分です」と伝えると、女性がえっ? という顔をして
「お子さんいくつですか?」と聞くのです。
私がまさかの質問に動揺しながら
「5歳と3歳です」と答えると、施設長は無言で苦笑い。そして女性は曇り顔で頬杖をつき
「はぁ~…」と分かりやすくため息をついたのです!
えっ… 応募書類に子どもの年齢書きましたよね? それを承知で面接しているんじゃないの?!
面接官は元の顔に戻り最後の質問をしますが、私は頭が混乱し整理が追い付きません。帰宅中も、事前に伝えたのに… とモヤモヤが止まりませんでした。
そして待つこと2週間、結果は不採用。
100%の原因ではないかもしれませんが、面接を受けた印象からは、子どもの年齢が影響したように感じました。
この残念な面接から1カ月後、私は別の求人から採用されました。面接の序盤で子どもが小さいことを伝えましたが「他のパートも同じ」という返答で、現に子どもの体調不良で急に仕事を休んだ時も「大丈夫だよ」と受け入れてくれました。理解のある職場に就職できたので、結果的には良かったと思っています。
しかしこの一件は、子どもの年齢を事前に記載したにも関わらず、面接で初めて知ったような顔をされ、ため息までつかれてしまい、とても残念です。
先に書類選考をするなら、しっかり目を通してから合否を判定してください! と強く思った経験でした。
(ファンファン福岡公式ライター/坂 真琴)