私の夫は一人っ子です。あるとき、夫が風邪で寝込んだことがありました。家族にうつさないよう夫は別室で過ごして看病していたのですが、努力むなしく家庭内感染。その後、一番はじめに回復した夫が私達の看病をしてくれるのかと思いきや! 夫の行動にドン引きしたお話です。
夫がインフルエンザに
私の夫は一人っ子。
一人で自由気ままに過ごすのが好きなタイプですが、人に対して思いやりを持った人。私は夫のそんなところに惹かれ、結婚を決めました。
普段は一人行動も多いですが、休日は家族思いで子どもともよく遊んでくれます。
ある日、職場から帰ってきた夫は顔色が悪く
「寒気がする、今日は早く風呂に入って寝る…」と言っていつもより早く就寝。
翌朝もまだ体調が優れないようでしたが仕事が休めず、手持ちの市販の薬を飲んで出社しました。
しかし勤務中もしんどかったようで、病院受診へ。検査を受けた結果、インフルエンザだったため、すぐに帰宅したのでした。
看病むなしく家族へ感染
私と2人の小学生の息子も感染しないように、家の中ではマスク装着! 夫にも別室でご飯を食べてもらうなど、できる範囲で感染対策をすることにしました。
夫の高熱は2、3日続き、食欲なくしんどそうでしたが、徐々に顔色が良くなり体力も回復傾向へ。
しかし残念ながら、息子たちと私にも感染しました。
息子たちは、はじめはしんどそうにしていましたが熱はなく、翌日には元気いっぱいに! 反対に私の症状はひどく、喉の痛み・頭痛・高熱と最悪の状態。
絶不調でも、息子と夫のご飯は作らなければならず、3食作っては食べさせ、片付けての繰り返し…。だんだんと心も体もつらくなってきました。
元気になった夫 衝撃の行動に!
夫は私の看病のおかげか、体調が回復したようです。体を動かしたいようで、家の中をウロウロと動き回っていました。
息子は外に出られずストレスが溜まっているのか、家の中を走り回って遊びます。私以外の家族は元気いっぱい! でも私の症状は相変わらずひどいままです。
そんなとき、夫が明るい表情で衝撃の一言を放ったのです。
「なんか元気になってきたから、ちょっと滑りに行ってきてもいい?」と一言。
夫の趣味はスキーです。自分は元気になったし自宅待機期間も過ぎたから、自宅から約40分の距離にあるスキー場へ行きたいというのです。
寝込んだままの私は何も言えませんでした。
夫は私からの答えを待っているようで、「まだ?」と急かすような表情で、私をじっと見てきます。
私は夫の言葉を聞いて、よくこんな熱があって寝込んでいる状態状況の人に「スキーに行ってもいいか」って聞けるよな、と唖然としていました。
しかし考えるのが面倒くさくなった私は
「行けば?」と素っ気なく夫に返事をしました。
さすがの夫も、冷たい返事をすれば行くのをやめると思いきや…
「じゃ、17時すぎに帰ってくるから! それまでよろしく!」とササッと準備をし、スキーへ出掛けていきました。ふと時計を見ると、まだ朝の9時過ぎです!
夫がスキーから帰ってくるのは夕方。その間、息子たちが走り回る家のなかで私は寝ていないといけないのか…。
ドン引き夫は自由すぎ
宣言通り17時すぎに帰ってきた夫は、スッキリした顔で
「久しぶりに滑るとやっぱり楽しいわ〜 最高!」と満足げ。
そんな夫に、私は冷たく
「良かったね…」と、心にも思ってない言葉をかけました。夫は私のことを気にもとめません。
平然とした顔でスキー道具の片付けをしている夫を見ながら、私は「よくこんな状況で自分だけスキーを楽しめるな」と腹立たしい気持ちでいっぱいでしたが、それと同時にあきらめモードに。またいつものことか… と怒る気力もなくなりました。
私の体調も回復し、いつも通りの日常に戻りましたが、夫は休みのたびにスキーに出掛けています。
当分の間は、ドン引き夫が改心することは無いだろうなと思います。
スキーへ行く度に、夫にイライラしても疲れるだけ… そう思うと、何も言わず見送るだけのほうが私も楽なのです。ある意味で、夫に無関心でいるのがお互い良い関係を保てるのかもしれません。
(ファンファン福岡公式ライター / ゆラッコ。)