一生に一度の思い出… になるはずの結婚式。しかし、そのタイミングで始まるのが義実家との関係です。私は、当日の義姉の振る舞いにイライラ。後日、何も知らない参列者の友人からも「あの人は何だったの?」と聞かれる始末でした。結婚から10年経っても、いまだにその怒りは残ったままです。
できちゃった婚での結婚式
まだ大学を卒業する前に子どもができ、「できちゃった婚」をすることになった私たち。もちろん両親は激怒しましたが
「籍を入れる前に、神前で結婚式を挙げること。そのあとは、あなたたち2人で何とかしなさい」
と告げられました。
つわりがひどく、体調も不安定でしたが、すぐに挙式ができる教会を探し、日取りを決め、ドレスの予約をし… と走り回りました。
思っていた以上にお腹が大きくなってしまい、式の1週間前に急遽ドレスを変更するなど、ハプニングもありましたが、無事当日を迎えることができました。
披露宴も二次会もない、たった1時間の挙式でしたが、友人たちがたくさん集まってくれたおかげで、とてもいい1日になったのですが…。
次姉は夫も認める「ヤバイ奴」
さて、夫は2人の姉がいる、末っ子長男です。
長姉は年の離れた弟を思うがあまり、お節介すぎるところがありますが、基本的にはいい人です。そして、厄介なのは、当時30歳を目前に「ニート」だった次姉。親のお金で飲み歩いた挙句、ドクターストップがかかるまでの尿酸値を叩き出し、治療費やダイエットのためのジム代も全て義母が賄っていました。
私は、結婚式で会うのが2回目。
「かなりヤバイ奴」と夫から聞かされていたものの、これから家族になる人なので、まだ甘く見ていたのです。
結婚式の3日前、突然
「当日のヘアセットを頼みたい」と次姉から連絡が。義母・長姉も同じ電車で会場に来るのに、なぜか一人だけプロの手にお願いしたいと言い「その分の支払いは義母がする」とのことでした。
当日、着付け・メイクに2人のスタッフに来てもらい、途中で1人は次姉の部屋へ。用意を終えた私と夫が、いよいよ定刻になったので式場に向かおうとすると…
「お姉さんがまだです!」と、走り回るスタッフの姿が。主役の私たちよりも、次姉が来ていないせいで式のスタートが遅れていたのです。
なんと、ヘアセットが8割まで進んだタイミングで
「いつもと分け目が反対。しっくり来ない」と、やり直しを要求したとか。
悪びれる様子もなく、10分遅れで着席した次姉が着ていたのは、胸元がざっくり開いた奇抜すぎるドレス。後日、友人が
「“水着みたいな”服の人って、誰だったの?」と、口をそろえて聞いてくるほどの、場違いな服装でした。
久しぶりのお酒にテンションが上がり
式の後は、両家で食事会に。私の両親から
「披露宴という形ではなく、家族だけで食事の場を持つこと」と言われていたのです。
次姉は席に着くなり、
「久しぶりのお酒だ!」と叫んでいます。治療のおかげで尿酸値が下がり、医師から飲酒の許可をもらってきたそうで、ものすごくハイペースでお酒を飲み進めていきました。
食事会の中盤。夫は、お酒は好きなのですが、飲むと顔が真っ赤になるタイプです。私の母が心配し
「大丈夫? お水もらおうか?」と声をかけたのを聞いた次姉。
急に
「ちょっと○○! ちゃんと水飲んで!」と、夫に怒りだしました。そして
「心配させるようなお酒の飲み方するなんて、社会人としてあり得ないよ!」と言い放ったのです。
え…。ニートのあなたが、社会人を語るの? しかも、お酒で身体を壊した人が? 今日1日だけで、あんなに非常識なことをしていたのに?
我慢していたモヤモヤもあり、私の怒りはピークに。
「それなら、お義姉さんも水を飲んだほうがいいですよ!!」と言った私を見て、夫が察知し、別のテーブルに引き離してくれたので、どうにかその場は収まりました。
それでもやはり後日、母からは
「ちょっと場違いな人だったね…」とチクリ。
子どもの頃から次姉の非常識さに慣れていた夫も
「あれはさすがに呆れた」と言い、結婚式以来、義実家に行くときは、頑なに次姉に会うことを拒否。
これまでの10年間で顔を合わせたのは30分だけです。10歳になった娘は次姉の顔も知らず、もはや「幻の人」になっています。
(ファンファン福岡公式ライター/ふわずみ みか)