私には今年で結婚10周年を迎える夫、Rがいます。結婚当初は気付きませんでしたが、Rはかなりの変わり者…。しかし義母は彼のさらに上を行くタイプでした。今回は「結婚を取りやめたほうがいいのかな」と思った義母エピソードをご紹介します!
「天然夫」の母は、「超!天然」
空気を読まない(読めない)人や、予想外の言動をする人のことを様々なニュアンスを込めて「天然」とか「不思議ちゃん」等と評しますよね。
私の夫、Rも義母もそんな「天然」の部類に入るタイプです。話が噛み合わないことも多く、「普通こうでしょ」という事が伝わらないこともしばしば。のんびりして争いごとを好まず、良く言えば「穏やか」、悪く言えば「のんき」といったところでしょうか。
一方、私自身は、せっかちで短気な性格なので彼らとは真逆とも言えます。だからこそ結婚相手にはRとRの家族がぴったりだと考えていました。あの時までは…。
ドキドキの指輪選び!
結婚式の準備を進めながら、指輪選びをしていたある日のこと。Rは時計コレクターなのですが、彼の好きな店舗で時計や宝飾品を見るうちに「これは!」と思えるデザインの婚約指輪と結婚指輪を見つけました。「これはもう運命だ」と思い、購入を決めました。
私たちにとって、初めてともいえる高額なお買い物にドキドキ…。シャンパンやケーキをいただきながら担当の方にサイズを合わせてもらったり、内側に印字する内容をRと考えたりと、それはそれは夢見る気持ちで購入手続きは進んだのでした。しばらくして結婚指輪が出来上がった、との連絡が店舗担当者からありました。
私たちのためだけに作られた新品の結婚指輪を受け取り
「早く着けたいけど挙式日まで我慢だね」などRと話しながら店を後にしました。そして、その足で義実家へ指輪を披露しに行くことになったのです。
義母に結婚指輪を初披露! まさかの行動に
義実家で義妹や義両親達に結婚指輪を見せるため箱を開けた瞬間のことです。義母は
「まあキレイね~!」と言いながらRの結婚指輪を箱からひょいっと出すと、その指輪を何と義母自身の指にはめたではありませんか!
結婚指輪は結婚する者同士が着ける神聖なもの。ましてや私たちはまだ挙式前で、指輪は義実家に来る前に店舗で一度はめただけの新品です。
あまりの事態に驚き、動揺して声を失った私の代わりに義妹が
「何やってるの、信じられない! 人の結婚指輪をはめるなんて!」と言ってくれました。するとそれを聞いた義母はポカンとした顔で
「えっ? でもRのだからいいかなって…」と言ったのです。
この時まで、結婚にまったく迷いのなかった私ですが、ふいに「このお母さんがいるRと本当に結婚していいのかな」と不安が胸をよぎったのでした…。
挙式でも天然ぶりを発揮!?
ちなみにこの義母、肝心の挙式にはなぜか白の総レースでできたセットアップで参加しました。この時も義妹がたしなめると
「えっ? 白じゃなくてクリーム色だから…」と言った過去があります。
あれから10年。他にも色々と忘れがたい天然エピソードを持つ義母ですが、なぜか嫌いになれないのが不思議です。むしろ最近では「天然とはまさに彼女のためにある言葉だな」と諦めの日々。また、別の見方をしてみると、「私のような気性の荒い嫁にはピッタリの義母なのかもしれない」とさえ思えるようになったのでした…。
(ファンファン福岡公式ライター/Amy)