PTA会議って出席必須なの? 考え方が変わったある保護者の一言

PTA役員をやりたがる人は少ないもの。しかし私が住んでいる地域は強制的に入らざるを得ない状況なのです。その理由は、小規模な小学校のため。今は時代も変わり、無理してPTAに入らなくてもいいと聞きます。しかし田舎だとそういうわけにもいかず…。もちろん家庭環境は様々なので、全家庭がPTA会議に出席できるわけではありません。そんななか、私のPTAについての考え方が変わった出来事を紹介します。

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小さな学校のPTA事情

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 私が住んでいる地域は、超ド田舎! 小学校の全児童は25名です。
 どの子がどこに住んでいて、兄弟は何人いて、親はどんな仕事をしていて… など各家庭の情報は、地域住民に知れわたっています。

 そんな小さな学校のため、PTA役員になるのは全児童の保護者。どの保護者も、毎年何かしら役員をしています。
 PTA会議は年に4回。1日の中で最も忙しい時間帯である18時半から始まります。

 両親のどちらかが家にいれば会議に参加できますが、それが難しい家庭もあります。
 PTA会議に出席できない場合は、あらかじめ委任状を出すので、本来はそれでOKのはず! しかし、いつも会議に出席している保護者は、委任状を出して会議を欠席する保護者をあまり良く思っていないようです。

会議に参加する保護者はエライの?

 毎回会議に出席する保護者は決まっており、そういった家庭は祖父母と同居している場合が多いのです。父親が仕事から帰っていなくても、家で祖父母が子どもの面倒をみてくれます。そのため母親(または父親)が会議に出席できます。

 反対に、共働きで祖父母も近くにいない家庭は、会議に出席できません。
 わが家も祖父母は近くにいないため、父親が帰宅していれば参加できますが、帰宅していなければ不参加、といった状況。

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 でもPTA会議皆勤賞の保護者は、出席できない家庭のそういった事情を理解していないようです。毎回会議中に、
 「〇〇さんのところは今回も来ないだろうね、困るよね~」
 「いつも来ないから、勝手に役も決められないし。決めてから行事に参加できないって言われても困るしね~」
 「毎回いつものメンバーなってるよね。」など不満をつぶやきます。

 他の保護者や私は、その言葉を聞いて「うーん…」と困った表情。そんなことを言われても、同意も否定もしにくいもの! ましてやPTA会議には先生も出席しているのに。

 確かに、忙しい時間帯に、毎回会議に出席するのはエライことだと思います。しかし、会議に出席していない保護者の不満を会議中に言うのには、賛成できません。
 不満を言っている保護者だって、今後会議に出られないことがあるかもしれないのに、と思ってしまいます。

参加できない保護者の思いとは

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 以前は私も「この人はいつも出席しないな、会議に出席すれば、本人も行事やイベントに参加しやすいんじゃないかな〜」と思っていました。

 しかしある日、いつもPTA会議に不参加のAさんと習い事のお迎えで一緒になり、PTA会議について話すことがありました。そこで考えが変わったのです。
 
 Aさんは、 
 「会議の時間が夜でなければ出席できるんだけどね… どうしてもその時間は難しいんだよね」と申し訳なさそうに言っていました。

 私はその時はじめて、「出席できないのは家庭の事情があったからなんだ!」と気づきました。
 Aさんの家庭はまさに、共働きで子どもがまだ小さい = 会議に出席できない家庭環境。私は今までAさんに対して抱いていた感情を恥ずかしく思い、心の中で反省しました。

時代にあったPTAに進化すべき!

 PTA会議皆勤賞のマウント保護者にも、「Aさんのような家庭環境の人もいるんだよ! 各家庭の状況をもう少し理解してほしい」とも思いました。

 今年のPTAでの私の役回りは会計。
 会長や副会長のような権限はありませんが、他の保護者とやり取りをする機会もあります。その際、会議に出席できない保護者の意見を周りにも周知してもらい、これからの時代にあったPTA会議(会議の時間を変更する、ZoomなどWEB会議ツールを利用するなど)を提案できればと思っています!

(ファンファン福岡公式ライター / ゆラッコ。)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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