福岡市では「一人一花運動」という街づくりの取り組みが展開されています。家庭や企業で、花や木を飾ったり育てたりして、暮らしを生き生きと豊かにすることが目的です。家で過ごす時間が増えた今だからこそ、一人一花運動に家族で取り組んでみようと、花の寄せ植えに挑戦した体験談をお話します。
行政の提案に家族全員で乗っかってみた!
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとはいえ、毎日気を張って過ごしていると、どこかでほっと一息つきたくなりますよね。私も生活の中に何か彩りが欲しくなり、部屋に飾るのによい花はないかと、あれこれネットで調べていました。 そんな中で知ったのが「一人一花運動」。家族と家で過ごす時間が増えた今、切り花を飾るだけでなく、「みんなで花を育ててみたらどうだろう?」と考え、子どもたちに声を掛けてみました。 すると、意外にも子どもたちの方が「一人一花運動」についてよく知っていているではありませんか。「前に先生が言ってたやつだ!」「学校でもやってるから家でもやりたい!」と、かなり前のめりに参加を表明してくれました。 とはいえ、わが家で本格的に花を植えるのは初めてです。「初心者だから、簡単に育てられる花を」と考え、まずは情報収集をすることに。小学1年生の長男が「花がいっぱい載ってるよ!」と図鑑で花を調べ、候補をピックアップしました。 その後、園芸店で花苗を購入しました。候補をある程度絞ってはいたものの、あれこれ目移り。結局、店員さんに相談して、育てやすいペチュニアに決定しました。ペチュニアは色も形も種類豊富なので、あえて花の色や形の違う苗にしました。いろいろと5ポット分も選び、2つの鉢に分けて寄せ植えにすることにしました。 鉢や土、肥料など、必要な物が意外に多く、準備に手間取ってしまいましたが、自宅に戻っていよいよ植え付けです!
ついにガーデニングデビュー! 家族みんなで楽しめる趣味に
夫と私が鉢に土や肥料を入れて土台を作り、子どもたちが苗を植えていきます。子どもたちが「自分でできる」と言うので、私たちは黙って見守ることにしました。でも、苗をポットから出す時に土がボロボロこぼれたり、植え付けの時に苗を強く握り過ぎて花が潰れてしまったりと、正直ハラハラ。 とはいえ、泥だらけの手で「お母さん! ほら、ここに土を入れて!」「こっちにも!」と楽しそうにしている姿は、わが子ながらかわいいものでした。 1つ目の鉢には、かれんな一重咲きのペチュニアを3つ、ミックスして植えました。白とピンク、薄いイエローの組合せでとってもかわいらしい印象に。「すごい! お店(園芸店)で見たのと同じみたいだね!」と、子どもたちも出来栄えに大満足! 2つ目の鉢は、少し冒険して、八重咲きのゴージャスな紫色のペチュニアに、もともと育てていた観葉植物のアイビーを一緒にして寄せ植えにしました。すると、シンプルだけど動きのある、大人っぽい雰囲気の鉢になりました。 玄関ポーチに2つの寄せ植えを置いてみると、ボリュームがあってパッと目を引くペチュニアの花は、まさにお客さんの出迎えにぴったりです。初めての割には見栄えも良く、自分たちで作ったオンリーワンだと思うと、さらに愛着も湧いてきます。 子どもたちも、自分で世話をしているという感覚がうれしいのか、毎日のように水やりの手伝いをしています。それに応えるように、花は少しずつ大きくなり、植えた日から途切れることなく咲き続けています。思わぬきっかけで、家族で楽しめる新しい趣味ができ、うれしく思うのでした。 (ファンファン福岡公式ライター/minimix)