子どもの胸の痛みは心筋炎?! 看護師母が心配するなか判明した事実とは

ある日長男が「胸が苦しい…」と言い出しました。ここ数日、風邪の症状が続いているので、まさか風邪の菌による心筋炎とか!? そのうち「ハァハァ」と呼吸が荒くなり胸を押さえて悶絶しだす長男。不安な気持ちを抱えて病院に… その後判明した事実に肩の力が抜けました。

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週末はスケートに

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 わが家の小学二年生の長男は運動が大好き。週末はサッカーをしたり、冬はスキーなどのウィンタースポーツを楽しみます。その日は「スケートに行きたい!」と長男にせがまれ、次男も連れてスケート場へ。

 保育園児の次男は、私が手をつないで集中レッスンです。
 その間長男は一人で滑っているのですが、その姿はまるで「氷上の暴走族」。同じくらいの年齢の男の子を見つけて、氷上で競争を始めました。お互いに「競っては派手に転ぶ」を繰り返しています。

 その翌日、長男はサッカーの練習日です。
 練習後は会場横にあるコンビニでアイスを買い、家でテレビを見ながら食べるのが、長男の至福の時間なのです。

胸が痛くなってきた

 いつものようにアイスを食べながら
 「なんだか痛い」と長男が胸の辺りを気にし始めました。その後時間が経つにつれ、痛みが強くなってきたようで長男の息が上がってきました。そのうち「う~ん」と、悶絶しはじめたのです。

 私は慌てて自分のスマートウォッチを長男の腕に装着し、心電図を計ります。服を脱がせてアザや傷がないかを確認。特段異常はなかったものの、この時間帯の受診は救急車か夜間救急病院受診の二択です。急いでスマホで休日当番病院を調べました。

母は看護師

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 私は看護師なので子育てに、医療知識が役立つこともありますが、取り越し苦労もしばしば。子どもが腹痛を訴えれば
 「腸ねん転かも!」、高熱が続くと
 「痙攣するかも!」などといった具合です。胸痛の原因に
 「サッカーは関係ない」と言い張る長男。アザなどの外傷もありません。

 「最近風邪っぽかったので、風邪の菌が心臓に入って痛みを引き起こしているのかも。そのうち心臓の働きが低下して… まさか心筋炎とか!?」看護師母もさすがに顔面蒼白です。

 夫が長男の胸を優しくさすると、しばらく悶絶したあと長男は、眠りにつきました。夜中に救急車を呼んだり夜間救急に駆け込んだりする可能性があるため、今のうちに準備万端にしておきます。
 私は当番病院と心筋炎の知識をインターネットで仕入れて、保険証と母子手帳を準備し、部屋着から外出用の服に着替えてから寝ている長男の元へ。
 しかしその夜、長男は目を覚ますことなく朝までぐっすり眠ってくれました。

病院を受診した結果

 朝起きた長男はいつものような元気はなく
 「まだちょっと痛いから、学校休みたい」と言うので、一日家で様子をみることにしました。長男を夫に預けて私は仕事へ。午前中のうちに夫から「まだ痛いみたい。病院へ行こうと思う」とメッセージが来ました。

 「打撲を疑って整形外科か…」
 「心筋炎だったら一大事。循環器科にしようか…」迷った末に、一番疑われる打撲に照準を定め、夫に整形外科受診をお願いしました。受診後に夫から
 「骨は折れてない。打撲だって」と連絡がありました。

 しかし看護師母は全然安心できません。なぜなら整形外科の先生は骨しか診てくれないからです。心筋炎の可能性が少しでもあるのなら、次は循環器科を受診する必要があります。

長男の告白

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 仕事から帰宅し、真っ先に長男の体調を確認します。
 「今日お医者さんに打撲って言われてどう思った?」とおそるおそる聞いてみました。

 すると長男は
 「そういえばね、スケート行った時、こうやって転んだ時あった(胸を打っている)。その時は大丈夫だと思って。ずっと痛くなるって知らなかった~」と、あっけらかんと教えてくれました。

 循環器科の受診態勢に入っていた私は、長男の悪意のないこの告白に、心から安堵したと同時に「ただの打撲かよ!!」と心の中で叫ばずにはいられませんでした。念のため、数日間は長男の体調の変化に注意していましたが、何ら問題なく今日も元気に走り回っています。
 今回の一件で、「子どもから目を離さずにしっかりと行動を把握する」という親の役目を改めて思い知らされました。

(ファンファン福岡公式ライター/ダイワ エノ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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