【子育てのヒヤリハット】忘れ物が命とりに?! 4歳息子がプールで溺れてる!

子どもたちが楽しみにしているゴールデンウイーク。行先は前から行きたがっていた大型室内プールに決まりました。ホテルに到着し、子どもの腕につけるヘルパーを忘れたことに気がつきましたが「別の浮き輪があるから、まぁいいか」と、これが大事件の始まりでした。

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ゴールデンウイークにプールへ

写真AC

 子どもたちが以前から行きたいと熱望している場所。
 それは「大きな温泉」と「大きなプール」があるホテル。連休が近づき、子どもの要望を両方満たせるホテルへ、日帰りで遊びに行けることになりました。

 子どもたちは楽しみが抑えきれず
 「どんなプールだろう?」
 「シャチの浮き輪で遊ぶんだ!」
 「お母さん水中メガネ忘れないでよ!」と毎日落ち着かない様子で当日まで過ごしました。

 待ちに待った当日。忘れ物チェックをしてから出発したはずが、ホテルに到着した早々、4歳になる次男のヘルパーを忘れたことに気がつきました。次男は大人の腰ぐらいまでの身長しかないので、腕につけるヘルパーは必需品だったのです。

 「でも別の浮き輪は持ってきているから大丈夫か」と安易に考えていたのが甘かった…。

 プールは想像以上の広さでした。流れるプールに、迫力あるウォーター滑り台、天上から大量の水が落ちてきたりと、工夫を凝らした設備が目白押しです。子どもたちは大興奮で目をキラキラさせながら
 「あっち行く~!」
 「これで遊ぶ~!」と室内を縦横無尽に駆け回り、子どもを見失わないように追いかけるのが大変です。

事件発生!

写真AC

 浅めのプールでボール遊び等していると、長男が
 「あっち行きたい」と夫とともに移動しました。次男も
 「お兄ちゃんといっしょがいい!」と後を追います。着いた別のプールはアスレチック仕様で、障害物を乗り越えながら先に進むような仕組みです。

 浅いプールや階段、水鉄砲ゾーンを進んでいくと次はロング滑り台です。長男と夫はもう滑り台の下。次男が
 「すべってくるから、この浮き輪いらない」と、浮き輪を私に預けて一人でサッサと滑ろうとしています。

 その直後、滑り台の上で見守る私の目に衝撃的な光景が飛び込んできたのです。
 滑り台を滑り終えた次男が、プールの底に足がつかず必死の形相で手や足をバタバタさせています。泡立つ水面から、次男の顔が出てきたり沈んだり…。

 実は滑り台の下は水深が深いプールになっていました。それを知らずに、次男を先に滑り台へ行かせてしまったのでした。次男の身長は110cmなのに対して水深は120cm。
 「これはまずい!!」焦る私はすっかり動揺してしまい、体が固まって動かなくなってしまいました。

 そして次男がどうなってしまうかとハラハラして目が離せずにいたのです。近くに監視員の若い男性もいますが、どうしていいのか分からないのか、次男と私を交互に見て右往左往しています。

救世主あらわる!

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 絶対絶命の大ピンチです。
 「誰か助けて!!」何もできないまま心の中で叫んだ時、救世主が現れました。少し先にいた夫が偶然後ろを振り返り、溺れている次男に気づいてくれました。そして腕をつかんで引き上げてくれたのです。

 その瞬間やっと我に返った私は急いで滑り台を滑り降り、次男の元に泳いで行きました。夫に引き上げられた次男は、ビックリした様子で表情もこわばっていました。
 「ごめんね、お母さんがヘルパー忘れたからお母さんのせいだからね」と私が抱きしめるとすぐに落ち着き、何事もなかったかのようにまたプールで遊び始めたのです。

 幸い心が深く傷つくまでには至らなかったようで安心しました。夫に後で事情を話すと
 「ふと後ろをみると、溺れている子どもが目に入ったので腕を引っ張り上げたら、次男だった」と教えてくれました。

 今まで子育てをしてきて「ヒヤッ」としたことは何度もありましたが、今回のプール事件は「ヒヤッ」どころの騒ぎではありません。子どもの命を守るのが最重要ミッションのはずが「なんという大失態!」私の方がトラウマになりそうでした。

 それ以来、次男からはことあるごとに
 「おかあさんったらもぉ、ヘルパーわすれるから、おぼれそうになって…。おとうさんにたすけてもらったんだからね!」とお叱りを受けています。
 その度に「ごめんね」と母は平謝りなのでした。次回は絶対忘れ物しません…。

(ファンファン福岡公式ライター/ダイワ エノ)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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