「谷川俊太郎 絵本★百貨展」レポートvol.1 ≪クリエイターたちの、谷川俊太郎リスペクト≫ 6/16まで開催中【福岡アジア美術館】

現在、福岡アジア美術館で「谷川俊太郎 絵本★百貨展」が6/16(日)まで好評開催中です。本展の魅力を3回に分けてお届けします。

目次

クリエイターたちの、谷川俊太郎リスペクト

 今年92歳を迎えた谷川俊太郎さんは、その長いキャリアの中で様々なチャレンジをしてきました。その一つがこれまで200冊にもわたって制作してきた「絵本」。

会場の様子。絵本の展覧会とは思えないくらい、映像や立体など様々なメディアが並ぶ。

 「物語を語るのではなく、世界の見方を提示したい」と取り組んできた仕事は、その長いキャリアの中で多くのクリエイターを刺激し続けてきました。今回の展覧会では、いま最前線で活躍するクリエイターが、谷川さんの絵本のエッセンスから再び作品として構成したものが多数あり、ふだんデザインやアニメーション制作などに携わる人にとって見逃せない展覧会となっています。

 一部をご紹介すると、アートディレクター柿木原政広さんが手掛けたのは、科学絵本『こっぷ』。 どこにでもあるコップが、水や煙や蝿をつかまえられるし、虹だって作れる…とコップの知られざる姿を描いた絵本を、柿木原さんは会場に大きな3つのコップを置くインスタレーションで表現。1つ目のコップ越しに世界を眺め、2つ目の大きなコップにはつかまえられ、そして3つめのコップは…。こちらはぜひ会場で体験してください。

3つ並んだ大きなコップ。コップの中に顔を入れたり、コップ越しに景色を見たり。

 谷川さんが一番好きな言葉であるという「すき」を手がかりに、五十音の「すきなもの」を集めた新作『すきのあいうえお』。写真家の田附勝さんは、「あられ」「いるか」「う」「えかき」「おか」「からっぽ」など谷川さんが挙げるシンプルな言葉を、日本全国を旅しながら写真で表現しています。言葉から想像するイメージと写真のギャップがけっこうあって、言葉とビジュアルが伝えるものの違いにも気づきます。自分だったらどんな言葉を選ぶかな?どんな写真を撮るかな?と考えるのも、楽しいひとときです。

ミニマムにして想像の余白がたっぷりある作品。五十音、ずっと見ていられる。

 他にも、アニメーション作家や建築家、講談師など多様な分野に渡るクリエイターたちが、谷川俊太郎リスペクトを存分に発揮しています。谷川さんという豊かな土壌で、新たな芽がプツプツと発芽している様子を、お楽しみに!

漫画家・松本大洋さんの原画も展示。

ミュージアムグッズにも注目♪

 そしてデザインに興味がある人にとって、忘れてならないのがミュージアムグッズです! 本展のグッズは、ポップでユーモラスで欲しくなるものがたくさん。ぜひ推しの作品のグッズを探してください。

なんと谷川さんの言葉がトイレットペーパーに! 撮影:長谷川明
人気沸騰!? 各種おならぼたん 撮影:長谷川明
モダンでキュートな『もこ もこもこ』のピンズ 撮影:長谷川明

文/浅野 佳子(編集者・ライター)

参加クリエイター

・キュレーション・解説:林綾野(キュレーター)
・アートディレクション:有山達也(アートディレクター)
・空間構成:手塚貴晴(建築家)
・『ことばあそびうた』『こっぷ』のインスタレーション:柿木原政広(アートディレクター)
・『まるのおうさま』のアニメーション:坂井治(映像作家)
・『オサム』『おならうた』『これはすいへいせん』『ここはおうち』『ぴよぴよ』『ままですすきです すてきです』の展示デザイン:minna(アートディレクター/デザイナー)
・『とき』のアニメーション:新井風愉(映像作家)
・『なおみ』の朗読:神田京子(講談師)
・『かないくん』『ぼく』、和田誠との絵本の展示デザイン:張替那麻(建築家)
・『もこ もこもこ』部屋の映像:岡本香音(映像作家)
・『すきのあいうえお』の写真:田附勝(写真家)

展覧会概要

谷川俊太郎 絵本★百貨展
会期:2024年4月27日(土)〜6月16日(日) 
観覧時間:9時30分〜18時(毎週⾦・⼟曜⽇は20時まで)※最終⼊場は30分前まで
休館⽇:⽔曜⽇
会場:福岡アジア美術館 7階 企画ギャラリー(福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7階)

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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