福岡市地下鉄箱崎九大前駅2番出口から徒歩約7分。女性の店主が手作りしているパウンドケーキやマフィンが評判の焼き菓子店「ジンジャーベイクショップ」を訪れました。
たどり着いたのは箱崎3丁目のレトロなビル。2階の突き当りの白い扉に「Ginger BAKESHOP」の文字が見えます。
扉を開けると奥のキッチンから「いらっしゃいませ」と声がして、同店の店主、井手徳子さんが笑顔で迎えてくれます。
井手さんは以前、東京で会社勤めの忙しい日々を送っていたとか。「通勤の途中、焼き菓子店から漂う甘い香りに癒やされました」と当時を振り返ります。専門店のパウンドケーキの味に出合い感動したのが、この世界に飛び込むきっかけだったとか。「自分でパウンドケーキを焼こう!」と起業を決心した井手さんは、大手製菓専門学校に通った後に、出身地である福岡市に戻り、2017年12月にこの店をオープンしました。 「ひと切れで満足感があるパウンドケーキ、ストレスがたまっている人が食べておいしいと思えるケーキを作りたい」と話します。
中央のディスプレー台にはパウンドケーキが10種類並んでいます。 どのパウンドケーキもそれぞれ小麦粉の種類、バター、牛乳、卵の量や配分を細かく変えているとか。1種類ずつ、丁寧に作られています。
訪れたのは正午すぎでしたが、箱崎を散策中の女性客やカップル、福岡市外から訪れたスイーツファン、近所の常連客などが次々とやって来ました。次の週のパウンドケーキを予約していく人もいました。
個性的なパウンドケーキは、どれも素材の持ち味が生かされています。 ココナツの風味がクセになる「ココナッツラズベリーケーキ」(税別360円)、生地にサワークリームをたっぷり使った「サワークリームシナモンケーキ」(同)、ケシの実の食感が楽しい「レモンポピーシード」(同)。 しっとり濃厚な「チョコレートケーキ」(380円)、宇治抹茶と緑茶を使った「グリーンティ」(同)、低温で長時間焼いた「ラムフルーツケーキ」(同)、酸味が爽やかな「ダブルレモンケーキ」(同)など、全部買って食べ比べしたくなります。
店の名前でもある「ジンジャーケーキ」(360円)は、しっとり柔らか。「シナモンなどのスパイスと、シュレッド(細かく刻んだ)した長崎県産ショウガを混ぜています。茶色は糖蜜の色。モッチリとした食感です」と井手さん。マイルドな辛さと甘さがクセになるような一品でした。 卵の黄味の色が強い「バターケーキ」(360円)は、ふんだんにバターが使われ、リッチな風味を堪能できます。
マフィン(390円)は約5種類の中から2種類が土・日曜に販売されています。全種類制覇するために何度も通いたくなりますね。 「ブルーチーズとフィグのマフィン」(390円)は乾燥イチジクがアクセント。「ベリーのマフィン」(390円)にはブルーベリーの果肉がたくさん入っています。
「NYチーズケーキ」(400円)もファンが多い一品。底の部分にクラストを使っていないので、チーズそのものの味が際立っています。クリーミーで口溶け滑らか。ボリュームも十分です。 ケーキとドリンク全ての種類をテークアウト、イートインできます。ドリンクは「ブレンドコーヒー」(300円)、「アイスティー」(350円)など、全部で8種類そろっています。
ビッグサイズの「アメリカンチューイークッキー」(1枚380円)は、チョコレートとクルミがたくさん入っていて、少しソフトな生地です。
井手さんは毎週木曜の午後6~7時、自転車で移動販売をしています。 「地下鉄の貝塚駅や箱崎九大前駅、箱崎宮前駅、JR吉塚駅の近くでパウンドケーキを販売しています。黄色い自転車を見かけたら声を掛けてくださいね」とのこと。場所は同店のfacebookやインスタグラムで確認を。 7月中旬頃から初心者向けの「手作りケーキのレッスン」を再開する予定。店内で開かれる少人数のレッスンなので、早めの予約をおすすめします。 同店のケーキをきっかけに、焼き菓子ファンの輪がますます広がりそうですね♪
Ginger BAKESHOP
住所:福岡市東区箱崎3-10-5梅津ビル201 電話:092-775-8235 営業:12:00~19:00、木曜~16:00 ※木曜18:00~19:00は移動販売(雨天中止)。移動販売の情報は店のSNSで確認を 月・火曜休