わが家の6歳の娘はしっかり者で、2歳の息子はイヤイヤ期始まりかけです。そんな息子と息子に厳しく当たる義父の相性は悪く、しばしば衝突することがあります。ある日2人の衝突の仲裁に入った娘。そのときの娘の対応がスカッとしました。
息子に厳しい義父
義父は、長女に対しては比較的甘いところがあります。女の子とどうやって接したらいいのか分からない部分もあるようで、あまり深く関わろうとしません。一方で長男には、日ごろから厳しく当たります。
義実家はまだ長兄を大事にする傾向があり、「家を継ぐのは長男だから」とときどき口にしています。期待が大きいからか、まだ2歳にも関わらず
「泣くな」
「根性がない」
「男が人形で遊ぶもんじゃない」などと、ことあるごとに持論を展開する義父。
義母も強くアピールはしませんが、基本スタンスは義父と同じです。私は「もうそんな時代じゃないのに…」と思いつつ、聞き流しながら強くは反論しないようにして、全面的な衝突は避けていました。
義父が息子を泣かせた!
ある日、私と娘と息子の3人で義実家に行ったときのことです。義父が息子にスマホで写真や動画を見せていました。ある程度のところで
「もうおしまい!」と義父が取り上げると、物足りなかった息子は
「まだみるー!」と絶叫。
義父も最初は
「いっぱい見たからな。また今度な」などと言葉をかけていましたが、息子は引き下がりません。次第にイライラしてきた義父は
「しつこい! 俺がおしまいと言ったらおしまいだ!」と息子の頭をバシンッと叩きました。
一瞬の間の後、息子は
「うわぁぁあ!」と大泣き。すぐに私のところにかけてきて、抱きつき泣き続けていました。義父の大人げない行動に内心ため息をつきながらも、息子にも非があるので
「あれはじいじのだからね」と息子をなだめました。
動いた長女
すると、一連の流れを見ていた娘がツカツカと義父のもとへ。そして
「じいじ、お話聞ける?」とかがみ、座っている義父に目線を合わせて言うのです。娘が何を言うのかとヒヤヒヤしていると、
「まずね、息子くんはまだ2歳なの」と続けました。
娘は
「でもね、息子くんはちゃんとお話しすれば分かる子だから、叩くんじゃなくて他に何か方法がないか考えてみて」と話しました。娘が話し出すと面倒そうに
「わかった、わかったから」と立ち上がろうとする義父。
娘はすかさず義父を引っ張って座らせ
「まだお話終わってないでしょ!」と真剣な顔です。
「叩かれると、息子くんも、こういうとき叩いていいんだーって思っちゃうよ? じいじは息子くんに他の子を叩くような子になってほしいの? 娘ちゃんは悲しいな」と娘が続けます。
義父が嫌そうな顔をして何も返事をしないと
「聞こえない? 聞こえなくなっちゃった? 耳のお医者行く?」という娘。これを聞いて義父は観念したのか
「わかった! すまなかった! ごめんなさい!」と言うので、
「もう叩かないでね」と娘が念を押すと
「もう叩かない!」と答えていました。
娘の一連のセリフはほぼ、私や夫が娘に言うセリフ。再現度の高さに感心しました。一方で、普段息子とよくケンカしては同じセリフを言われている娘に対して「どの口が言ってるんだ!」というおかしさも感じつつ、義父に注意してくれたことに心の中で拍手を送りました。
大人げない義父が大人びた娘にお説教され、最終的には「もう叩かない」という言葉まで引き出してくれました。
私では義父に物申したら角が立ったであろう場面。娘には本当に感謝です。義父をスカッと成敗してくれた娘の神対応に感心したできごとでした。
(ファンファン福岡公式ライター/K)