今年の3月に、保育園を卒園したわが家の長男。4月からピカピカの小学一年生です。普段から3人の妹、弟のお世話を頑張っている長男へのご褒美で、親子2人で近場の大きな公園へ出かけることに。楽しい1日を過ごした帰り道、へとへとになった私たち親子に気付いたお姉さんがくれた優しさとは? 私たち親子にとって忘れられない出来事になりました。
息子と2人で公園へ
卒園式では園児代表の言葉の大役を見事に果た長男。知らぬ間に成長している姿に、思わず涙しました。
家でも3人の妹や弟のお兄ちゃんとして、頑張ってくれている長男のために、2人で桜が満開の公園へお出かけすることに。息子は
「お母さんを独り占めできる!」と大喜びで、とにかく笑顔いっぱいの時間でした。
たくさん我慢させてしまっていたな、と胸が締め付けられる思いでしたが、この日ばかりはたくさん甘えてもらうことができました。2人で写真を撮ったり、屋台でチョコバナナを食べたりして楽しみ、あっという間に帰宅時間。家族にたくさんおみやげを買って駅へ向かいました。
電車で席を譲ってくれたお姉さん
両手いっぱいにおみやげを買った帰り道。電車へ乗り込むと、一席だけ空いていたので息子が座り、私は目の前に立つことにしました。すると、息子の隣にいたスーツ姿のお姉さんが話しかけてくれました。
「お母さん、どうぞ座ってください」
私は
「お気遣いありがとうございます。私は疲れていないので大丈夫ですよ」と伝えると、
「私はもうすぐ降りるから、息子さんの隣に座ってあげてください」と。
お言葉に甘えて、感謝しつつ座席につきました。20代でしょうか。とても綺麗な人で、スーツ姿、大きなキャリーケースを持っていらしたのでお仕事帰りなのかもしれません。詳しくはわかりませんが、いかにも「遊んできました!」という感じの親子、しかも母親の私に席を譲ってくれたのです。
私自身、「育児がしんどいな」と感じていた時期でもあったので、この優しさが身に染みます。「もっと頑張らないとな」と気持ちを切り替えることが出来ました。
それだけでなく、お姉さんは
「お子さんは何歳なんですか?」と話しかけてくれて、息子も照れながら答えたりと和やかな雰囲気を作ってくれて、とても嬉しかったです。
降りる前にお姉さんがくれたのは
お姉さんが降りる駅に到着する直前、
「お母さん、たくさんもらったので一つ息子さんによかったら。入学のお祝いです!」と言って、お菓子をいただきました。
息子が
「いいの? ありがとう!」と言うと
「どういたしまして」とにこやかに電車を降りていったお姉さん。
3人で話しているときも
「お礼が言えてすごいね、えらい!」
「小学校は楽しいよ」など、たくさんのあたたかい言葉をかけてくれました。
普段は車の移動が中心で、電車に乗ることが少ない私達。今回のおでかけも、電車に乗る貴重な時間でした。ご自身のほうが疲れているはずなのに、たくさんの優しさをくれたお姉さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
息子も優しい気持ちに
入学前の気持ちが不安定な時期に、お姉さんのような優しさを持った人に出会えたことで、息子は
「誰にでも優しくすることが大切」ということを改めて感じたようです。
もともと優しい息子ですが、さらに磨きがかかり、最近は
「電車のお姉さんみたいになりたい」が口癖になっています。
お姉さんにとっては当たり前の行動だったのかもしれません。それでも私たち親子は、お姉さんがくれた優しさで嬉しい気持ちになったことを忘れません。お姉さんの進む未来がキラキラと輝きますように!
(ファンファン福岡公式ライター / niko)