保育園や小学校から次々と風邪やウイルスをもらってくる子どもたち。看病するご両親も心配の種が尽きないと思います。あの日、私はワンオペで2人の子どもを看病していました。あまりの惨状に、夫に助けを求めることに…。しかし、帰宅した夫は許せない一言を言い放ったのです!
息子2人が交互に嘔吐してしまう!
わが家には、7歳と1歳の息子がいます。小学校と保育園に通う2人なので、どちらかが風邪をひけばもう1人にも感染し、フルタイムで仕事をしている私は仕事の調整や看病でてんやわんやです。
その夜は、2人とも38度台の熱があり、解熱剤を飲ませ20時頃には布団に寝かせました。
おやすみなさいを言ったその10分後…。
「おかあさーん! 僕吐いちゃったよー!」
寝室のドアを開けると兄が嘔吐し、その奥で1歳の弟も布団の上に吐いているではありませんか!
吐しゃ物まみれで泣く息子たち。大急ぎでパジャマを脱がせ、体を拭き、着替えさせました。敷布団のカバー、掛け布団のカバー、マットレス本体とそのカバー… 洗いに洗って、床をふいて、消臭剤をまき、私1人の奮闘が続きます。
夫へSOSを送信
嘔吐した疲れと高熱で、掃除する私をぼんやりと見つめる息子たち。
早く寝たいのでしょうが、寝室の用意が整いません。
グズグズと泣き出してしまう弟。すぐにでも抱っこしたい気持ちですが、私の両手は吐しゃ物を拭く雑巾でベトベトです。
一刻も早くきれいな布団で寝かせたいと奮闘しますが、だんだん大きくなる泣き声を聞いているうちに、私も泣きたい気持ちになってしまいました。
思わず、仕事中の夫へLINEをしました。
子ども達の状況報告と、「助けてほしいから早く帰ってきてほしい」という旨。普段、こんなお願いをすることはないのですが、藁にもすがるような必死の気持ちで送信したのでした。
帰宅したら… 信じられない一言!
毎日、仕事で帰宅が遅い夫。
メッセージを送ったからといって、すぐに帰宅できる訳はありません。
その後も40分くらい私の大奮闘は続いたでしょうか…。ようやく寝室を整え、子どもたちを寝かすことができたのは21時半頃。その時、夫が慌てた様子で帰宅したのでした。
しかし、ほっぺに涙の跡を残しながらも、すやすや眠る2人を見て、夫はこう言いました。
「なんだ、大した事ないじゃん。こんな事でわざわざ呼ぶなよ!」
恐らく、まだやるべき仕事が残っていたのに途中で切り上げて帰ってきたのでしょう。でも、いかにも面倒くさそうな表情でボソッとつぶやいたのです。
夫に察してもらうのはムリ?!
風呂場は、漬けおきの布団カバーでめいっぱい。ゴウゴウと回り続ける洗濯機。45リットルのゴミ袋は床や壁を拭いて、すっぱい匂いを放つタオルでぎゅうぎゅう…。
ここまで片付けるのに、どれだけの苦労があったのか! 一瞬でも私の気持ちを想像して欲しかったです。
これまでの大変な状況を説明し、どうしても助けてほしかったことを説明しようかなとも思いました。でも、説明する気力すら湧きませんでした。
普段どんなにワンオペ状態が続こうとも、私がSOSを発することはありません。珍しく連絡をした時点で、大変だったと気が付いて欲しかったのですが… それも無理なようでした。
怒リを通り越して、悲しくなってしまい、力なくうなだれるしかない私。
夫は、普段から場の空気や人の顔色を読むことができない人です。やはりその時も、素知らぬ顔でキッチンへ向かい、自分が食べる分の夕食を温め始めたのでした…。
私が密かに願う事
幸いにも、その後は兄弟同時に嘔吐する事はなく元気に過ごしています。
元々気遣いが無い夫ですが、あの時ほどあきれた日はありません!
そんな夫に、今すぐ変わって欲しいという訳ではありません。でもいつの日か、夫と子ども達だけで自宅にいる時に、同じ状況になり、私の大変さに気づく日がくればよいと密かに願う私なのでした。
(ファンファン福岡公式ライター / きまこ)