2人目を妊娠中の事です。性別が判明し、同僚に報告した時に言われた言葉が今でも忘れられません。個人的には、元気な子が産まれてくれたら男女どちらでも良いと思っていたのですが…。ジェネレーションギャップ? 価値観の違い? 同僚から掛けられた驚きのひとこととは?
同僚は人生の大先輩
勤務先に、とても仲良くしていただいていた同僚(Aさん)がいました。同僚と言っても彼女は私より15歳ほど年上の大ベテランです。
男の子2人を育て上げた彼女は、母親としても大先輩。育児の相談や、時には夫への愚痴なども聞いてもらうことも。第1子を妊娠出産した時もとても親身になってくれて、私にとっては年の離れた姉のような存在です。
第1子の育休が明け、職場復帰すると間もなく第2子の妊娠が判明しました。つわりもあったので、職場の上司にも早めに報告。復帰直後で申し訳ない気持ちもありましたが、温かい祝福の言葉をかけてくれた事がとても嬉しかったのを覚えています。
もちろんAさんにも早めに報告しました。彼女もとても喜んでくれて、あれこれと私の身体を心配してくれました。
第2子の性別が判明!
お腹の子も順調に育ち、妊娠5カ月で性別が判明しました。エコーにハッキリと写るシンボル… 2人目は男の子だったのです。
1人目は女の子だし、自分が女性ということもあり男の子というのは未知の存在。少し不安も覚えましたが、男の子も育ててみたいと思っていたのでとても嬉しかったです。夫は女の子を希望していたので、最初は少し残念そうでしたが、すぐに
「男の子楽しみだね♪」と気持ちを切り替えてウキウキしていました。
Aさんに性別を伝えるとまさかの反応
性別が判明し浮かれていた私は、すぐにAさんにも報告。当時は配属先が別であまり顔を合わせる機会がなかったので、LINEで一報を入れました。Aさんからはすぐに返信がありました。その内容は「でかした!」とひとことのみ…。
それを見た私は「でかしたって?何を?」という気持ちで頭がいっぱいになり、混乱してしまいました。その後AさんからのLINEがもう一通続きました「男の子で良かったね」と。
そもそも私は男の子を強く希望していたわけでもなく、そういった事をAさんと話した記憶もありません。それなのになぜ
「でかした!」と言われたのか… 私はAさんの意図が汲み取れずにいました。しかし本人に聞く勇気もなく、しばらく一人で悶々と考え込んでしまいました。
よく考えた結果、Aさんはきっと「男の子は家を継ぐ」という考えを強く持っているのだろうという結論に達しました。わが家は名家・旧家という家柄ではないため、私にはその考えが全く無かったのです。
命の尊さは男女とも同じ
男の子への戸惑いはあったものの、私は元気に産まれてきてくれたら性別はどちらでも構わないと思っていました。性別が男女どちらであろうとも、産まれてくる命の尊さは同じです。
その後Aさんに職場で会った時には、普段通り私の体調を気遣ってくれて、発言の真意は分からないままで終わってしまいました。Aさんの「でかした」発言には驚き戸惑ってしまいましたが、彼女に悪気がない事は承知しています。価値観の違いか、もしかしたら世代的な考え方の違いだったのかもしれません。
妊娠・出産はとてもデリケートな領域です。他者からの何気ない一言でひどく傷ついたり戸惑ったりすることがあります。今後自分がAさんと同じような立場になることがあったら、発言には気を付けようと思った出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/はる)