“温泉になる”没入体験ができる 別府の新観光スポット「地獄温泉ミュージアム」とは

 2022年12月、大分県別府市鉄輪(かんなわ)にオープンしたアカデミック・エンターテインメント施設「地獄温泉ミュージアム」。別府の温泉がどのようにして生まれたのか、プロジェクションマッピングなどを用いた追体験により「温泉ができるまで」を楽しく学べます。本記事では、館内で体験できるさまざまなコンテンツを紹介。湯けむりを眺めながらひと息つける「50CAFE(フィフティカフェ)」にも注目です♪

目次

地獄温泉ミュージアムとは

 「地獄温泉ミュージアム」は、“温泉が、もっと愛おしくなる”をテーマにしたアカデミック・エンターテインメント施設。かつて温泉は“地獄のようだ”と嫌われていた時代があり、今では自然の恵みとして愛される温泉と地獄の歴史を語り継ぎたいという思いから誕生しました。

 同施設は博多駅から電車で約2時間、鳥栖JCTから約1時間30分で到着。別府の定番観光スポット「別府地獄めぐり」の「海地獄」から徒歩約5分の場所にあり、新たな観光スポットとして注目されています。

 別府の温泉の水源は雨水。雨水が温泉水として生成されるまでに50年の歳月かかると言われ、現在温泉として湧いている水は50年前の雨水ということになります。

 同施設では、そんな雨水が温泉水になるまでを楽しく学べます。あなた自身が雨水となり、地中で熱されたり、地上に湧出したり、人や文化と出合ったり。プロジェクションマッピングやスタンプラリーなど、さまざまな仕掛けを通して“温泉になる旅”を巡ります。

あなた自身が水源に!「地獄温泉ミュージアム」の施設を紹介

SCENE 1】空からの贈りもの 〜The finiteness of hot springs

 雨粒となったあなたは地上に降り注ぎ、地中に染み込んでいきます。「SCENE 1」では、その様子を床面プロジェクションマッピングで紹介。温泉水ができる50年の旅がはじまります。

SCENE 2】50年もの地中の旅 〜The value of hot springs

 50年の時をかけて温泉水になっていく様子を表現。雨粒のあなたは複雑な地中を進みながら、さまざまな温泉成分と出合います。入り組んだ迷路とアート性の高い演出に注目!

SCENE 3】人や文化との出会い 〜The diversity of hot springs

 地中を抜けて温泉となったあなた。地上へ湧出したあとは、どんな旅が待っているのでしょうか。鉄輪における地獄の文化や人々が温泉を愛するようになった歴史を、湯場の中にいるようなシアターで振り返ります。

SCENE 4】今、そして未来へ 〜The sustainability of hot springs

 温泉や別府とつながりのある「文化」や「アート」、「研究」など、さまざまな取り組みを発信している企画展示コーナーです。現在、別府の温泉をテーマにした個展「ザ・キャビンカンパニー展 in 地獄温泉ミュージアム」が開催されています。

カフェ「50CAFE」も併設!

 「最高の一杯のコーヒーとともに」をモットーに温泉、こだわりの食材、生産者や実力派シェフによる特別なメニューが提供されています。

 雨水がじっくり時間をかけて温泉となるように、来る人に長く親しんでもらえるようなお店を目指しています。

 同店は、創業27年を迎えた「27 COFFEE ROASTERS(トゥエンティセブンコーヒーロースターズ)」(神奈川県川崎市)のオーナーであり、スペシャリティコーヒーの先駆者といわれる葛西甲乙さんと提携。「オリジナルブレンド」をはじめ、「27 COFFEE ROASTERS」のシングルオリジン、季節のブレンドコーヒーが提供されています。

 また、パティスリー「MAISON GIVRÉE(メゾンジブレー)」(神奈川県大和市)の江森宏之シェフと、「オオヤブデイリーファーム」(熊本県合志市)が日本初のコラボレーション! 旬のフルーツや野菜を活かした「江森シェフオリジナルソフトクリーム」と「オオヤブデイリーファームジャージー牛乳100%ソフトクリーム」が味わえます♪

 別府市内のシェフ3人が監修し、「50CAFE」とコラボしたオリジナルホットドッグも見逃せない一品。ソーセージには、地域の新たな魅力を生み出すために温泉が活用されています。
 肉は大分県産「さくらポーク」を使用。肉のうまみと肉汁を温泉水の成分でつなぎ、天然羊腸に詰め込んだ贅沢(ぜいたく)な一品です。

 その他、“生産者の顔がみえる”地元のこだわりギフトも用意◎。温泉と地獄の物語に触れたあとは、湯けむりを前にほっと一息つきませんか?

地獄温泉ミュージアム

住所:大分県別府市鉄輪321-1
営業時間:9:00〜18:00(最終入場は17:30)
定休:不定休(年間4日程度)
電話番号:0977-84-7858

料金:大人(高校生以上)1,500円、小人(小・中学生)1,000円
※海地獄の入場券提示で2割引き
※べっぷ地獄めぐり共通観覧券の提示で3割引き

※この記事内容は公開日時点での情報です。

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